2022/08/30中華人民共和国駐福岡総領事館の国連総会第2758号決議（通称アルバニア決議）の謬説に対する反論

一、中華民国台湾は主権独立国家であり、中華人民共和国とは互いに隷属していない。我が国は民主化のプロセスを経て、成熟した民主主義国家となったことは国際社会に広く認識されている。台湾の民選政府のみが、国連システムを含む国際舞台における台湾2,350万人の人々を代表する権利がある。

二、1971年の国連総会で採択された第2758号決議は、中国の国連代表権が処理されただけにすぎず、法理上は中華人民共和国が国連システムにおける台湾の代表権を与えたわけではなく、台湾が中華人民共和国の一部と言及されたわけでもない。したがって、同決議は台湾の国民の国連参加問題を解決したものではない。中国政府がいわゆる「一つの中国原則」を一方的に主張することは、実際には法理的に台湾を併呑しようとする企みである。

三、国連は長期にわたり中国からの政府的圧力に屈し、国連第2758号決議を不当に引用かつ誤った解釈により、台湾を中国の一部分とみなし、我が国の国民が国連の訪問や会議活動への参加などを拒絶し、我が国のメディア記者の取材の権利をも剥奪し、台湾2350万人の国民が国連システムに参加する機会を妨害している。これは国連憲章が掲げる普遍性の原則に背くものであり、法律上も不当であり、理屈としても許されず、感情的にも納得できないことである。

四、中国による台湾に対する「文攻武嚇」（言葉で攻撃し、武力で威嚇する）がエスカレートしていることは、台湾海峡両岸関係の緊張対立の元凶であるのみならず、各国の地域の平和と安定に対する重大な関心を引き起こしている。台湾は台湾海峡の安定の現状を維持していくことを約束し、対等な話し合いにより両岸の立場の違いを解決することを願っているが、中国の不断の悪意ある圧力に対し、我々は決して屈服しない。

五、国連は、ポスト・コロナ時代には世界中のすべてのステークホルダーが共に協力して課題に向き合わなければならないと強調している。台湾は、世界のコロナ後の復興および持続可能な発展のために全力で取り組む能力も意欲もある。我々は台湾が推進する国連システムへの参加に対する台湾との国交国ならびに友好国による支持と協力に感謝するとともに、国連は台湾の国民が国連システムに参加を切望していることを直視し、台湾が国連およびその専門機関に意義ある参加ができるよう受け入れ、中国による政治的圧力に再び屈して台湾を拒絶することのないよう呼びかける。