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  中華週報1882号(1998.11.12) - 台北駐日経済文化代表処 Taipei Economic and Cultural Representative Office in Japan :::
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中華週報1882号(1998.11.12)


中華週報1882号(1998.11.12)



中華週報1882号(1998.11.12)

今週の写真:10月24日、台北市長3候補がテレビで政見発表(左から馬英九、陳水扁、王建セン(火+宣)の各候補)

週間ニュース・フラッシュ

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◆APEC非公式首脳会議に江丙坤・経建会主委が出席
 マレーシアで十一月十七、十八日に開かれるAPEC非公式首脳会議に、マハティール首相は李登輝総統に参加を要請したが、政府は十月二十三日、諸般の事情から江丙坤・経済建設委員会主任委員が特使の身分で出席することに決定したと発表した。なお十一月十四、十五日のAPEC非公式経済閣僚会議には王志剛・経済部長と邱正雄・財政部長が出席する。 《台北『経済日報』10月24日》

◆ムスワティ三世スワジランド国王が訪華
 スワジランドのムスワティ三世国王が十月二十二日に中華民国・台湾を訪問し、翌二十三日に李登輝総統と会見し、友好関係強化について話し合った。 《台北『中央日報』10月24日》

◆国民の八割近くが政府の国連参加外交を支持
 『ファーイースタン・エコノミック・レビュー』遠東経済評論社が十月十八、十九日にギャラップ社に委託しておこなった世論調査(有効サンプル一千百五本)によれば、七七・二%が「政府の国連参加外交を支持する」と答えた。また上海での辜汪会見については四一・六%が「満足」と答え、「不満」は一三・二%であった。 《台北『中央日報』10月24日》

◆パナマ駐華大使が中華民国との友好を強調
 中華民国の友好国に対する北京の切り崩し工作が最近一段と強まっているなか、モドサ・パナマ駐華大使は十月二十三日、台北のパナマ大使館で記者会見し、「パナマと中華民国との友好に変化はない」と強調した。 《台北『自由時報』10月24日》

◆国民の八割以上が銭其シンの発言に「同意できない」
 全国意向調査センターが十月二十一~二十三日におこなった世論調査(有効サンプル一千七十本)によれば、六五・八%が「大陸が先に民主化を達成してこそ統一について話し合える」と答え、北京での辜銭会見で銭其シンが「台湾圧迫は世界の趨勢」と発言したことに八二・三%が「同意できない」と答えた。 《台北『中央日報』10月25日》

◆李曽文恵・総統夫人が欧州四カ国訪問の旅に出発
 李曽文恵・総統夫人が十月二十二日、貴賓の身分でフランス、バチカン市国、イタリア、オーストリアの欧州四カ国訪問の旅に出発した。李曽文恵夫人は二十六日、第一訪問国のフランスからバチカン市国に入り、法王庁でパウロ二世と会見した。 《ローマ『中央社』10月26日》

◆汪道涵・海協会会長の訪台は来年三月か
 辜振甫・海峡交流基金会理事長は立法院で十月二十六日、大陸の汪道涵・海峡両岸関係協会会長の台湾訪問は、双方の協議によって決められるが、来年三月を適当な時期と見て招請する予定だと明らかにした。 《台北『中国時報』10月27日》

◆李総統がムーサ・ベリーズ首相に勲章授与
 李登輝総統は十月二十八日、中華民国訪問中のムーサ・ベリーズ首相に、長年にわたる両国友好関係強化への努力に感謝し大綬景星勲章を授与した。ムーサ首相は「両国の友好関係は強く、ベリーズは今後とも中華民国の国連をはじめ国際組織への参加を支持するだろう」と語った。 《台北『中央日報』10月28日》

◆華米軍部首脳会談で台湾のTMD構想参加が議題に
 国防部の唐飛・参謀総長が十月中旬、訪米しコーエン国防長官と会談したが、これについてキャンベル国防次官補は十月二十七日、「この会談で華米関係のなかの、あらゆる安全問題が議題になった」と語り、戦域ミサイル防衛網(TMD)構想への台湾の参加問題も話し合われたことを明らかにした。 《台北『中国時報』10月29日》

今週の焦点

おかしな北京のTMD非難
みずからの覇権思想を露呈

 外交とは他国との友好増進とともに、当然ながら自国の権益を守る戦場でもある。だがそこには、おのずからルールというものが存在する。北京側の陳健・駐日大使が10月27日、江沢民訪日を前に都内のホテルで講演し、いわゆる「歴史認識」について、「(日本側は)国民に対し、きちんと(教育などで)示してこなかった。まだ生きた問題だ。江主席の訪日は中国大陸の国家元首として初めてであり、この問題に決着をつけるチャンスである」と発言した。ということは、江沢民の11月25日からの来日は、日本の教育のあり方を叱りに来ることになる。一国の教育方針がその国の主権の範囲内であることはいまさら言うまでもないが、陳健の発言は明らかにこの国際常識に反していよう。

つまり内政干渉である。これはなにも陳健ひとりの問題ではなく、彼が一国の大使である以上、それは北京の意思を反映したものと言ってよい。北京政権のこうした国際常識からの逸脱と傲慢さは今に始まったことではないが、ポスト冷戦も久しく、国際交流がますます頻繁となる今日、まだこのような国が存在するのは不思議でもある。

 陳健の当日の発言で、国際常識を逸脱していた点がまだある。日米両国がTMD(戦域ミサイル防衛網)構想を推進する方向であることについて「防御(の技術)が高まれば、攻撃のレベルも上がる。盾と矛の問題になる」という理論を展開し、「構想を拡大させれば中国(共)への内政干渉に関わる」と述べていた。みずからは国際常識に反し平然と内政干渉をおこない、純然たる防衛的構想であるTMDを自分たちへの「内政干渉に関わる」とは、あきれてモノも言えないばかりか、こうした北京の姿勢は、かれらの心理に帝国主義時代の遺物である覇権主義が、まだ色濃く残っていることを示していよう。

 つまり北京は、いまだ近代国家に脱皮していないのである。日本政府がTMD構想に積極的になり、国民もそれを支持するようになったのは、北朝鮮のミサイルが「わが国全域をカバーし得る技術を保有するに至った」(防衛庁)ことを、野党も国民も強く認識したことによるが、北京としてはこの構想が台湾にまで及ぶのを念頭に置き、「内政干渉に関わる」などと言っているのであろう。だが台湾海峡の問題は、北京の言うように「内政問題」などではなく、台湾における中華民国は国際的にも主権独立国家であり、台湾海峡の紛争は日本、韓国、米国、それに東南アジア諸国の利益を決定的に損なうことになる。

 それはもはや国際問題にほかならず、今日の平和がまだバランス・オブ・パワーによって保たれている以上、日米韓台によるTMD構想は、アジア太平洋の平和を確保するためのものでこそあるのだ。

