茨城県が台湾花蓮水害への義援金を贈呈

　台北駐日経済文化代表処の李逸洋代表は10月2日、大井川和彦・茨城県知事一行の訪問を受け、先ごろ発生した台湾花蓮水害に対する茨城県からの義援金贈呈の目録を大井川知事から受け取った。李・駐日代表は、茨城県からの義援金贈呈に感謝の意を表すと共に、「この水害の発災後、大井川和彦・知事をはじめ茨城県の皆様から早々に届けられた多くの慰問のメッセージは被災地の人々にとり大きな励みになる」と述べた。

　李・駐日代表は、「この水害により18人が死亡、100名を超える負傷者が出た。光復郷のほとんどの地区が泥水に覆われ、多くの家が浸水し、復旧作業はいまだに続いている。先ごろの三連休の時には、台湾各地から多くの民間ボランティアがシャベルを持参し「シャベル軍団」として集まり、被災地に入り、片付けや救助活動に力を尽くした。政府と民間が一丸となって取り組んでいる。台湾では災害が発生した時には、民間団体や宗教団体が迅速に動き出し、避難者の収容、家屋の清掃、炊き出しなどを行っており、各地からの救援物資も次々と車で運ばれ、被災地に届けられている」と説明した。

　さらに、「台湾と日本はこれまで、地震や台風、水害、大きな疫病などが発生した際には、常に苦楽を共にし、積極的に助け合ってきた。このような深い友情は国際社会においてもきわめて貴重だ。2021年に台湾がコロナ禍で苦しんでいた時、日本から420万回分のワクチンの提供を受けた。これにより多くの命が救われた。台湾の人々は永遠に感謝している」と述べた。。

　李・駐日代表は、「台湾と日本は、困難な時に互いに支え合う友人同士だ。台湾の921地震、花蓮地震、日本の東日本大震災、能登半島地震など、私たちは共に災害の試練を乗り越えてきた。自然災害の脅威に直面しても、私たちの心は深く繋がっている。昨年のAPECで石破首相と台湾の林信義・APEC代表は、自然災害分野での台日協力の重要性を確認した。今後、両国はこの協力を全力で推進すべきだ。今回のご支援に改めて心より感謝すると共に、今後とも台日の絆が一層深まりますことを願っている」と説明した。

　大井川知事は、「茨城県は台湾と文化的、経済的な交流がますます盛んになっており、この度の水害に心を痛めている。県を代表し心よりお見舞い申し上げる。被災地の早期の復旧のために義援金を役立ててほしい」と述べた。

大井川和彦・茨城県知事（写真左）から義援金贈呈目録を受け取る李逸洋・駐日代表（右）

李逸洋・駐日代表（写真右5）、大井川和彦・茨城県知事（左5）、岩下泰善・茨城県副知事（左4）。