内閣総辞職、蔡総統は蘇貞昌氏を行政院長に任命

行政院(内閣)の頼清徳院長(首相)は11日、臨時閣議を開き、内閣を総辞職した。これを受けて蔡英文総統は、新たな行政院長として蘇貞昌氏を任命した。

昨年11月下旬に行われた統一地方選挙では、与党・民進党が大敗を喫した。蔡英文総統はこの責任をとり、兼任していた民進党の党主席を辞任したが、有権者の不満は収まらなかった。このため頼清徳氏は、行政の最高機関のトップとして辞任し、統一地方選挙での民進党大敗の責任を取る意思を固めた。頼氏は投開票日の11月24日夜、蔡総統に対して口頭で辞意を表明したが、蔡総統に慰留されていた。

頼氏は10日、「機は熟した。自分が政治責任を負うべきときだ」と述べ、選挙大敗の責任を取って内閣総辞職する意思を再表明した。

11日の臨時閣議では、武侠小説家の故・金庸(1924-2018年)氏の作品の一文「今番良晤、豪興不浅、他日江湖相逢、再當杯酒言歓。咱們就此別過(=あなたとお逢いできて良かった。どこかで再会することがあれば、また酒を飲みかわして話しましょう。今回はここでお別れです)」を引用し、閣僚に別れを告げた。また、「私たちはここで出会い、ここで別れる。縁があれば『壮大台湾』(台湾を強大にするための国家発展政策のこと)の道において再び会いましょう」と述べた。

内閣総辞職を受けて蔡英文総統は同日午前、総統府で記者会見を開催し、頼氏の後任として蘇貞昌氏を任命した。蔡総統は蘇貞昌氏について(1)経験、(2)勢い、(3)執行力―の3つの強みがあると指摘。これはいずれも、台湾が現段階で必要としているものだと説明した。

蔡総統はまた、行政院長の仕事は1人1人がたすきをつなぐようなものだと説明。蔡政権にとって最初の行政院長であった林全氏が基礎を築き、今回辞任した頼氏が実行に取り組み、国家の未来のために様々な青写真を描いた。その後任となる蘇貞昌氏は台湾をより強大にする『壮大台湾』に取り組むことだろうと述べた。

蔡政権1期目の前半は、すでに改革、公共建設、経済発展において成果を上げてきた。後半はこうした成果を、台湾の住民に対して実際に還元できるかどうかだとし、新たに行政院長に就任する蘇貞昌氏に対しては、「施政の成果を国民が実感できるようにすること」が最大の期待だと述べた。