 米議会がTMD構想に台湾も組み込む案を決議し、国防総省が「議会の決議に忠実にTMDの研究を進めている」(キャンベル国防次官補)のは事実だ。これについて国防総省筋は、「TMDは一種の防衛性のシステムであり、米国にとってそれは重要であり、日本にとっても同じだ。このシステムは中国(共)に対するものではなく、反中国(共)から出たものでもない」と表明し、同時に「世界の多くの国がTMD構想の研究を進めており、中国(共)自身にも、このような研究の計画がある」と指摘している。これが現実であってみれば、北京がひとり東アジアのTMD構想を「内政干渉」などと非難するのは、まったく前近代的であると同時に、周辺諸国にとって危険である。中国大陸の民主化と近代化の必要性がここにも存在している。

台北市長選三候補がテレビで政見発表
馬英九(国)、陳水扁(民)、王建セン(火+宣)(新)各候補

 十二月五日(土)に投開票される年末トリプル選挙(立法委員、台北・高雄市長、台北・高雄市議)のうち、最も当選者の予測がつけがたく、注目されている台北市長選挙のテレビ政見発表が十月二十四日におこなわれた。立候補者は国民党公認で元法務部長の馬英九氏、現市長で民進党公認の陳水扁氏、それに新党公認の王建セン(火+宣)氏の三名である。とくに馬英九候補と陳水扁現市長との事前世論調査による支持率は拮抗しており、新党の王建セン(火+宣)候補の動向が、馬氏と陳氏の上位二名の支持率にどう影響するかも注目されている。テレビで発表された三名の主張はつぎのとおりである。

●馬英九候補

 まず馬候補は立候補の理由を「多くの推薦者から、あなたは次の世代もこのような生活のままでいいと思っているのか。あなたには使命感がないのかと迫られたところにある」と披露し、「台湾第一、台北第一」との選挙スローガンを打ち出し、「二十一世紀に台北の生活レベルはどこまで向上させられるか。かならず台北を世界一流の都市に発展させ、世界的な首都を建設する」と訴えた。また陳水扁市長の施政を、老人保障金制度が実施後七カ月後に中断した点や市主催の千人綱引きで多くの重軽傷者を出した事件などを例にあげ、「短絡的で長期的視野に欠け、一時的な大衆受けをねらった花火のようなもの」と批判し、また「市当局と市議会が常にもめているのは、陳氏が言うように、三党とも過半数に達していないのが原因ではない」と現市長の指導力にも言及した。

 さらに、政策には「長期的な計画が必要」と強調し、「乗り換え可能なバス料金制度、タクシー料金の八年間据え置き、治安の二年以内の改善、公共福祉の長期的拡充」などを公約に掲げた。

●陳水扁候補

 陳候補は「現職の強み」を前面に押し出し、下水道の整備が「市民の自慢になっている」と訴えるとともに、風俗営業の住宅地域からの締め出し、不法ゲームセンターの厳重取締、さらに首都圏交通網の木柵線と淡水線の開通などの「実績」を強調すると同時に、今年末の中和線開通、来年の新店線開通、再来年の南港線開通を示し、交通網拡充政策の連続性を訴えた。また、馬候補の「タクシー料金八年間据え置き」は不可能として非難した。

 さらに争点になっている治安問題では、「台北の治安はよくないと言う人もいるが、今年一~五月の統計では、犯罪の発生率が高雄市では前年同期比一六・五%も増加し、台湾省では一二・五%増えている。ところが台北市の場合は一三・五%減少している」と切り返した。最後に、「国民党の大ぶろしき、利益団体の圧力にふたたび市政をゆだねてはならない」と語り、民進党市政の継続を強く訴えた。

●王建セン(火+宣)候補

 王候補は「愛を天下に広め、愛がなければ一歩も進めない」というスローガンを掲げている。政見発表において、ある火事場でニワトリが丸焼けになっているのが発見され、その下にヒヨコが隠れるように潜んでいた例をあげ、「これこそ愛であり、市長にはこのような精神が必要であり、市民のためにみずからを犠牲にする」と訴えた。

 また、現市政には治安問題や道路行政に不手際が多いと非難し、さらに「台北には二万頭の野良犬がおり、一日の捕獲平均数が三十六頭で繁殖数の方がはるかに多い。この問題を三年以内に解決する」と述べ、治安や生活環境、交通問題にも言及すると同時に、「身近な問題から解決する」ことを訴えた。
《台北『聯合報』10月25日》


大陸の民主化が中国再統一の前提
辜理事長が辜江会見後の記者会見で強調

 海峡交流基金会の辜振甫理事長は十月十八日午後、中共「国家主席」江沢民と釣魚台賓館十八階シーズンホールで一時間半にわたり会見した。辜振甫氏は、大陸の民主化が中国再統一問題のカギであり、両岸双方が民主化への道を歩んでこそ両岸再統一の問題を話し合うことが可能となり、アジア太平洋地域の脅威とはならないと強調した。また、双方とも両岸の元首レベル会談の実現を望んでいるが、重要なのは、双方が受け入れられる方式を見い出すことであると述べた。さらに、大陸の民主化問題が中国統一のカギであり、将来の両岸関係は建設的な対話を通して発展を強化してゆくべきであると強調した。辜振甫氏は一時間半の会見のあと、北京シャングリラホテルでおこなわれた記者会見で、辜江会見の模様を語った。以下はその全文である。

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 まず、皆さんのご努力に感謝したい。江沢民氏とはここ一年ほどお会いしていなかったが、双方とも心をわって意見交換した。午前中には銭其シン氏らとも会見し、午後は和やかな自由な雰囲気の中で話が進んだので、時間が長くなってしまった。会見で私がまず両岸関係の最重要問題についての考え方を述べ、江沢民氏も意見を述べられた。双方とも誠実に寛容に相手の意見に耳を傾け、社交儀礼として江沢民氏も私の海峡交流基金会の仕事を評価してくださった。今日の会見では台湾側は私のほかに、許恵祐氏、張榮恭氏、詹志宏氏、それに家内も同席し、大陸側は陳雲林氏、唐樹備氏、それに記録係として李亞飛氏が出席した。

 汪道涵氏の台湾訪問要請について汪氏は意欲を示しており、江沢民氏も承認するだろう。両岸は半世紀にわたり異なる統治の下におかれていたため、重要問題に対する双方の意見の相違は少なくない。午前中、銭其シン氏と会見した際にも意見の相違が見られたが、われわれは意見の相違を恐れず、今後も対話を続けてゆく。

