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  台北週報2123号(2003.12.11) - 台北駐日経済文化代表処 Taipei Economic and Cultural Representative Office in Japan :::
主要ニュース
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台北週報2123号(2003.12.11)

週間ニュースフラッシュ

 ◆新憲法に六割以上が「急がず周到さを求める」

 民進党が実施した最新の世論調査(11月17日~19日,電話質問形式で実施。有効サンプル一千六十人)によると、陳水扁総統の示した新憲法について六二%が「急がず周到さを求める」と答え、「できるだけ早い方がよい」は二三%だった。

《台北『自由時報』11月21日》 

 ◆台湾の憲政改革の必要性を強調

 蔡英文・行政院大陸委員会主任委員は十一月二十日「台湾がより進歩するためには、われわれが現在進めている憲政改革が必要だ。米国はこれを理解してくれるはずだ」と語った。

 《台北『自由時報』11月21日》 

 ◆僑務委員会の英語名称からChineseを除外へ

 張富美・行政院僑務委員会主任委員は十一月二十日、同委員会の英語名称「Overseas Chinese Affairs Commission」からChinese(華人)を除外し、今後「Compatriot」(同胞)に改める考えを示した。

《台北『自由時報』11月21日》 

 ◆十月の失業率四・九二%に減少

 行政院主計処の発表によると、十月の失業率は四・九二%、広義の失業率は六・九七%となり、ほぼ二年ぶりに初めて七%を下回った。主計処では今年の失業率は五%以下になると見ている。

《台北『聯合報』11月22日》 

 ◆春節の両岸チャーター便に北京の追加も検討

 游錫堃・行政院長は十一月二十一日、来年春節(旧正月)の両岸チャーター便の渡航地に新たに北京を加えることや、中国からの間接チャーター便の就航も排除しない考えを示した。

《台北『経済日報』11月22日》 

 ◆連戦・国民党主席が二つの注文

 連戦・国民党主席は十一月二十二日、両岸情勢について、中国に対し台湾の選挙に干渉しないよう警告するとともに、陳水扁総統に対しても「総統当選と引き換えに二千三百万の国民を戦争の淵に追いやってはならない」などと語った。

《台北『中国時報』11月23日》 

 ◆野党が選挙戦で大スクラム

 連戦・国民党主席は十一月二十二日、来年の総統選挙に向けて、宋楚瑜・親民党主席、王金平・立法院長、馬英九・台北市長との「連宋王馬」大スクラムを組むことを宣言し、「われわれこそが台湾に立脚し、世界に歩んでゆける」と強調した。

《台北『中国時報』11月23日》 

 ◆野党連合が三権分立を支持

 宋楚瑜・親民党主席は十一月二十三日、現行の五権(司法、行政、立法、考試、監察)分立制を三権分立制とし、大統領制を推進する憲法改正案を、近く国民党と連合で提出する考えを示した。

《台北『自由時報』11月24日》 

 ◆台湾における弁護士の貢献を強調

 呂秀蓮副総統は十一月二十四日、総統府で日本の弁護士の訪問団と会見し、「台湾が民主化を求める過程において、弁護士は重要な役割を果たした」と強調した。

《台北『中央社』11月24日》 

 ◆中国での学歴承認は段階的に

 蔡英文・行政院大陸委員会主任委員は十一月二十四日、中国での学歴の承認について「われわれの産業の状況を考慮し全体計画のなかで、段階的に進めるべきだ」との考えを示した。

《台北『聯合報』11月25日》 

 ◆来年の経済成長率、五%を目標

 陳水扁総統は十一月二十七日「行政院主計処は来年の経済成長率を四・一%と予測しているが、努力を続ければさらに発展の余地がある。われわれは二〇〇八年を待たなくとも来年五%を目標に挑戦し、その実現も可能である」と述べた。

《台北『中央社』11月28日》


公民投票法が立法院を通過
適用範囲、発動などが大幅に制限

 懸案であった「公民(国民)投票法」が11月27日深夜、立法院を通過した。ただしその審議は国会多数派の野党主導によって進められ、国民投票の適用範囲は大幅に制限され、新憲法制定、国名の変更などは適用外となり、与党陣営が理想とするところからかなりかけ離れたものとなった。発動も立法院には認められるが行政院には認められない変則的なものとなった。このため行政院は新法への異議申し立ての可能性を示唆した。

