衛武営国家芸術文化センター、ついにグランドオープン

衛武営国家芸術文化センター、ついにグランドオープン

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 台湾南部初の国家レベルのイベントホールと位置付けられる衛武営国家芸術文化センター(高雄市鳳山区)が13日、ついにグランドオープンした。オープニングセレモニーに出席した蔡英文総統は、「衛武営国家芸術文化センターの建設は、発案から完成まで歴代3人の総統が関わり、15年の歳月を費やした。これは、当時の人々が期待を寄せていた『空間の戒厳令解除』の象徴であり、文化の地域格差を解消するために取り組んだ当時の人々の努力の成果だ」と指摘。また「衛武営国家芸術文化センターは高雄だけのものではなく、台湾の、ひいては世界の衛武営国家芸術文化センターでもある」と述べた。

 衛武営国家芸術文化センターの敷地は、もともと中華民国国軍の新兵訓練センターとして使われていた。これが国家レベルのイベントホールとして生まれ変わったことについて蔡総統は、「衛武営芸術文化センターは、台湾における『空間の戒厳令解除』の象徴だ」と指摘。その理由について「長い歴史の文脈から見ると、これは『空間の民主化』であると言える。かつて厳重な警備が敷かれていた軍事基地が、民間団体の20年以上にわたる努力、説得、そして取り組みによって、こんにち衛武営芸術文化センターとして生まれ変わることが出来た。台湾というこの土地は至るところで常に、権威主義との対抗、妥協、協調の痕跡を見て取ることができる。先人の努力があったからこそ、『空間の民主化』が成し遂げられ、現在我々が共有する成果を得ることができたのだ」と説明した。

 蔡総統はさらに、高雄メトロ(MRT)オレンジラインによって駁二芸術センター、海洋文化及流行音楽センター、高雄市立文化センター、衛武営国家芸術文化センター、大東文化芸術センターなど様々な文化施設が結ばれることになり、「高雄芸術廊道(=高雄アート回廊)」が正式に形成されることになったとし、高雄は工業都市であるばかりでなく、台湾南部における芸術の重要拠点になったと喜んだ。

 オープニングセレモニーは音楽会の形式で行われた。衛武営国家芸術文化センターのコンサートホールは台湾初となる、客席をぶどう畑のように分割してステージを囲む「ヴィンヤード(ぶどう畑)形式」のもの。オープニングセレモニーとして開催されたコンサート「掲幕-璀璨閃耀」は、衛武営国家芸術文化センターの芸術総監であり、著名な指揮者でもある簡文彬さんが指揮を務めた。また、国立台湾交響楽団(NTSO)、高雄市交響楽団(KSO)、著名なパイプオルガン奏者イヴァタ・アッカルナ(Iveta Apkalna)さん、それに香港中楽団(HKCO)で笙(しょう)の首席奏者を務める台湾の陳奕濰さんなどがステージに立った。

 衛武営国家芸術文化センターの新たな門出を祝福する序曲として演奏された曲目は、高雄出身の作曲家である故・蕭泰然(1938-2015年)さんの『来自福爾摩沙的天使』、米国を拠点に音楽活動を行う作曲家・黄思瑜さんの『客家薪伝』、台湾の若手作曲家・王乙聿さんの『簧』の3作品。

Taiwan Today:2018年10月15日

写真提供:高雄市都市発展局提供、中央社
 台湾南部初の国家レベルのイベントホールと位置付けられる衛武営国家芸術文化センター(高雄市鳳山区)が13日、ついにグランドオープンした。高雄衛武営都会公園の敷地内にある衛武営国家芸術文化センターは今後、高雄市民にとって憩いの空間として、且つ芸術・文化の新たなランドマークとして活躍することが期待されている。