【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2025年8月第3週TOPICS
【福島伸享衆院議員「民主主義と自由な社会守る日韓台の連携が大切」/台湾-政治-】
(台北中央社)超党派議員連盟「日華議員懇談会」のメンバーで、衆院会派「有志の会」の福島伸享衆院議員は20日、リモートで中央社の取材に応じ、「民主主義、そして自由な社会を守っている日本と韓国、台湾という三つの国が連携を取ることが非常に大事」との認識を示した。また経済や安全保障、社会、文化などの面での密接な関係を「今こそ作らなければならない」と語った。
福島議員は、台湾に対する日本政府の姿勢について、外交関係では難しいことがあるとしながらも、台湾を巡る人権や公衆衛生、実利的な経済システムでの課題などについては「本来中国政府を気にせずにできるはずなのに、日本政府は遠慮をし過ぎだ」と指摘。特に日本と台湾の間の自由貿易協定(FTA)締結は「一日も早くやった方がいい」との認識を示した。
また国会情勢に関しては、昨年の衆院選や今年の参院選で自民・公明両党が議席数を減らしたとしながらも、野党側も台湾との関係強化には理解を示していると説明。その上で、「与野党問わず多くの日本の国会議員が台湾を訪れ、台湾との関係を深めていることに中国側は危機感を持っている」とし、「党派を超えた台湾との関係を台湾ももっと生かすべきであり、日本の政府や与党も生かすべきだ」と述べた。
また台湾が中国の一部になった場合、中国は台湾の東海岸から太平洋へ自由に行き来できるようになり、いつでも日本を攻撃できる状況になると危機感を示し、「現状維持を超える事態が、東アジアで起きるのを防がなければならない」と語気を強めた。
また台日韓の関係では、欧州連合(EU)のような関係を構築できるとし、「強固に連携していけば、フィリピン、マレーシア、タイ、インドネシア、ベトナムといった東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国もそこに吸い寄せられていくのではないか」との見方を示した。:2025年08月21日
【台湾高速鉄道 新型車両の形式名は「N700ST」に 塗装デザインも公開–経済 -】
(台北中央社)台湾高速鉄道(高鉄)は20日、日本から導入予定の新型車両の形式名を「N700ST」とすると発表した。第1編成は早ければ今年年末にも塗装作業に入る見込み。明るいホワイトを基調に、オレンジとブラックのラインが伸びる塗装デザインも公開した。
高鉄は、N700STの「T」は台湾を意味し、塗装は700Tの精神を受け継ぎ、ブランドイメージの統一と継続を図ると説明。車両は東海道新幹線のN700Sをベースにしつつ、高鉄のニーズやイメージに合わせて塗装や車内設備、機能を調整したとしている。
車内にはフルカラーLCD(液晶ディスプレー)や駅への到着を光で知らせる装置、2段式荷物収納スペースを設置。全席にコンセントを備える他、騒音や振動を抑えて快適なサービスを提供するとしている。授乳室には洗面台やベビーチェアを新設する。車いす用スペースは1編成当たり現在の4席から6席に増やし、固定装置も備える。
第1編成は現在製造中で、2026年8月にも台湾に搬入され、試験を行った上で27年下半期に営業運転に投入される予定。計画されている12編成全てが運用されれば、ピーク時の輸送力は約25%増強できるとしている。
新型車両の導入に先立ち、高鉄では車両基地や検査施設の拡張、台北駅に設置しているホームドアの改修、職員訓練などを進めているとしている。:2025年08月20日
【台湾高速鉄道 北東部方面への延伸、環境アセス通過–社会-】
(台北中央社)環境部(環境省)は20日、環境影響評価(環境アセスメント)審査委員会の会議を開き、台湾高速鉄道(高鉄)の南港(台北市)―宜蘭(北東部・宜蘭県)間の延伸工事に関する報告書の初稿について、一部内容の補足・修正を提言した上で承認した。交通部(交通省)鉄道局は、新規建設区間は約59.6キロで、並行する既存の台湾鉄路(台鉄)宜蘭線と相互補完・成長できるとの見方を示した。