 われわれは善意を抱いて大陸にやって来た。われわれが大陸の開放改革二十年の発展を理解するように、大陸の同胞にも台湾の五十年の民主化と経済発展の成果を理解してほしい。両岸住民の生活はともに以前よりかなり改善されたことは明白である。これらの成果を、双方はともに生かす努力をしなければならない。 さらに重要なのは、いかにして明るい未来を切り開いてゆくかを考えることであり、私は江沢民氏に台湾の政府における民主化について説明した。もちろん、われわれは台湾の民主化の過程、あるいは民主化の経験に欠点がひとつもなかったとは考えていない。われわれは自分たちの領土の上で最善の方法を探し求めたのであって、できることならこれを大陸の同胞と分かち合い、切磋琢磨して未来を築きたいと考えている。 私が先ほど述べたように、大陸の今日の経済発展の成功は容易なことではなかったが、将来さらなる発展を求めるならば、大陸は民主化路線を歩まなければならないだろう。長期的に見て、民主化を進めてこそ社会の安定が維持でき、経済体制の健全化も図れるのであって、大陸がこの方向へ発展することを期待している。

 大陸の民主化が中国統一のカギであり、双方が民主化路線を歩めば、中国の統一はアジア大平洋地域の周辺諸国に脅威を与えるものとはならないだろう。

 今回、江沢民氏との一時間半にわたる会見で、お互いに相手の立場を十分に理解できた。両岸が分治されて久しく、両岸交流には長い時間と過程が必要で、今回の大陸の要人たちとの会見を通じて、われわれは建設的対話の重要性のみならず、今後はさらにハイレベルの対話を引き続き行うことの必要性を実感した。この点で、今回の双方の会見は重要な一歩と言えるだろう。皆様方の御努力に感謝申し上げたい。


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 (約一時間の記者会見中、辜振甫氏は両岸元首の会見、両岸交渉制度化の再開、両岸関係の発展、大陸の民主化問題を含む二十一項目について、今回の会見に対する見解を述べた。以下は、記者団との一問一答である)

問:江沢民との会見では、両岸元首の会見について、具体的にどのようなやりとりがなされたのか。

答:具体的内容については先ほど述べたように、双方共に会談の実現を望んでいるが、その前に条件を整えるための努力が必要である。

問:双方の元首が、例えばアジア大平洋経済協力会議(APEC)のような国際会議の場で会見するといった話は出なかったか。十一月にマレーシアで開催されるAPECで、双方の元首が会見するということはあり得るか。両岸はこの方向で検討しているのか。

答:これまで私が江沢民氏と会見したのがすべてAPECでの会議だったこともあり、APECの議題は出た。両岸元首の会見にはさまざまな方式が考えられ、双方が望んでさえいれば、おのずと実現に向けての努力がなされるはずだ。重要なのは、双方が受け入れられ る方法を模索することだ。

問:あなたは上海での汪道涵・海協会会長との会見に続き、北京での「総書記」江沢民との会見でも、台湾の政治的現実とわれわれの主張を表明されたが、今後もこれまで通り、あくまで「辜汪会見」での協議を、将来の両岸関係発展への過程と位置付けるか。

答:われわれは両岸両会(海峡交流基金会と海峡両岸関係協会)による定期的交渉の早期回復を望んでいる。特に、両岸住民の権利に関する問題では、すぐに交渉を再開できると思う。訪問団が両岸関係の記者交換や両岸両会の相互訪問に関する活動を推進すれば、両岸両会の関係を本来の軌道に戻せると思う。

問:今回の訪問を通じて、多くの人びとが、対話再開の重要性を実感したと思う。海協会は記者会見において、大陸側は政治対話の再開を希望していることを表明したが、それはあくまでも、「一つの中国」を前提とし、「中華民国」の四文字を使わないことを条件としている。また、中共「国務院副総理」銭其シンは台湾式の民主は実際的ではないと述べている。このような状況では、われわれは今後どのような対話が必要になるか。

答:「一つの中国」問題はすぐに解決できるものではない。今はそれぞれの意見を述べる段階であり、双方の対話を通じてゆっくりと進めるべきであろう。よって、現在おこなっている対話や交流に前提はない。

問:国内の高級官僚らが外遊して帰国すると、決まって「会うべき人物に会って、言うべきことを言ってきた」という答えが返ってくるが、今回の会見でもあなたは同じような感想を持たれたか。また、あなた自身の任務に対して、予想通りの成果があげられたか。点数をつける とすれば何点ぐらいか。

答:任務を達成できたかどうかは、みなさんにお聞きしなければならないだろう。点数もみなさんがおつけになるべきだろう。われわれの基本的立場は明確であり、言わなければならないことを、今回はこれまで以上にはっきりと述べたとは言えるだろう。

問:あなたは今回の訪問を「融氷の旅」と称されているが、氷はどのくらい融けたと思われるか。氷はまだ残っているか。

答:私は今回の大陸訪問を「氷を割る旅」とは言っていない。氷はまだ完全には割れていないが、融けるのを望んでいる。

問:あなたは汪道涵との会見で、「ポツダム宣言」について触れられたが、今回、江沢民との会見でも再度この問題に言及されたか。両岸の対等な分治に関しての話は出たか。

答:今回は細かい問題については話し合わなかった。しかし、台湾の歴史を回顧することは必要だ。われわれは歴史の現実を見なければならない。今回、いかなる宣言にも触れなかったが、四百年前、われわれの祖先がいかにして台湾海峡を越えて台湾へやって来たか、また当時どうして「化外の民」にされたのか、また、どうして清朝によって日本に割譲されることになったのか、われわれはどのように歩み、奮闘してきたか、これらの歴史を総合的に回顧する必要がある。

問:銭其シンとの会見で、台湾が朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)への加入を検討していることを伝えた時、銭其シン氏の態度はどうだったか。

答:朝鮮半島エネルギー開発機構の問題については、今日、北朝鮮の核実験疑惑問題により、周辺諸国は危険にさらされているため、米・日・韓はエネルギーを提供する代わりに、北朝鮮の核実験放棄を望んでいる。しかし現在、金融危機の影響で、日本がこの案に消極的になっている他、韓国も多額の資金を必要とすることから及び腰になっており、そこでわれわれが加入を検討したわけだが、これも複雑な問題が絡んでいる。私の感じでは、銭其シン氏の態度を見る限り、大陸側はこれに参加する意思はないようだ。

問:あなたは両岸元首会談の実現には、国民の支持がなければならないと主張されているが、どのような形なら国民の支持を得たということになるのか。江沢民との会見で、金融危機を両岸が共同で解決しようという話は出なかったか。

答:金融危機については、会見の中で話が出たが、これは一つや二つの国で解決できる問題ではなく、関係する国家すべてが協力すべきであり、両岸も参加する必要がある。国民の支持については、今回の私と江沢民氏との会見を、両岸の人民が必要だったと考えるならば、それは支持を得たということになると思う。

問:今回の訪問において、われわれは康寧祥・国家統一委員会委員も「辜江会見」に同席し、台湾の民 主化の経験を大陸側と分かち合う件について話し合うことを望んでいたが、大陸側がこれを受け入れなかったことについて、会見で触れたか。また、康寧祥氏には記者会見という形で、もし江沢民と会見していたらどのような意見を述べるつもりだったかについて、意見を述べてもらったわけだが、これは事前にそのように決めていたのか。

