安倍晋三元首相が台湾支持を表明、外交部が謝意

　日本の安倍晋三元首相は14日、国際フォーラム「2021台米日インド太平洋安全保障対話」におけるビデオ講演で、改めて台湾への支持を表明した。これに対して中華民国外交部（日本の外務省に相当）は、歓迎の意と心からの謝意を表した。

　安倍元首相の、同フォーラムにおける講演の要旨は以下の通り。

　バイデン米大統領の言う通り、民主主義は偶然の産物ではなく、各国が努めて防衛、奮闘、強化していかなくては成り立たない。現在、次世代のためにより強固な民主主義を築くには三つの重要な課題がある。

一、台湾、米国、日本に共通する重要な信念は、自由、人権、法の支配、民主主義に強い確信を持つこと。香港から民主主義が失われつつある今こそ、台湾は民主主義への確信を全世界に広めるために、立ち上がるべきだ。

二、民主主義への信念を失ってはならない。民主主義は、混沌とし、時間がかかり、時には傷つくこともある。しかし、政権が古くなれば、政権交代で新政権を発足させることができるので、永遠に若いままでいられる。また、民主主義の力は内から発せられるもので、外側からやトップダウンによる圧力ではない。従って長期的に強靭さを保つことができる。

三、台湾とその民主主義が脅威にさらされることは、世界、特に日本にとって喫緊の課題だ。柔弱が挑発を招くことを忘れてはならない。民主主義陣営に対して、様々な分野における防衛力を強化し、知識や技術をより効率的に共有できるよう、新たな方法を検討することを提案する。

　安倍元首相は、国際的にも尊敬される政治指導者で、自由や民主主義の理念を堅持している。国際舞台では度々、台湾を支援する発言をしてきた。外交部は、安倍元首相が今回、理念を同じくする国家に向けて、共に台湾の民主主義の価値を守るよう全力で呼びかけたことに感謝の意を表した。台湾は今後も引き続き、日本、米国、その他理念を同じくする国家と、全面的なパートナーシップを強化し、共同で民主主義制度、規則に基づく国際秩序を守り、新しい時代における民主主義の可能性を広げるため、よりしっかりと安定した基礎を築いていく。

Taiwan Today：２０２１年１２月１５日

写真提供：中華民国総統府ニュースサイトより
　14日に開催された「2021台米日インド太平洋安全保障対話」でビデオ講演を行った安倍晋三元首相は、改めて台湾への支持を表明、共に台湾の民主主義の価値を守るよう呼びかけた。

安倍晋三元首相が台湾支持を表明、外交部が謝意

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