馬英九総統が米国のヒル元東アジア・太平洋担当国務次官補らと会見

　１２月６日、馬英九総統は、米国のクリストファー・ヒル元東アジア・太平洋担当国務次官補と夫人ならびにデンバー大学「米中合作中心（Center for China-US Cooperation）」主任（Executive Director）の趙穂生・教授と夫人ら一行と会見し、この数年間における台湾の政府と中国大陸および米国との関係改善により実現した成果を説明した。

　その上で、馬総統は「台湾の政府は、すでに米国産牛肉の輸入を開放しており、今後は米国と『台米貿易および投資枠組協定（ＴＩＦＡ）』の調印に向けた話し合いの速やかな再開を希望すると共に、『積み木』方式で一歩ずつ双方の協力拡大を図っていきたい。また同時に、米国が台湾の『環太平洋戦略的経済連携協定（ＴＰＰ）』加入に十分且つ有利な条件を創出することへの協力も願っている。さらに、台湾はその他の地域における多国間との経済統合メカニズムへの参加もないがしろにしてはおらず、台湾の貿易自由化の歩みおよびグローバルな経済貿易メカニズム加入へのタイムスケジュールが加速することも願っている」との考えを示した。

　馬総統は、最近の東シナ海海域の釣魚台列島（日本名：尖閣諸島）に対する領有権により発生している争議についても言及し、同列島が中華民国固有の領土であり、台湾の付属島嶼であることを改めて表明し、「釣魚台列島の主権は分割することはできないが、資源を分かち合うことは可能である。そのため、私は『東シナ海平和イニシアチブ』を提言し、協力と対話を通して、発生するであろう衝突を緩和すると共に、関係各方面の同意の下で、争議を棚上げし、開発を行い、それにより同海域の平和と安定を確保するようにしたい。台湾の政府は、『東海行動準則（東シナ海行動規範）』も検討策定しているところであり、関係各国がこの基礎の上に話し合いを進め、その上で、東シナ海が平和と協力の海になることを願っている」と強調した。

【総統府　２０１２年１２月６日】

馬英九総統が米国のヒル元東アジア・太平洋担当国務次官補らと会見

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