答:康寧祥氏の記者会見は突然の決定だった。記者会見という形で意見を述べてもらうことも事前に決めていたのではない。また、元来予定していた康寧祥氏と江沢民氏との会見の重要な目的は、康氏に台湾の民主化について話してもらうことだった。一時間半の会見のほとんどを民主化問題にさいたので、康氏の話したかったことも、われわれは伝えることができたと思う。

問:さきほど、江沢民との会談で、台湾の歴史を回顧したと話されたが、江沢民は台湾住民の感情を理解したと思われるか。また、氏が先に銭其シンに対して示された、中華民国の存在を承認し、国際間での台湾の活動に圧力をかけないでほしいということは、江沢民にも話されたか。

答:存在について語ろうとすれば、その前提として「われわれは存在しない」ということになってしまう。存在の問題を政治的問題として議論する時、そこにはかならず立場というものが必要となる。誰と話す場合でも、自分自身に身分的立場がなければ、実質的な話はできないのと同じで、要はどの段階の前提かということである。歴史の回顧については、江沢民は 博学であり、理解してくれたものと思う。

問:さきほど、江沢民と両岸の重要問題について意見交換されたとのことだが、江沢民の最も関心のある両岸問題とは何か。あなたは先にも後にも、李登輝総統と江沢民の間に立って、両岸関係の問題について意見交換できる、少数の人間の一人でおられるが、李総統と江沢民との意見の相違点と共通点は何だと思われるか。

答:逆に私がお聞きしたいのだが、あなたこそ江沢民氏が最も関心のある問題は何だと思われるか。私は台湾の前途が、中国大陸の未来や前途にどのように関わってくるかに関心を持っておられると思う。これは江沢民氏に限らず、すべての人が中国の前途に関心を持っていると思う。李登輝総統と江沢民氏との意見の共通点・相違点については、私が台湾へ戻り今回の訪問の報告をした後、感ずるところ があればお話ししよう。

問:中共側は硬軟二方面のいわゆる「両面作戦」を持ち出しているが、これまでの汪道涵や銭其シン、江沢民らとの会見の中で、「一つの中国」の解釈を巡って、根本精神は同じなのだが、よく言葉の上で異なる解釈が見られた。今日午前中の銭其シンとの会見では、意見が鋭く対立した場面が見られたが、午後の江沢民との会見では一転して和やかな雰囲気だったのは、まさに中共の「両面作戦」ではなかったか。

答:これは両面作戦などではない。異なる人間と異なる場所で会見するのに、雰囲気が異なるのは当然だ。あなたの言われる「内と外とが異なる」ということは、銭其シン氏には当てはまらない。

問:いわゆる「対話の強化」を、両岸双方の政治的対話の開始と考えてよいか。あなたはさきほど、両岸双方の対話を高めること、および両岸対話のレベルを引き上げることの重要性を指摘されたが、どのような対話の内容を指しておられるのか。

答:お気付きだったかどうかわから ないが、われわれは上海で共通認識を得たが、それは対話をするということであり、対話そのものに隔たりはないということだ。隔たりを意識すると不安や新しい対 立が形成されやすい。これは自然なことであり、われわれがあえて隔たりを作る必要もない。たとえば、両岸の漁業紛争について話し合う時、政治的要素が絡むことは避けられないが、もし政治的要素が絡んでも、それを取り出して解決すればよい。しかし、人民に関する権利を片側に追いやって、政治的要素のみを議論するのは意味のないことだ。考えようによっては、両岸関係にはすでに平和協定があり、人民は今後も往来を継続する。いわゆる対話には、政治性・経済性・両岸関係の実務的な要素があり、私はここで区別はしていない。しかしそこには、程度の差や時間的な差があることは認識している。いわゆる、対話のレベル を引き上げるということは、幾段 階ものレベルでの対話をおこなうということであり、副秘書長クラスや秘書長クラスに限らず、レベルを徐々に引き上げてゆき、最後に元首レベルにもってゆく、これが自然な発展であると考える。

問:あなたは江沢民との会見で、台湾の民主化経験を大陸住民と分かち合うことを希望し、そして中国統一の最大のカギは大陸の民主化であると述べられたが、これに対する江沢民の意見はどのようなものだったか。江沢民との意見の相違点はどのようなものだったか。

答:われわれは意見の相違を恐れてはいない。双方が長い時間をかけて話しあったが、話すうちに「窮しても道は開ける」ということが何度となくあった。われわれは、大きな枠組みだけを話した。江沢民氏は「民主化を追求する」と述べ、すでに農村地域から着手している。今後、省および国全体にまで拡大するか否かは、試行錯誤を経なければならず、時間がかかるだろう。

 われわれが自らの民主化を語る時、正直なところ、われわれにも改めなければならないところがある。われわれが100パーセント正しいとは言えない。大陸の民主化は台湾を手本にしなければならないというのではなく、民主化の追求は国家の現代化の追求であるということである。

問:中共がわれわれの国際活動を圧迫していることについて、今朝の会見のなかで銭其シンは「圧迫ではなく歴史の趨勢である」と述べたが、この問題について江沢民と話をされたか。前回の記者会見で「春を待ち望まない者に、冬の寒さはわからない」という比喩を使って、現在の両岸関係を形容されたが、この言葉は今回の「融氷の旅」全体にも言えるか。

答:「春を待ち望む」とは、つまり、もうすぐ春が訪れることを、みなが心待ちにしていることを意味し、「冬の寒さがわからない」とは、春の前には必ず氷のような寒さがあるということであり、みなが一致団結して困難を克服しようという意味である。みなさんがご存じのように、春は花が開けばそれでよしというのではなく、花が開く背後には、多くの曲折があり、全員で克服しなければならない。こうして迎えた春は、人びとにとってうれしいものだ。それ以外、他意はない。北では間もなく氷が溶けるだろう。氷は薄いものであれば早く溶ける。春の訪れが待ちどおしい。

 中共が台湾の国際活動を圧迫していることについて、銭其シン氏は 「歴史の趨勢である」と述べたが、私はそうは思わない。これは感じ方の問題であるが、単に感じ方の問題としてではなく、もし台湾を根絶させたいという意図があるのなら、それはよいことではない。もしわれわれがそのように感じるとするならば、それは圧迫として感じるだろう。

問:明日は東京経由で台湾へ戻られるが、日本の友人に今回の訪問についてどのように語られるか。

答:日本に立ち寄るのは飛行機の乗り換えのためであり、日本の友人に会えるか否かはまだわからない。もし会えたならば、われわれの立場を説明するまでだ。このような機会はあまりなく、双方が理解しなければ誤解を招いてしまう。

