外交部、双十国慶節のプロモーション動画発表
外交部(日本の外務省に相当)は、中華民国(台湾)の建国記念日に相当する双十国慶節(10月10日)を祝賀すると共に、その国情と外交政策の成果をアピールするため、新たなプロモーション動画を製作した。タイトルは「勇敢自信、世界同行(勇気、自信をもって世界と共に歩む)」。全編約8分間の動画で、台湾の政治、経済、文化、外交政策の成果をまとめたものとなっている。在外公館で開催する国慶節レセプションで放映されるほか、外交部の公式サイト、フェイスブック、動画サイトなどでも公開している。
今年度の動画は「守護民主、捍衛自由(=民主主義と自由を守る)」、「創新経済、科技升級(=経済のイノベーションと科学技術の向上)」、「多元社会、文化包容(=多元社会と文化の包容)」、「踏実外交、互恵互助(=堅実外交と互恵互助)」の4分野から構成され、さまざまな問題に直面しながらも、勇気と自信をもって、世界各国と手を携えて共に進もうとする台湾の決意を示している。この動画が伝えようとするメッセージは以下の通り。
政治
民主主義と自由な政治体制を守り、人権などの普遍的価値を維持する。台湾は民主主義のサクセスストーリーであり、ひいては世界の善良なパワーであり、必要不可欠で頼りがいのあるパートナーである。
経済
台湾はその経済を成長させるために新たなエネルギーを注入している。政府は引き続き「5+2イノベーション産業」計画を推進し、産業の高度化を加速し、前進するためのエネルギーとしている。
文化
台湾は伝統文化や芸能を育て、多様で自由な信仰を認め、先住民族や新住民(外国籍配偶者とその子女)の文化の保存に努めている。また、グルメフェアやランタンフェスティバル、ユニバーシアードなどの大型イベントの開催を通して、民間の豊富な活力と優れたソフトパワーを示している。
外交
台湾は引き続き、地に足のついた「堅実外交」を推進し、大きな成果を挙げている。蔡英文総統はパラグアイ、ベリーズ、セントビンセント・グレナディーン諸島、セントルシア、ハイチ、セントクリストファー・ネイビス連邦などの国交樹立国を訪問したほか、その途中で米ニューヨーク、デンバー、ロサンゼルス、ヒューストンに立ち寄った。陳建仁副総統はバチカンを訪問し、福者パウロ6世教皇らの列聖式に参列した。半導体ファウンドリー世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の創業者で前董事長でもある張忠謀(モリス・チャン)氏は、台湾を代表してアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席。その期間中、米マイク・ペンス副大統領などと二者会談を行った。外交部の呉釗燮部長(=大臣)は、デンマーク・コペンハーゲンで開催された「デモクラシー・サミット(2019 Copenhagen Democracy Summit)」で基調講演を行った。また、台湾は積極的に、WHO(世界保健機関)総会(WHA)や国連システムへの参加を求めている。国交樹立国との関係や、理念の近い国々との実質的なパートナー関係の強化、国際組織への積極的な参加などで重大な成果を挙げている。
このプロモーション動画には繁体字中国語のほか、英語、日本語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、イタリア語、アラビア語、ポルトガル語、インドネシア語、ベトナム語、タイ語の13言語の字幕版がある。そのうち中国語と英語版のみは、3分バージョンと30秒バージョンもある。リンクは以下のとおり。
2019年双十国慶節プロモーション動画「勇敢自信 世界同行」
■30秒バージョン
■3分バージョン
■フルバージョン(日本語字幕版)