55年前に採択された「アルバニア決議」、台湾への言及は一切なし
第81回国連総会が米ニューヨークの国連本部で開催されている。国連における中国の代表権について決議した国連総会決議第2758号が1971年10月25日に採択されてから、今年で55年を迎える。いわゆる「アルバニア決議」と呼ばれるものだ。この決議により、中華人民共和国が国連に加盟。一方で「蒋介石が派遣する代表」は、国連およびその関連組織から追放された。この決議の採択からまもなく55年を迎えるにあたり、中華民国(台湾)外交部は以下のとおり声明を発表した。
★★★★★
この決議は全文わずか150字で、台湾についての言及は一切ない。台湾が中国の一部であると確認するものでもなければ、国連システムにおいて台湾を代表する権限を中国に与えたものでもない。したがって、いかなる国もこの決議を、台湾の国連システムへの参加を排除するための根拠としてはならない。中華民国台湾と中華人民共和国は互いに隷属していない。これは台湾海峡の客観的な現状である。同時に、国際社会が広く認識する事実であり、この事実を歪曲したり、誤解を招くようなことは許されない。民主主義の選挙によって選ばれた台湾の政府のみが、国連システムや多国間の枠組みにおいて、台湾に住む2300万の人々を代表することができるのだ。
中国は、中華民国台湾の存在を消滅させるため、「台湾問題の内政化」という主張を強化するとともに、侵略行為によって地域の現状を変更するという良からぬ企みに法的根拠を与えようとしている。中国は近年、二国間あるいは多国間の会合を通して、国連総会決議第2758号を曲解する動きを一層強めている。また、グローバルサウス(南半球に位置するアジア、アフリカ、中南米などの新興国・発展途上国)の国々に対し、威圧や懐柔によって中国の立場への同調を迫っている。これに対してはすでに、国際社会から反発や批判の声が上がっている。
中華民国台湾と国交を結ぶ国々に加え、米国、日本、英国、スウェーデン、オランダ、オーストラリア、カナダ、チェコ、ベルギー、欧州連合(EU)の行政・立法機関、それに「対中政策に関する列国議会連盟」(IPAC)、「アメリカ立法交流評議会」(ALEC)なども、さまざまな形で正義の声を上げ、中国による国連総会決議第2758号の不当な解釈を公然と批判している。EUもこのほど、同決議は全文わずか150字と非常に簡潔で、国連における中国の代表権を「蒋介石が派遣する代表」から「中華人民共和国政府が派遣する代表」に移したことが書かれてあるのみで、文章全体を見ても「台湾」という文言は一切含まれていないことを明確に指摘した。こうした国際社会のパートナーが明確に立場を表明していることに、外交部は大変感謝している。
第二次世界大戦終結後、国際法上の効力を有する「サンフランシスコ平和条約」(1951年調印、1952年発効)が、「カイロ宣言」や「ポツダム宣言」などの政治的声明に取って代わった。(日本が台湾に関するすべての権利・権原を放棄したことを確認した)「サンフランシスコ条約」は、台湾が中華人民共和国に帰属するとは明記していないし、事実、中華人民共和国が台湾を統治したことは一度もない。
一方、台湾では1980年代半ばから、ボトムアップ型の政治の自由化と民主化が進み、1996年には初の総統直接選挙が実施された。これにより、中華民国政府の中央行政機関と立法機関の代表は、いずれも台湾の人々によって選出されるようになり、中華民国政府は台湾を実効支配し、対外的に台湾を代表する唯一の正統な政府となった。こうして、中華民国台湾と中華人民共和国が対等に存在し、しかも互いに隷属しないという客観的な現状と事実が確立された。その後、台湾では2000年、2008年、2016年の3度にわたり政権交代が実現し、民主主義体制と台湾の主体意識は一層強固なものとなった。これらは、自由と民主主義を追求する台湾の人々の揺るぎない信念と意志を反映している。
こうしたことを踏まえ、外交部は国際社会に対し、中国による国連総会決議第2758号の悪意ある歪曲に一致して対抗し、ルールに基づく国際秩序を共に守るよう強く呼びかける。国連に対してはその中立性を維持し、国際問題の解決に取り組むという台湾が持つ正当な権利を、中国に加担して抑圧することがないよう強く求める。また、台湾が周辺地域、ひいては世界の平和と安定や人類全体の福祉に貢献し、「すべての人々に恩恵をもたらす国連」という目標の早期実現を促進できるよう環境を整えて欲しい。
Taiwan Today:2026年9月29日
写真提供:外交部
いわゆる「アルバニア決議」の採択からまもなく55年を迎えるにあたり、中華民国(台湾)外交部は声明を発表。「いかなる国もこの決議を、台湾の国連システムへの参加を排除するための根拠としてはならない」と訴えた。