鉄道局によると、延伸区間は南港から宜蘭県中央部までの全長約60.6キロ。途中、北部・新北市の汐止、平渓、双渓、貢寮、宜蘭県頭城を通過する。宜蘭県政府庁舎の南東に新駅を設置し、その南側に車両整備基地を設ける。北部の水がめとされる翡翠ダム(新北市)の集水域は避けて建設する。
会議後に報道陣の取材に応じた鉄道局の楊正君局長は、今後は関連機関が総合的な計画書を作成して交通部と行政院(内閣)に送ると説明。今年末または来年初めの行政院の承認獲得を目指すと述べた。
仮に承認が得られた場合、約2年かけて詳細設計を進めた後に発注と施工ができるとし、承認から11年後の完成を予定していると語った。
楊局長は、宜蘭が台北の日帰り生活圏に入ることは地元住民の願いだったと強調。高鉄と競合することになる台鉄については、全国の鉄道ネットワーク整備計画には花蓮―台東間(いずれも東部)や台東県と南部・屏東県を結ぶ南廻線の改良工事などが含まれているとし、「台鉄を見捨てるわけではない」と語った。:2025年08月21日
【We TAIWAN/大阪の「We TAIWAN」が閉幕 台湾文化PRイベントに20万人超–文化 -】
(台北中央社)大阪・関西万博に合わせて大阪市内で行われていた台湾文化PRイベント「We TAIWAN」が20日、19日間の日程を終えて閉幕した。主催の文化部(文化省)は、会期中に延べ20万人以上が参加したと発表した。
38の芸術文化関連団体が大阪に集結し、工芸やアート、劇、文学、映画などのプログラムを開催した。
イベントのために考案された公式マスコット「a-We」(アウィー)は、会場で販売された関連グッズが一部売り切れるなど人気を博した。会場や大阪市内の台湾関連店舗を実際に巡りながら遊ぶオンラインゲーム「a-We TO GO」は、文化部によれば延べ約7万人がプレーした。
李遠(りえん)文化部長(文化相)は報道資料を通じ、We TAIWANの感動的なコンテンツが、日本や世界に包括的で全く新しい台湾文化の体験をもたらしたと振り返った。
今年が戦後80年であることに触れ、台湾と日本がそれぞれ異なる文化を発展させてきたことが見て取れたと言及。台湾文化はもはやいかなる世界文明の従属物でもなく、その堂々たる姿が世界をリードする半導体のように、台湾人の知恵や努力の精神を象徴していると述べた。
李氏はまた、今回の展示や公演プログラムを来年には台湾で実施することも発表した。
▽ 26~28日には万博会場でのプログラムも
関連イベントとして26~28日に万博会場内で、台湾の寺廟文化を体現したプログラム「廟前の感謝の舞台」が上演される。各日午後5時から1時間、夢洲会場ポップアップステージ北で行われる。鑑賞には万博の入場チケットが必要。:2025年08月21日
【台湾はメダル数国別15位 金5個は海外開催で最多タイ ワールドゲームズ成都大会–芸能スポーツ -】
(台北中央社)国際総合大会「ワールドゲームズ」成都大会は17日、中国・成都市で閉会式が行われ、11日間の日程を終了した。台湾は金5個、銀6個、銅4個を獲得し、メダルランキングで15位に入った。金5個は海外開催の大会としては2013年のコロンビア・カリ大会と並んで過去最多タイ。
金メダルを獲得したのは綱引き女子500キロ級、ビーチコーフボール混合団体、ローラースポーツのインラインフリースタイル女子スピードスラロームの劉巧兮、パワーリフティングのエクイップ部門男子ミドル級の江凱傑、同スーパーヘビー級の楊森。
台湾は1981年からワールドゲームズに参加し、2009年に南部・高雄で自国開催した。高雄大会では過去最多の金9個、銀8個、銅9個を獲得。カリ大会の成績は金5個、銀5個、銅8個だった。
教育部(教育省)体育署の鄭世忠(ていせいちゅう)署長は中央社の取材に対し、スポーツが人々の心を鼓舞できることを改めて証明したと語った。
また、来月9日に発足する運動部(スポーツ省)によって引き続き選手や監督・コーチを支援し、29年のドイツ・カールスルーエ大会でさらなる好成績を収められるよう準備していくと意欲を示した。:2025年08月18日