問:このような対話を通して、真の理解を得ることができるか。また、あなたは大陸へは善意をもって訪れたと述べられたが、台湾へは何をもって帰られるおつもりか。

答:われわれが持って行った善意は友誼として持ち帰りたい。友誼は双方の信用を醸成し、敵意をなくすことができる。

問:今回の一連の会見は、将来の台湾と大陸との関係にどのような影響を与えるか。今回の訪問で「時代の意義を創造する]という目標は達成されたか。

答:私と汪氏は海基会と海協会の責任者であり、両岸両会はともに授権機構であって、二人の会見は前進的な連携である。この会見を、二人の老人会見と見る人もあったようだが、汪氏は私よりは一歳年上だから、年よりあちらであって、私はまだ若いんだ。

 具体的な意義がないというわけでは決してない。われわれは一つのコンセンサスを得ている。これは銭氏も江氏も同意したものであり、意味のある実現可能なものだ。したがって、両岸関係の今後の展開については、われわれの思うところのことを実行すればよく、また住民の権利に関することは法律によって解決し、今後の交流と相互理解はさらに強化されるだろう。このようにして、制度化も可能となろう。

 もし、政治的要素が絡む場合でも、われわれはそれについて話し合うことができる。最後にはかならず位置づけの問題に言及することになるだろうが、このことが両岸問題を解決することになるかどうかについては、正確な方向づけが必要となろう。

問:民主化を両岸統一のカギとする考え方について、江沢民はどのような見方をしているか。また、両 岸双方は具体的な協力関係について、どこまで話し合ったのか。

答:まず初めの質問の民主化の問題だが、江氏の民主化に対する考え方は、民主化が全世界で唯一の政治体制であるか否かは、それぞれで研究する必要があるというものであった。民主化自体は、国家の現代化を意味しており、われわれの信じる民主化というものは、もし民主化がなければ政治の自由や経済の自由、思想の自由もなく、経済発展がある程度に達すると、この道を進まないと、かならずや壁にぶつかることになるというものである。したがって、双方がともに国家の現代化を進めることができるならば、民主の過程を経ることになろう。いわゆる民主で最も重要なのは政党政治の問題である。私の話はこれぐらいにしておこう。

問:いわゆる建設的な対話とはどのようなことを指すのか。現段階の両岸双方の交渉レベルは最も妥当だと思われるか。

答:建設的な対話というと、皆さんは政治的なものを想像するかもしれないが、実は文化的なものだ。皆さんが何げなく話をする言葉の中にも、往々にして両岸平和の発展に寄与するものはすべて取り出して話し合うことができる。将来の民主的統一という話題でさえ、建設的対話と言える。したがって 単一的に区別をするのではなく、政治的な話をしなくても、また統一を語るのにそんなに急ぐ必要もなく、一歩一歩進めればよい。交流のレベルについては、副秘書長、秘書長から徐々に上げてゆき、最後にはおのずと元首レベルの会見ということになろう。  (完) 
《台北『中央日報』10月19日》

 
両岸問題は一朝一夕には解決できない

中華民国総統府(10月20日)

 李登輝総統は十月二十日、海峡交流基金会大陸訪問団の一行を総統府に招き、労をねぎらうとともに、自己の見解を示した。これについて総統府は同日、以下の見解を発表した。

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 中共側は再三にわたって政治問題の交渉、もしくは政治問題の議題に入る順序の協議を要求してきたが、これについて李登輝総統は本日(10月20日)、「われわれは現段階においては、建設的な対話を進行させるべきだと認識している。両岸人民の権利に関する問題をすべて論じ合うことこそ、最も実務的な方法である。われわれは、この主張はすでに多数の民意の支持を得ているものと信じる」と指摘した。

 同時に総統は、「大陸が民主化されてこそ、すべてが話しやすくなるのだ」と強調した。さらに両会による今回の「辜汪会見」において、交流と対話を強化することへの共通認識を得、双方が交流において派生した問題を積極的に協議し、相互処理することに同意し、汪道涵氏が海基会の招請を受け入れ、適切な時期に訪台することになった件について、「いずれも好ましい事の開始であり、それらをいかに具現するかについて、両会の実務者レベルにおいて協議し意思疎通を図らねばならない」と指摘した。

 総統は本日午前、総統府において許恵祐、康寧祥、鮑正鋼、呉栄義、包宗和、蔡英文、詹志宏、劉徳勳、謝福源、何武良の各氏ら、辜振甫理事長を団長とする海基会大陸訪問団一行と会見した。なお会見には黄昆輝・総統府秘書長、丁懋時・国家安全会議秘書長、張京育・大陸委員会主任委員、蘇起・総統府副秘書長らが同席した。

 「一つの中国」について総統は、両岸の相違点は短期間内に打ち消すことはできないため、最も実務的な方法は、率直に「一つの分治された中国」の現実に従い、相互に尊重し合い、平等の往来と対話をつづけることだとわれわれは認識しているとの見解を表明した。

 総統は、「小異を残して大同につくことを考慮し、双方の共通認識のある部分から、徐々に協調できる部分を拡大していく方法を妨げない。交流を促進しながら、台湾海峡の安定を維持することが大事だ。われわれは、この方法こそ全アジア太平洋地域の平和と安定にとって、直接的かつ積極的に貢献するものだと確信している」と述べた。

 会見において、辜振甫、許恵祐、康寧祥各氏が総統に大陸訪問の状況を報告するとともに感想を述べた。 総統は一行の努力に敬意を表するとともに、辜振甫理事長の堂々とした姿勢が、両岸の同胞に深い印象を与えたとして称賛し、「総体的に言って、今回は大きな意義のある訪問だった。訪問団一行の全員に深く感謝する」と謝意を表した。

 辜振甫理事長一行の大陸訪問は、三年余にわたって中断していた交渉のパイプを正常に戻すことを象徴するものであった。これについて総統は、会見において「これはわれわれが一貫して堅持した方向が正しかったことを示している。わが方が絶えず呼びかけ積極的に促した結果、中共はついに定期交渉の道に回帰した。これは両岸の人民が最も関心を持っているのは、やはり安定した両岸情勢と交渉の継続進行であることを示している」と表明した。

 また総統は「一つひとつの角度から見れば、両岸が基本的な問題における相違点に対して、恐らく短期間内に円満な解決策を見い出すのは困難だろう。たとえば『一つの中国』の定義、それに両岸分治や外交活動の場の問題などだ。両岸の相違点は短期間内に打ち消すことはできないため、最も実務的な方法は、率直に『一つの分治された中国』の現実に従い、相互に尊重し合い、平等の往来と対話をつづけることだとわれわれは認識している」と指摘した。

 同時に、「訪問団の各位も必ず感じたと思うが、大陸当局と意思を疎通させ、交流し、情報を交換し合ってこそ、理解を増進し、距離を縮めることができるのだ」と語った。

 つづけて総統は「中国大陸がこの十数年来進めている改革と開放は、経済の分野において一定の具体的な成果をあげている。しかし先進国の経験から見れば、経済の成長を長く持続させるには、やはり政治の民主化によって相対的な改革を進めてこそ可能になるのだ。台湾はこの面に経験があり心得もあって、それを大陸側と分かち合いたい。このこともわれわれが何度も強調していることであり、大陸が民主化してこそ、すべてがうまく話し合えるのだ」と指摘した。

