頼清徳総統が自民党の萩生田光一幹事長代行と会談、「自由で開かれたインド太平洋」実現のために共に取り組むことを望む
頼清徳総統は22日午前、台湾を訪問した自民党の萩生田光一幹事長代行(衆議院議員)や東京都八王子市の特定非営利活動法人「八王子・台湾友好交流協会」の黒須隆一理事長(元八王子市長)を含む一行と会談した。頼総統は、高市早苗首相が就任以降も、台湾と日本の友好関係への支持を継続して表明し、台湾海峡の平和と安定を重視する姿勢を示していることに謝意を表明した。また、今後も台湾と日本が心を一つにして連携し、双方の協力と交流を一層強化し、「自由で開かれたインド太平洋」というビジョンの実現に取り組んでいけるよう期待を寄せた。
頼総統はまず、萩生田衆議院議員の訪台を歓迎するとともに、今年9月に国立政治大学(台北市文山区)での「安倍晋三研究センター」設立大会で再会したことに触れ、総統府で一行を出迎えることができて嬉しく思うと述べた。また、東京都八王子市からも多くの来訪者が同行していることは「非常に意義深い」と語った。
頼総統は、高市氏が首相就任以降も、日米首脳会談、日本・ASEAN首脳会議、APEC年次会合、さらにはさまざまな会合において、台湾と日本の友好関係への支持を繰り返し表明し、台湾海峡の平和と安定を重視する姿勢を示してきたことについて、台湾の人々を代表して感謝すると述べた。そして、高市内閣は発足後、日本国民から高い支持を得ているとして、今後、日本は台湾海峡およびインド太平洋地域の平和と安定にさらなる貢献を果たすことができるだろうと述べた。また、台湾と日本が国家戦略、地域協力、経済安全保障、ハイテク産業、社会のレジリエンス強化などの分野で引き続き協力を深化させ、「自由で開かれたインド太平洋」というビジョンの実現に向けて、ともに取り組んでいければと期待を寄せた。
頼総統はまた、台湾と日本はこのかけがえのない友好関係を大切にし、互いに手を取り合い、心を一つにして団結し、双方の協力・交流を継続的に強化することで、将来直面するであろうさまざまな課題に共に立ち向かうことができると強調。すべての民主主義国家が団結すれば、それぞれが撃破されることなく、我々が大切にしてきた自由と民主主義の価値を守り、同時にインド太平洋地域の平和・安定・繁栄を促進できるだろうと述べた。最後に、萩生田衆議院議員をはじめとする各方面の関係者が長年にわたり台湾海峡の平和と安定を支持し、台湾と日本の友好関係を促進してきたことに改めて感謝の意を伝えた。
これに対して萩生田光一衆議院議員は、台湾を再訪し、頼清徳総統を表敬訪問する機会を得たことに感謝するとともに、数日前に台北市内で発生した無差別襲撃事件の被害者及びその家族に対し、お見舞いの言葉を述べた。
萩生田議員は、台湾は日本にとって普遍的価値を共有し、緊密な経済関係と人的交流を有する重要なパートナーであり友人でもあると指摘。先日韓国で開かれたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議では、高市早苗首相が台湾代表の林信義氏と経済や防災などの分野における協力強化について二国間会談を行ったと振り返った。また、自民党は長年にわたり青年局を通じて台湾との交流を続けており、双方には長く積み重ねてきた絆があるとして、これからも台湾と日本が堅固な友好関係を基礎に、協力と交流を一層深化させていけるよう期待を寄せた。
さらに萩生田議員は、今年11月に台湾が日本の食品に対する輸入規制を全面的に解除し、通常の管理体制に戻したことは、福島の被災地の復興と再生に大きく資するものだとして、この決定に尽力した関係者に敬意を払い、感謝したいと述べるとともに、今後、台湾の人々が日本のおいしい食品を味わえる機会が増えるよう期待していると述べた。経済・貿易分野では、TSMC(台湾積体電路製造)の熊本第1工場が昨年12月から量産を開始し、第2工場も今年10月に正式に着工したことに触れ、半導体分野における協力は双方の産業協力の最良の模範だと述べた。そして、今後はAIやICTなど新興技術分野においても、台湾と日本が協力してウィン・ウィンの成果を創出し、さらに多くの分野へと協力のすそ野を広げ、貿易や技術交流を促進し、サプライチェーンの強靭性を高め、関連の人材を育成していきたいと期待を示した。
萩生田議員は、日本台湾交流協会(日本の対台湾窓口機関)が実施・公表した「台湾における対日世論調査」によると、台湾の人々が最も好意を持つ外国は日本であり、それに対応する調査(台北駐日経済文化代表処が実施)では日本国民の約8割が台湾に親しみを感じていることが示されていると紹介。このような深い友好関係は、コロナ禍や双方が自然災害に見舞われた際など、互いに支援の手を差し伸べてきたことや、頻繁な人的交流に基づくものだと述べた。萩生田議員はまた、「現在、台湾と日本の関係は史上最良と評価されており、今後もさらに深化することを期待する」と語った。
Taiwan Today:2025年12月23日
写真提供:総統府
頼清徳総統は22日午前、台湾を訪問した自民党の萩生田光一幹事長代行(衆議院議員)や東京都八王子市の特定非営利活動法人「八王子・台湾友好交流協会」の黒須隆一理事長(元八王子市長)を含む一行と会談した。
