頼新総統が午餐会で日本からの国会議員団をもてなす
頼清徳総統が20日正午、蕭美琴副総統と共に午餐会を開き、第16代正副総統就任式に出席した日本の国会議員団をもてなした。頼総統は、日本の超党派議員連盟・日華議員懇談会(以下、日華懇)が代表団を組織して総統就任式に出席してくれたことは台湾にとって大きな意義があるとして感謝した。
頼総統は、日華懇は創設から60年近く、台日両国の友情、国民感情、産業、スポーツ、文化の各方面で貢献が著しいと評価、各人の努力により双方は喜びを分かち合い、困難には共同で向き合っており、とりわけ自然災害や感染症の拡大などでは互いに「まさかの時の友こそ真の友」の精神を発揮したと喜んだ。
続けて頼総統は、「新政権が今日から始まる」として、台湾に対するこれまでの支持に感謝すると共に引き続き台湾に協力してくれるよう要請、両国のウィン-ウィンを実現し、人々によりよい暮らしを届けられるようにと願った。
頼総統は最後に議員団に向けて、これまで外交部長(=外務大臣)を務めた呉釗燮氏が国家安全会議の秘書長となり、総統府秘書長だった林佳龍氏が新たな外交部長を務めると説明、林外交部長は様々な経歴を持ち、外交業務の経験も豊かであるほか、国に対する理想を堅持していると紹介した。
続いてあいさつした日華懇の古屋圭司会長はまず、就任式を終えたばかりの頼総統が午餐会で日本の議員団をもてなしてくれることに感謝。古屋氏は、頼総統の就任演説に感動したとした上で、現行の政策の継承以外に頼総統独自の施政理念と方向性もあるはずと述べて期待を示した。このほかインド太平洋地域における連携強化についても「正しい方向だ」と評価、台湾と日本は普遍的な価値を共有しており、これからもそうした前提の下で協力を継続していくと述べた。
古屋氏は日華懇が今年の基本方針としていくつかの決議を行っていることを説明した。まず日米台国会議員戦略対話の継続的な開催、次にWHO(世界保健機関)をはじめとする国際組織への台湾の参与支持、三つ目は台湾の「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)」入りを後押しする研究チームの立ち上げ、四つ目はより強力な経済安全保障環境を構築し、台日が協力して人材育成及び関連分野の研究に取り組むこと、五つ目は日本の地方自治体と議会が学生たちの台湾への教育旅行を奨励するようにすること、そして六つ目は、台日の女性国会議員による協力と交流計画をより強力に推進すること。
古屋氏は、今年1月に能登半島で地震が起きた際、台湾が真っ先にお見舞いのメッセージを寄せ、巨額の寄付を行ったことに触れた上で、4月に花蓮県で地震が発生すると今度は日本の各界が関心を寄せ、援助の手を差し伸べたとして、「これこそまさかの時の友こそ真の友の理想的な証しである」と話した。
最後に古屋氏は、頼総統と蕭副総統の健康と今後の円滑な国家運営を祈ると共に、日華懇も全力で台日関係ならびに連携をいっそう緊密化し、安全保障、産業、経済などの面で関係を大きく発展させる考えを強調した。
Taiwan Today:2024年5月21日
写真提供:総統府サイトより
頼清徳総統が20日、午餐会で正副総統就任式に出席した日本の国会議員団をもてなした。頼総統は、日本の日華議員懇談会(日華懇)による出席は台湾にとって大きな意義があると述べた。写真は立ち上がってあいさつする頼総統。右は呉釗燮国家安全会議秘書長。頼総統の左は日華懇の古屋圭司会長。
