【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2026年7月第1週TOPICS
- 【頼総統「決して受け入れられない」 中国で民族団結進歩促進法施行/台湾-政治-】
(台北中央社)中国で1日、「民族の団結を損なう行為」を処罰するとした民族団結進歩促進法が施行されたのを受け、与党・民進党の党主席(党首)を兼務する頼清徳(らいせいとく)総統は同日、「決して受け入れられない」と強調し、中国共産党の黒い手が台湾社会に及ぶことを座視しないとの姿勢を示した。
民進党中央執行委員会で述べた。
頼総統は、中国は国際社会の強い関心と反対を顧みずに「団結を名目として実際には同化と消滅を行う悪法」を強行可決したと指摘。中国が同法で狙う「消滅と同化強制」の目的と、台湾がさまざまなエスニックグループに向き合う際に核心的価値とする「多様性と相互尊重」には巨大な差異があるとし、これは「民主主義の台湾」と「権威主義の中国」の最も根本的な違いを浮き彫りにしているとした。
同法は域外の団体や個人も処罰対象とする。頼総統は、同法は中国内部の人々のみに影響を及ぼすのではなく、自国の法律を他国の組織や個人にまで適用するいわゆる「ロングアーム管轄」を強化するもので、域外への「越境弾圧」攻撃だと言及。中国共産党が今後、台湾への越境弾圧行為の適用範囲の拡大や萎縮効果の創出、中国の脅威に屈するよう台湾の人々を脅迫するといった試みを行うことは間違いないとの見方を示した。
その上で、「決して受け入れられない」とし、中国共産党が狙う「赤色テロ」や「統一戦線工作の浸透」といった黒い手が台湾社会に伸びることを座視することはないと訴えた。
中国の権威主義拡張への対応として、早期警戒体制の構築や対抗措置の見直し、全市民のリテラシーと公務員教育の強化、国際協力の強化などを進めていく方針を示した。
国民に対し、中国に渡航して留学やビジネス、両岸(台湾と中国)交流活動を行う際には、直面し得るさまざまなリスクに十分注意し、警戒を高めるよう呼びかけた。:2026年7月2日
- 【役所でボランティアの95歳女性、内政部から表彰 得意の日本語生かし来所者支援/台湾–社会 -】
(台北中央社)台北市大安区戸政事務所(戸籍業務を担当する役所)で30年近くにわたりボランティアとして活動する蔡素萍さん(95)が1日、内政部(内務省)から表彰を受けた。蔡さんは得意な日本語を生かして日本人来所者をサポートしており、今後も「できなくなるまで」続けたいと話している。
内政部はこの日、全国の戸政事務所で働く優秀な職員やボランティア計約100人を表彰した。
1997年にボランティアを始めた蔡さん。台北市での総活動時間は4604時間に上る。戸政事務所では一般的な手続きをする日本人の他、戸籍情報の確認のために台湾を訪れた日本人の通訳も行う。
中央社の取材に対し、幼いころに日本の教育を受けたと説明。若い頃には中部・台中市政府で働いた経験もあり、年を取ってからボランティアに応募したところ「明日から来るように」と言われ、とても幸運だったと明かした。
2010~11年に「台北国際花の博覧会」が開かれた際には、日本からの訪問団の接待に当たった。来訪者の落とし物を探す手伝いもしたという。
日本人のために通訳するのが一番うれしい時間で、交流の中で多くの共感を覚えると語った。自費で紹興酒を購入して日本人に贈ったこともあるとのエピソードも披露し、「国民外交」に貢献でき喜ばしいと話した。
蔡さんの娘は、戸政事務所を訪れる日本人はあまり多くないかもしれないとしつつ、母をボランティアとして受け入れ、温かく接してくれている戸政事務所に感謝していると言及。また、周囲の友人もすでに亡くなっている蔡さんにとって、ボランティア活動は生活の大きな支えになっていると述べた。:2026年7月2日
- 【台湾近代芸術を紹介する展覧会、9月に東京で開幕 初の日本での大規模展示–文化-】
(台北中央社)近代の台湾と日本を、多様な文化芸術を通じて見つめ直す展覧会「共時的星叢―時を共にした星たち 越境する芸術のまなざし」が9月から、東京都現代美術館で開催される。台湾近代芸術をテーマにした大規模な展覧会が日本で開かれるのは初めて。台北市内で2日、記者会見が開かれた。
