台湾で「アジア・クルーズ・フォーラム」が初開催

　台湾が初めて主催する「アジア・クルーズ・フォーラム」が高雄市内の高雄展覧館において、６月１６日～同１９日の会期で開催される。同フォーラムには、主催者の台湾港務公司が、国際的に著名なクルーズ業者を広く招いており、この中には、「カーニバル・クルーズ・ライン」、「ロイヤル・カリビアン・クルーズ・ライン」など、クルーズ業者世界トップ１０の中の７社をはじめ、豪華クルーズ船業者の「日本郵船クルーズ（飛鳥号）」、「商船三井客船（日本丸）」、アザマラクルーズ、さらには両岸の新興業者などが含まれており、いずれもトップ級の関係者が出席を予定している。また、香港、上海、厦門、沖縄、シンガポールなどアジアのクルーズ船が寄港する港湾および「クルーズライン国際協会（CLIA）」などの関係者も出席するものであり、クルーズ船業界における今年度の大きなイベントと言うことができる。

　台湾港務股份有限公司（以下、台湾港務公司）では、「当社は今回、国際クルーズ路線に影響力のある業界の各トップ級を台湾に集め、台湾の観光スポットに焦点を当て、都市ブランドのセールスを通して、アジアクルーズの新しい航路を創っていくものである。これは、台湾のためにきわめて大きな観光のビジネスチャンスをもたらすものと確信している」と期待した。

　今回、台湾で初めて開催される「アジア・クルーズ・フォーラム」は、高雄市内の観光地へのファムトリップ（観光地などの誘客促進のため、現地視察をしてもらうツアー）、基調講演、パネルディスカッションなどの形式で行われる。ファムトリップのスケジュールは、海外からのクルーズ船業者および港湾業者などが高雄市内の美濃、佛光山、駁二芸術特区といった観光地への訪問を予定しており、これにより台湾の独特な文化や美しい景色を実際に感じてもらうことができる。また、基調講演およびシンポジウムを通して、クルーズ市場、台湾観光の良さ、港湾協力などのテーマに焦点を当て、国際的なクルーズ業者による台湾路線計画への自信と興味を大いに湧き立たせていくことができる。

　台湾港務公司は、「今回の同フォーラム開催により、今後５年～１０年のアジアクルーズライン計画に、プラスの影響をもたらすことになる。２０１５年には３５０隻以上のクルーズ船が台湾に寄港し、１００万人の旅行客が訪れ、７０億元（約２４０億円）の観光収入をもたらすことになると見込んでいる」と説明した。

【交通部　２０１４年６月９日】