外交部：「台日漁業協議」調印２周年、顕著な成果

　台日双方は２０１３年４月１０日、漁業協議に調印した。台湾は我が国の釣魚台列島（日本名：尖閣諸島）の主権および関連水域の権益に対する確固たる護持を前提とし、双方の排他的経済水域（ＥＥＺ）が重なる主張により生じる漁業問題について、適切な取決めを実現し「東シナ海平和イニシアチブ」における「主権は分割できないが、資源を分かち合うことはできる」の理念を具体的に実践した。これは、双方の長きにわたった漁業争議を平和的に解決したのみならず、地域の平和促進にも寄与し、中華民国政府が「ピースメーカー」および「責任あるステークホールダー」として積極的な役割を担っていることを明らかにし、国際社会からも普遍的な評価を得たのだった。

　「台日漁業協議」の適用水域は、台湾の釣魚台列島を取り囲んでおり、長年にわたり、台湾漁船が操業する漁場である。同協議の適用水域の総面積は７万４，０００平方キロメートルに達し、台湾２つ分以上の広さである。日本の巡視船は、同協議の適用海域において、台湾漁船に干渉することはできず、台湾漁船は安心して操業することができ、台湾漁民の操業の権利を確保および拡大できるものとなった。同協議調印の前年、双方は同海域において１７件の漁業争議事件が発生したが、現在は皆無となり、良好な操業秩序も確立したのだった。

　また、双方は「台日漁業協議」の規定に基づき、「台日漁業委員会」を設立し、制度化された協議メカニズムの確立により、各協力を引続き推進しており、現在まで順調に運営され、双方の重要な意思疎通のプラットフォームとなっている。「台日漁業委員会」は２０１４年１月に「台日漁業協議適用水域における漁船操業ルール」を制定すると共に、２０１５年３月にこの操業ルールを改訂し、操業の昼夜交代、分区、分時（操業区域と時間を分ける）および小型漁船操業への配慮などの原則をとり、漁民の操業の利便性をより一層高め、争議を軽減させるものとし、同協議の友好・互恵・協力の精神を明らかにした。その他、協議達成に至っていない水域についても、漁業委員会の継続的な話し合いを通していくものであり、協議達成までは、政府は引き続き台湾の漁業を守り、台湾漁船の現行の操業環境を確固として護持し、台湾漁民の権益を保障していくものである。

　台湾と日本は「東シナ海平和イニシアチブ」が掲げる理念に基づき、話し合いを行っており、双方は主権争議を棚上げし、先に漁業権の問題について協議を達成させ、お互いの争議範囲を縮小した上で、関連するテーマについて徐々に解決を図っており、これは争議を最も効果的に解決する方法であることを証明するものであり、重要な成功の先例となったのみならず、長年にわたり懸案になっていた台日漁業問題が具体的成果を収め、それにより両国の友好関係がより一層強化された。現在、台日関係はこの４０年間あまりの中で最良の時期にあり、今後、台湾の政府は引き続き一貫した理念を堅持し、関連する各方面との話し合いおよび対話を継続的に強化し、アジア太平洋地域の安定と繁栄のために貢献していく所存である。

【外交部　２０１５年４月１１日】

外交部：「台日漁業協議」調印２周年、顕著な成果

Share

Share