展覧会は1930年代の台湾で結成されたモダニズム詩のグループ「風車詩社」を描いた映画「日曜日の散歩者」(日曜日式散歩者、2015年)を出発点とする。台湾では2019年に監督のホアン・ヤーリー(黄亜歴)さんをキュレーターの一人として、国立台湾美術館(中部・台中市)で「共時的星叢:『風車詩社』・跨界域芸術時代」と題して開かれていた。日本での展覧会ではホアン監督をゲストキュレーターに迎え、19年の展覧会とは異なる内容とする。
ホアン監督によれば、19年の展覧会では一部がデジタル出力による複製だったが、今回は多くの美術館や芸術家の遺族、収集家などの協力を得て、オリジナルを展示する。
近代台湾の美術作品約200点、資料約500点に加え、日本の作品約100点を紹介する。出品作家には、黄土水や陳澄波、李梅樹、郭雪湖など近代の台湾美術を考える上で重要な作家が名を連ねる。
記者会見には林佳竜(りんかりゅう)外交部長(外相)や日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会の片山和之台北事務所代表(大使に相当)らも出席した。近代台湾の画家、呂基正の遺族の李宗哲さんは、3年前にホアン監督から計画の始動を聞いた時は「実現は難しいだろう」と思っていたと明かし、日本で展示できることは素晴らしく、幸せなことだと語った。また、展覧会を窓口として、日本の人々に台湾の近代化の歩みを知ってもらえればと願った。
「共時的星叢」は9月5日から12月13日まで。:2026年7月3日
- 【台北映画祭、渡辺直美出演作で開幕 特別出演のビビアン・スーが舞台あいさつ登壇/台湾–芸能スポーツ-】
(台北中央社)第28回台北映画祭が26日、台北市内で開幕した。お笑い芸人の渡辺直美が出演する台湾ホラーコメディー映画「怎麼可能我家的祖先是你家的鬼」(Oh My Ghost! Oh My God!、仮訳:うちの先祖が君の家のおばけだなんて)が開幕作として上映され、約1000人の観客を笑いと感動に包んだ。特別出演した歌手で俳優のビビアン・スー(徐若瑄)も記者会見と舞台あいさつに登壇し、同作の出演は「祖先の計らい」と語った。
上映前の記者会見と上映後の舞台あいさつには、ビビアンの他、監督・脚本を手がけ、自らも出演するソーダ(蘇達、Ta Su)や主要キャストのリウ・イーハオ(劉以豪)、エスター・ホアン(黄瀞怡、小薫)、サキヌ(撒基努)が出席した。
同作は、渡辺演じる国際的スター・ジュリエットが、両親の思い出の地である台湾の山奥にある湖を訪れようとするところから始まる。道中で台湾原住民(先住民)族タイヤル族の祖先の霊やおばけと遭遇し、仲間と共に驚きに満ちた奇想天外な旅を繰り広げる。
同作で、タイヤル族のシャーマンのおばあさんを演じたビビアン。自身の母親がシャーマンの後継者であることに触れ、オファーを受けた時は「先祖の霊の計らい」だと感じたと話した。撮影は3日間だったが、役作りのために2カ月近く費やし、タイヤル語を学んだと明かし、「いままでゲスト出演した中で、準備にいちばん時間をかけた作品になった」と笑った。
ソーダ監督は舞台あいさつで渡辺について「NGがいちばん少なかった。コメディーの間合いもいちばん安定していた」と称賛した。
台湾では9月初旬公開。関係者によれば、日本での公開は未定だという。
台北映画祭は来月11日まで、台北市の台北市中山堂、光点華山電影館、誠品電影院で開かれる。:2026年6月27日
- 【台北市立動物園、旭山動物園から来園のレッサーパンダ「茜茜」公開/台湾–觀光-】
(台北中央社)台北市立動物園で2日、繁殖計画の一環として北海道の旭山動物園から来園したレッサーパンダ「茜茜」(チェンチェン)とシンガポール動物園から来たマレーバク「ビンタン」の一般公開を開始したと発表し、来訪を呼びかけた。
茜茜は今年3月の来園後、新しい環境に慣れて飼育員との信頼関係を築いた他、ビンタンも台湾到着後の1カ月間の検疫を終え、新しい環境に順応したとしている。ビンタンはマレー語で「星」を意味する。
同園は6月22日から7月1日まで休園し、園内の清掃や改修、樹木の剪定(せんてい)などを行い、2日に一般参観を再開した。
台湾動物エリアのウンピョウや熱帯雨林エリアのオランウータンの活動空間では、動物が登って使える倒木や止まり木を新たに設置した。熱帯林に生息する樹上性動物が、より複雑で立体的な空間を利用できるようになったとしている。
また、7~8月の夏休み期間中は暑さ対策として、正面広場の噴水を午前9時~午後5時に毎正時30分間稼働させる他、アフリカ動物エリアでは土曜日の夜間開園に合わせて午後4時~同7時に散水を15分ごとに3分間行う。園内の歩道でも定期的にミストを噴射するとしている。:2026年7月2日