 さらに総統は、「両岸が分断されてよりかくの如く久しく、その格差もかくの如く大きく、われわれが直面している問題は一朝一夕に解決できるものではない。辜振甫氏の大陸訪問は新たな段階の開始であり、訪問団は大陸の多くの消息、それに相手方の見解を携えて帰ってきた。われわれはこれを詳しく研究し、次の段階の両岸関係を企画しなければならない。ただ双方に誠意と善意があってこそ、台湾海峡両岸の関係に新たな展開を開拓することができるのだ」と表明した。        
(完)

大陸側の台湾圧迫は強まっている
胡志強・外交部長が立法院で強調

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 胡志強・外交部長は十月二十一日、立法院での答弁において、「国際間では辜汪会見によって両岸間はすでに雪解けに入ったと見ているが、現実において中共のわが方に対する外交的圧迫は強化されており、かれらの絶え間ない軍拡によってわが方への軍事的脅威はますます増大しており、そこにいささかの緩和のきざしもない。われわれはこの真相を国際社会に明らかにするとともに、中共のわが方に対する微笑外交に十分な注意を喚起しなければならない」と強調した。さらに「中共は昨年夏より、さまざまな手段を用いてわが方の外交を圧殺しようとし始めた。中共は今世紀中にわが方と国交のある国をゼロにすると言っているが、われわれは決してそのようにはさせない。中共の各種の圧迫手段に対し、われわれはかならず国際社会の理解を獲得し、国際社会での中華民国への支持を維持するであろう」と表明した。同時に「両岸はもとより相互協力を継続しなければならないが、中共が誠意を示さなかったなら、そこに好ましい結果は得られないだろう」と指摘した。

 同時に胡部長は、中共が現在圧力をかけているコスタリカとパナマについて、「わが方との関係は安定している」と述べ、「李総統による元首外交の効果は大きく、連戦副総統も中南米を訪問して友好関係を強化しており、そこに変化の発生することはない」と述べた。

 また行政院文化建設委員会の林澄枝・主任委員がわが国を代表してAPEC女性事務局長会議に参加する件を妨害し、地域を示す「台湾」の呼称を「中国・台北」に変更せよと圧力をかけている件に関し、民進党立法委員が「どちらを選ぶか」と質問したが、胡部長は「当然『台湾』を選ぶ」と答え、質問者はその答弁を評価、了承した。   
《台北『中央社』10月21日》

変動する世界経済における台湾経済
王志剛・経済部長「美僑商会」で講演

 王志剛・経済部長は十月八日、台北において「美僑商会(在華米国企業商工会議所)」およびAmerican University Club共催によるパーティーに招かれ、講演をおこなった。以下はその全文である。

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 本日、このような講演の機会を得たことをうれしく思う。中華民国の経済部長および米国の大学(テキサス州立農工大学)の卒業生として、皆さんに、わが国がいかに現在の世界的な変化に対応して経済発展を進めていくのか、わが国の経済の現況、国際経済の趨勢、わが国の国際競争力向上の三つの部分から説明したい。

国際経済と台湾経済の現況

 昨年下半期以降、アジア金融危機によって引き起こされた経済不安は、すでに全世界の市場を巻き込む勢いで広がっている。その影響は、金融面から経済面全体に及び、経済問題から政治問題に発展して世界全体に波及しており、世紀末を迎えた今、最も深刻な問題となっている。WEFA(ワシントン計量予測協会)の最新予測によると、今年の世界全体の経済成長率は、昨九七年の三・二%から二・一%に落ち込み、貿易成長率も一〇・四%から六・五%に下降する見込みである。

 国際経済が変動するなか、わが国もその影響を受けることは免れないが、現在のところ、金融危機による影響は、各国と比べて軽微なものとなっている。行政院主計処の予測では、今年のわが国の経済成長率は五・三%に達する見込みだが、同じアジアNIESに属する韓国、香港、シンガポールでは、それぞれマイナス七%、マイナス四%、ゼロ成長となっている。また、今年一月から八月のわが国の工業生産指数の増加率は四・二三%であり、前述の三カ国のマイナス一一・三%、マイナス四%、二・三五%(一月-7月)と比較すると、非常に高い水準であることがわかる。

 このほか、WEFAの経済予測では、アジア諸国の一九九八年と九九年の経済成長率が下方修正されたが、台湾はこの二年の経済成長率をそれぞれ五・二%、五・四%と見込んでおり、これはアジア第二位である。また、国連が最近発表した「一九九八年世界経済報告」によると、今年は世界中で経済成長が減速する傾向にあり、東アジアで三%の経済成長を達成する見込みがあるのは五カ国(または地域)だけで、台湾はアジアで最も強靭な経済体の一つだと言える。

 わが国の経済力は高く評価されているが、一般的に、その強さの理由は優れた産業体質にあると考えられている。わが国では、アジア金融危機発生後も、他の国のように大量の企業解体が起こることもなく、政府の努力のもと、民間投資も高い成長を維持している。行政院主計処の予測によると、今年の民間投資は一九・七%増加し、過去五年間で最高となる見込みで、経済成長を支える大きな力となっている。

次世紀に続く世界経済の変動

 アジア金融危機によって引き起こされた国際的な経済不安は、いまだ多くの変動要因をはらんでいる。こうした不確定な局面にあって、わが国は、国際経済の動きを見極め、変化の流れを把握する必要がある。金融危機による影響をよく観察すると、少なくとも以下の四つの注意すべき傾向があると考えられる。

 一つ目は、世界の経済成長の落ち込みが短期的には回復が難しいということだ。金融危機が世界経済に与えたマイナス影響はいまだ深刻である。目下、世界の経済成長を支えているのは、米国と欧州を中心とする一部の地域であるが、中南米やロシアに金融危機が波及するに至って、欧米経済も影響を被り、各国の経済成長は明らかに減速している。現在の世界経済は多元的な発展モデルを示しており、今回の金融危機が一九三〇年代のような世界恐慌に発展することはないと考えられているが、経済の実質面から見ると、経済不安はすでに世界中に広がっており、新興工業国では、金融市場への打撃、資産の縮小、購買力の低下、生活水準の低下、需要の減少などが起こり、世界貿易の循環的な縮小は避けられない状況となっている。

 二つ目は新興市場における競争力に変化が現れていることである。国際的な金融不安によって、目下、世界中で急速な競争力の再編が進んでおり、とくに東南アジア、南米、ロシアを中心とした東欧で顕著である。また競争力の再編には二方面から進んでおり、一つは通貨レートの急騰から価格競争力に変化が生じ、貿易調整の作用を引き起こしている点で、もう一つは金融市場が極度に不安定に陥り、新興市場が安定資金を長期的に引き付けることが困難となって実質経済に影響を及ぼしている点だ。

