頼清徳総統、「靭性之島、希望之光」をテーマに新春談話
頼清徳総統は1日、総統府大礼堂(大ホール)で「靭性之島、希望之光」(強靭性をもった島、希望の光)をテーマに毎年恒例の新春談話を行った。頼清徳総統は昨年を振り返るとともに、さまざまな成果について「国民が一致団結したおかげ」であると感謝した。また、新たな一年に向けて4つの目標を打ち立てた。以下はその概要。
第1の目標:より安全で強靭な台湾を築く
政府は今年、「中国の浸透を防ぐための17項目の国家安全戦略」を実行するとともに、今後8年間で防衛費などに総額1兆2,500億台湾元(6.22兆日本円)を投じ、台湾の戦力を全面的に向上させ、国防産業を強化し、国の安全と社会の安定を高めていく。
行政院(内閣)は昨年、「強化防衛韌性及不対称戦力計画採購特別條例」(防衛のレジリエンスおよび非対称戦力強化計画のための調達に関する特別条例)の草案を立法院(国会)に提出したが、いまだ審議に至っていない。中国の軍事的野心が深刻さを増す中、台湾には待っている時間も、内輪もめをしている余裕もない。党派を超えて協力し、同条例とその関連予算が円滑に可決されるよう期待している。
第2の目標:スマートで繁栄する台湾へと邁進する
政府は台湾を「アジアの資産運用センター」とすることを推進している。また、すでに「AI新十大建設プロジェクト」、「バイオ医療」や「国防産業」など複数の成長エンジンを起動し、中小・零細企業が転換期においても競争力を維持できるよう支援している「護国群山」(半導体産業のような、国を守る力となる重要産業のこと)を形成することで、台湾が次世代においても競争の優位性を確保し、且つスマートで繁栄する台湾へと邁進できるように後押しする。
第3の目標:より均衡の取れた発展を遂げる台湾を構築する
政府は世代間の均衡(バランス)、都市と地方の均衡を重視し、「長期介護3.0」と銘打った高齢者介護政策や、公営住宅の20%を新婚世帯あるいは子育て世代に優先提供する「婚育宅」、若者世帯の負担を減らす家賃補助、低所得世帯を対象とした「社会住宅」の提供といった社会福祉政策を打ち出している。現在、「財政収支配分法」の改正案をめぐる論争が与野党間で続いているが、改めて包括的な見直しと議論を行い、各分野・各世代・各政府機関に配慮した全面的な財政改革を推進することで、地方の財政規律を安定させると同時に、中央政府が地方の発展を支援するという政策的役割を十分発揮できるようにして欲しい。
過去1年を振り返ると、国民の福祉や利益に資する数々の法案の審議が、政治的対立によってボイコットされたり、後回しされてきた。一方で、憲法違反の疑いがある法案が強行採決される事態もあった。単一の権力が無制限に拡大すれば、苦しむのは一般市民であり、被害を受けるのは国家である。(憲法裁判を専門に行う)「憲法法庭」(憲法法廷)がその専門性と道徳的勇気をもって、憲法に合致し、国民の期待に沿った判断を下し、その機能を取り戻し、国民の権益を守ったことに感謝したい。
第4の目標:民主的で団結する台湾を築く
新たな年を迎えるにあたり、2025年の膠着化した状態が2026年まで持ち越されることがなく、国家の存立と発展に関わる重要な建設がボイコットによって再び停滞することがないよう願う。そのため政府は、台湾の民主的な団結を促進しなければならない。私も総統として積極的に行動し、与野党の協力を促進していきたい。また、対立の緩和と合意形成に資するのであれば、「中華民国憲法増修条文」第4条第3項および憲法法廷の「113年憲判字第9号」で示された合憲の枠組みに基づき、立法院に赴いて国情報告を行う用意がある。
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新たな一年を迎えるにあたり、与野党がともに努力し、国が団結一致して国内外の課題に立ち向かい、新たな局面を切り開いていけるよう心から期待している。
2026年は台湾で総統直接選挙が実施されて30年となる。台湾にとって極めて重要な節目の年だ。台湾はこれからも大きく前進しなければならなず、決して後戻りできない。民主主義の選挙で選ばれた総統として、すべての国民から託された責任を背負い、全力で国を守り、先人たちの努力によってようやく手に入れた民主主義と自由な生活様式を断固として守り抜かなければならない。政治的な行き詰まりによって政府が歩みを止めることはない。希望を胸に積極的に行動し、たとえ逆風や荒波に直面しても、胸を張って力強く歩み続け、台湾をこれからも前進させていきたい。
Taiwan Today:2026年1月2日
写真提供:総統府
頼清徳総統は1日、総統府大礼堂(大ホール)で「靭性之島、希望之光」(強靭性をもった島、希望の光)をテーマに毎年恒例の新春談話を行った。