 目下、新興工業国は新たに競争力の向上を模索しているが、新興市場はいまだ不安定なため、競争力の優劣は確定しておらず、世界の経済貿易秩序は混乱の様相を呈している。しかし、確かなことは、こうした変動を通して、新興工業国の産業の分業体制が再編され、競争がますます激化するということだ。

 三つ目は「新保守主義」の台頭である。多くの人が考えているように、金融不安がこれほど急速に広がったのは、世界各国が金融自由化を追求した結果、資金流動がコントロールを失ったことと密接な関係がある。自由化と国際化の急速な進展および情報通信の進歩は、ヘッジファンドにわずかな間に資金操作する機会を与えた。このことは、新興工業国の経済成長を導いたが、同時に経済の安定に影響を及ぼし、「バブル経済」を引き起こすことになった。金融危機によって、多くの国がバブル経済崩壊の苦しみを味わったが、この経験を通して各国は深く反省し、自らの利益や経済条件に適した管理方式によって、外部から干渉するいわゆる「新保守主義」に対抗しようという試みが、徐々に広範に論議されるようになっている。さらに重要なことは、各国が実質的な経済成長を重視するようになって、バブル時代の経済成長の図式から抜け出そうとしていることだ。

 四つ目は、合併買収の進展が国際的な産業形態を変えつつある点である。近年来、国際間では、大企業が合併買収によって競争力を高めることが大きな流れとなっている。統計によると、過去三年間、企業の合併買収は世界的に急増し、一九九七年の総額は二千四百二十八億ドルで、九六年比二五%増となった。今年に入ってからは、金融危機の影響で企業の財務が悪化し、解体に向かうケースが増えており、企業の合併買収がますます盛んになっている。合併買収の進展にともない、国際間では、さまざまな産業を含めた大企業グループの形成が進んでおり、国際競争力に変化が生じ、世界的な産業の寡占化が進んでいる。こうした状況のもと、競争力の集中によって、力の弱い産業の淘汰が進み、さらに世界中の資源の生産方式が統合されて、国際的な分業体制の主流となり、多国籍企業の競争力がさらに強化されているが、その一方で、発展途上国の将来の経済発展および世界の経済発展の安定にとっては、無視できない脅威となっている。

国際競争力開拓のための積極策

 国際経済貿易の変化に対応するため、経済部では今後、次の四つの原則に基づき方針を定める。

 ①世界的に経済成長が減速する中、民間投資の増強による内需拡大がわが国の経済成長維持の重要なカギとなる。
②新興工業国間の競争力の再編が進んでいる中、わが国でも新興産業を開拓し、エネルギー政策に合わせて、ハイテク産業主導による経済発展を目指す必要がある。
③主要先進国は実質的な経済成長をより重視するようになっており、わが国でも、産業体質を健全化し、さらに多くの中小企業の発展を促すことが重要となっている。
④国際的な産業の寡占化が進んでおり、わが国の企業の輸出競争力を高めるためには、国際協力の方法を確立し、国際市場におけるビジネスチャンスを開拓しなければならない。

 以上の原則に基づき、経済部では以下の経済政策を進めていく。

 第一に、内需拡大においては、引き続き民間投資を促進する。民間投資は、今年の経済成長をリードしただけでなく、わが国の産業の総生産力を拡大する力となっている。経済部は目下、「投資促進連合協調センター」を単一窓口に、投資の呼び込み、投資障害の除去、総投資量の把握という三つの面から民間投資の促進を進めている。今年一月から八月に新たに発生した、二億元(約八億円)以上の製造業の重大投資案件は合計百五十二件で、投資額は二千六百七十五元(約一兆七百億円)に達した。

 内需拡大政策の執行において、わが経済部は民間投資を積極的に促進するほか、民間にビジネスチャンスを提供し、消費、生産、投資を相互に結び付けようとしている。たとえば、情報化の流れに合わせ、目下「パソコン普及運動」を推進しており、関連機関の協力のもと、人口千人毎のパソコン台数を、一九九七年の百二十八台から二〇〇〇年には二百五十台に増加させ、パソコン普及率を現在の世界第十五位から上位十位内に上昇させることを目指している。これにより、七百億元(約二千八百億円)のビジネスチャンスが見込まれている。また、国外のハイテク企業が台湾に進出し、わが国の「情報化教育」の豊かな成果をともに分け合うことも大歓迎である。

 第二に、エネルギー政策においては、われわれは「全国エネルギー会議」の結果に基づき、エネルギー政策に合わせて新興産業を発展させていく。エネルギー政策と産業政策は表裏一体である。経済部は今年五月に開催した「全国エネルギー会議」において、将来のエネルギー政策に対するコンセンサスを得た。今後の目標は、エネルギーの開発と節約を並行して進め、環境保護と経済発展の共生という目的を達成することである。このため、エネルギー政策の推進に合わせて、低エネルギー・低汚染の産業を将来の産業発展の主流とし、同時に、国際的な産業競争力の再編に対応するため、新たな産業の開発を急がなければならない。

 新興産業の発展については、五つの推進委員会によって積極的に進めるほか、「ハイテク案件計画」を運用して、企業の研究開発を奨励し、産業技術の発展環境を構築して、先端産業技術の確立を加速化させる。また、わが国のハイテク産業の国際的な市場占有率をさらに高めるため、台湾企業の国際的ハイテク企業の株式購入に資金を提供し、国際的な販売ルートの確保を目指している。

 第三に、中小企業に対する指導については、中小企業の体質健全化を支援していく。中小企業は、わが国が金融危機に対抗するための切り札である。中小企業の経営を健全化するため、経済部は、今年初めに「中小企業発展指導計画」を策定し、中小企業が直面する融資、土地、労働力、技術などの問題解決を支援している。また、中小企業の産業のレベルアップを図るため、われわれは「産業レベルアップ列車」活動を計画中である。この活動は、経済部関連機関が主要財団法人とともに各地を巡回し、地域の経済発展に合わせ、地域企業に新しい産業およびビジネスチャンスを紹介するとともに、産業転換に成功した中小企業を招いて体験を語ってもらい、産業のレベルアップ効果の拡散を図っている。今年十月から来年六月までに、全国の新商品展示会などで八十九回開催され、延べ三千五百社の中小企業が参加し、七千人が来場する見込みであり、約二百億元(約八百億円)のビジネスチャンスの創出が期待されている。

 第四に、輸出振興の面では、輸出開拓方案を引き続き推進し、企業の輸出力を高め、国際市場を開拓しようとしている。今年のわが国の輸出は、金融危機の影響を受けて衰退する傾向にあるが、国際競争がますます激化する中、海外におけるビジネスチャンスを積極的に開拓する必要にさらに迫られている。このため、経済部は「輸出開拓方案」を制定し、部会(省庁)を超えた「輸出開拓行動案小組」を組織して活動を開始している。今後、各商工会議所および輸出企業にわが国の主要輸出品の状況や成長産業に関する情報、世界二十六カ国の市場の競争力の状況、個別製品の輸出衰退または成長の原因、短期間で効果の上がる販売促進法などの情報を引き続き提供していく。また関連する商工会議所関係者を招いて、台北、台中、台南、高雄において大型のシンポジウムを開催し、経済部の具体的な関連措置、世界の貿易情勢予測とビジネスチャンス、輸出保険および輸出融資の優遇などのテーマについて検討した。政府関連機関は、さらに商工会議所およびその会員企業を不定期に訪問し、輸出開拓に対する企業の見解および問題点を把握し、輸出措置法案の方針と内容を随時調整するとともに、問題解決に協力していく。

 国際間で相互依存の関係が日増しに緊密になっているのにともない、経済貿易の場の拡大が全世界的な流れとなっている。わが国の国際貿易機関(WTO)への加盟推進活動はすでに八年を経過したが、今年はとくに成果の多い一年であった。二月に米国、五月にスイス、七月にEUとの間で交渉を終え、すでに二十六カ国と二国間交渉を終了した。多国間交渉については、わが国の工作小組の報告書が提出され、加盟議定書草案が審査段階に入っている。

 一方、台湾企業の海外における権益の保護および国際協力の道の確立については、政府部門と民間の両方から積極的に推進している。今年三月、わが国はスワジランドとの投資保障協定に調印し、八月にはインドとも投資保障協定の仮調印をおこなった。これまでに十八カ国と投資保障協定に調印し、海外での投資活動のために安全な環境を提供している。このほか、ドイツ、ベルギー、オランダなど二十五カ国とも、大臣級の経済(技術)協力会議をおこなうと同時に、より多くの国と次官級の経済貿易会議を積極推進している。民間の経済協力については、わが国は米国、カナダ、フランスなど二十一の国または地域と定期的に経済連絡会議を開催し、双方の代表が相互に関心の高い経済問題を把握するとともに、ビジネス・チャンスに関する情報を直接交換して、台湾の企業の輸出開拓の一助となっている。

 私はこの場をお借りして、貴会が米国政府に対し、わが国のWTO加盟を支援するとともに経済関係部門の高官の訪台を実現させるよう働きかけるようお願いしたい。このことは、両国の互恵協力の増進にとって大きなプラスとなるだろう。

お わ り に

 金融危機発生後、世界経済は大きく変化し、国際競争は日増しに激しくなっている。こうした中、わが政府は逆境の中に進歩を求め、変動の中に方針を改め、根本から問題を解決し、さらに行政改革の過程に合わせ行政効率を高め、産業界の苦境脱出を支援し、新世紀における経済貿易の繁栄を創出しようとしている。 貴会がますます発展し、今後も米台両国の経済貿易交流のために貢献するよう心から望んでやまない。
(完)

新 刊 紹 介

『人民元・日本侵食』

「週刊東洋経済」編集記者  西田 実仁 著

 外国資本による日本買収が進んでいる。しかもそれは金融、不動産だけではなく、彼らの本当の狙いは、世界でトップレベルにある日本の製造業である。その彼らとは誰か。筆者は「ビッグバンで乗り込んできたのは欧米資本だけではない」と警鐘を鳴らす。

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 二見書房刊 定価一三〇〇円+税

お 知 ら せ

永代クラブメッセ'98「アジア交流祭」

 「アジア」をテーマに、第六回中小企業見本市・永代クラブメッセ98「アジア交流祭」が開催されます。参加国は、台湾、韓国、カンボジア、タイ、シンガポール、マレーシア、モンゴル、ベトナムの八カ国です。

日時 11月13日(金)~15日(日) 午前10時~午後5時      [15日は午後4時まで]

会場 東京都江東区門前仲町1-19-6 永代信用組合本店地下鉄東西線門前仲町駅より徒歩5分) 入場無料

・情報交流の場(7階会場):各国の観光、産業、関連企業の紹介

・アジア物産展(5階会場):衣料品、食料品、雑貨等の紹介と販売

・お祭り広場(1階駐車場/土日のみ):各国料理の屋台のほか、歌や踊りが披露されます(15日)

問合せ 永代クラブメッセ事務局  ℡03-3642-3138
http://www.eitai.co.jp

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ACL/ISCMの夕べⅤ
 日本作曲家協議会では毎年、ACL(アジア作曲家連盟)およびISCM(国際現代音楽協会)に加盟する国の作品を紹介するコンサート「ACL/ISCMの夕べ」を開催しています。

 五回目となる今年は、ACLより台湾、ISCMよりルーマニアの作品が取り上げられ、日本の作曲家の作品とともに演奏されます。

日時 11月25日(水)・11月26日(木) 両日とも午後7時開演

 ※11月25日に、台湾の作曲家の作品(郭玉雲「五重奏」/鍾耀光「驚濤裂岸・捲起千堆雪」)が演奏されます。

会場 すみだトリフォニーホール小ホール(JR錦糸町駅北口)

入場料 三千円(全自由席)

問合せ 日本作曲家協議会 ℡03-5474-1853

春夏秋冬

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 本誌は毎週木曜日が発行日で、従来どおり郵送もしているが、表紙左上にインターネットアドレスを記しているように、毎週月曜日にはその週発行の分がインターネットでも見られる態勢をとっているため、最近編集部にかなりの人からEメールが送られてくるようになった。励ましもあればお叱りもあり、編集部としてはいずれも歓迎し参考にさせていただいており、できるかぎり返事も出すようにしている。

 このなかで、抜粋の記事などについて中国語の原文が見たいという要望もあり、これに関連してある疑問が提示されていたので、パソコンに興味ある読者の方々にこの場でご返事申し上げたい。日本語の本誌をお読みいただき、さらに中国語の情報も欲しいと希望される方々にだが、日本語のウィンドウズ95で、台湾の中国語新聞のインターネット版を読む場合は、インターネット・エクスプローラーのダウンロード・サイトから中国語のフォントをインストールすれば、中国語の新聞が読めるようになる。

 また、中国語のウィンドウズ95で日本語の情報を得るには、このフォントをインストールする前に、グラフィック・ユーティリティ(GU)をまずインストールし、それから日本語のフォントをインストールすれば、ネットスケープ・ナビゲーターやマイクロソフトのインターネット・エクスプローラーで日本語のメールが読めるようになる。

 最近さらにもう一つ、情報収集について朗報がある。新しく出たウィンドウズ98に、グローバルIMEが導入され、さきほど述べたインターネット・エクスプローラーのダウンロード・サイトからフォントをダウンロードすれば、英語、日本語、中国語のメールを送受信できるようになったということだ。つまりウィンドウズ95では見るだけだが、これなら自分から日・英・中の文書の情報が発信できるというわけだ。

 もちろんこれで三カ国語の新聞を見ることもできる。ただし、マイクロソフト・ワード(word)では、この機能は使用できない。

 また、中華民国政府の資料を直接望まれる方と新聞をお読みになりたい方は次のアドレスにアクセスしていただきたい。

総統府 http://www.oop.gov.tw
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