●公民投票法が立法院通過

 これまで長期にわたって論争が展開されてきた「公民(国民)投票法」が十一月二十七日、野党陣営優勢のなかに立法院(国会)を通過した。同法は与野党より提出された各項目別に審議され、無所属委員(議員)が国民党・親民党の野党陣営側にまわり、通過した議案の多くは野党側提議によるものであった。各議案はいずれも賛否両論十数票の僅差であり、同日午後十一時二十三分に王金平・立法院長(国会議長)が「公民投票法」の成立を宣言した。

 その結果、公民投票の範囲は、台湾団結連盟と民進党の一部が提示していた国旗、国名、領土の変更は適用範囲に入れられず、かなり制限されたものとなった。適用範囲は全国的なものと地方的なものに分類され、全国的なものとしては、法律案の審査、法案ガイドラインの決定、重大公共政策に対する賛否ならびに関連法案に対する審査、憲法修正案に対する審査などが含まれる。地方的な住民投票については、条例に対する審査ならびにガイドラインの決定、重大な地方行政に対する賛否ならびに関連法ガイドラインの制定などであり、予算、税、人事、投資、給料などは投票対象にはできない。

 公民投票発動権については、行政院も公民投票を主動することができるとした与党案は否決され、立法院と国民のみが発動権を有するとする野党案が可決された。同時に、行政機関が公民投票を他に委託した場合は、いかなる形式であっても行政院による発動と見なして禁止するという条項も、野党の賛成多数で通過した。さらに行政機関が主動した場合、六カ月以上三年以下の懲役とかかった費用の弁済が義務付けられる野党案も通過した。また、公民投票の実施時期については、総統選挙などを含む全国レベルの投票日に同時実施することができることになったが、公民投票項目の認定については、野党提議による「行政院公民投票審議委員会」を設置して審査する案が可決された。同委員会は二十一人で構成され、立法院における議席の割合によって各党が人員を推薦し、総統がこれを任命し、任期は三年とする。ただし「外圧の脅威によって主権の変更を余儀なくされそうな場合、総統は直接行政院(内閣)での決議を経て国家安全に関する事項の住民投票を公布できる」とする「防御的な公民投票の実施」案は可決され、国家緊急の場合での総統主動による公民投票発動は可能となった。 

 ●国会改革には遠い内容

 游錫堃・行政院長は「公民投票法」が立法院を通過した翌二十八日午前、「国会改革、立法委員の議席半減は国民の願いである」と述べ、公民投票発動が立法院に認められて、行政院に認められない点を批判した。

 立法委員の定数半減には憲法修正が必要であり、憲法修正には立法委員の四分の三の賛成が必要なため、非常な困難がともなうと見られている。そのため陳総統も行政院も公民投票によって、これを推進しようとしていた。ところが行政院による公民投票発動が認められなくなったため、行政院が国会改革を主動することは困難となった。これについて游院長は「台湾は進歩が必要であり、国会は改革しなければならない。困難を打破しやりぬく」と語った。

 行政院には、立法院が新たに通過した法に対し、十日以内に異議申し立てをする権限がある。これについて游院長は「公民投票法に対する再審査提出は、法の全文をよく検討してから決定したい」と述べ、今回の通過した「公民投票法」に異議申し立てをおこない、立法院に再審議を要求する可能性を示唆した。 

●今後問題点を一つ一つ排除

 陳水扁総統は二十八日午後、前日の「公民投票法」通過について、「民主主義の貫徹と改革はさまざまな困難に出会うものだ。公民投票の法制化も多くの困難に遭遇した。だが今回、多くの人々の努力により法制化されたが、その成果は国民のものである」と語った。

 同時に「六カ月前、私が第四原発建設工事継続の是非、立法委員定数半減、WHO加盟の三項目に関する国民投票の実施を提議したとき、まるで洪水か猛獣でも来たかのように騒ぐ人々がおり、特に野党は強く反対し絶対に認められないと公言していた。だが現在、公民投票は法制化され、法によって保障されるところとなった。これは国民の勝利であると信じる」と述べた。だが陳総統は「しかし将来、公民投票を実施するについては、まだまだ多くの障壁がある。私は国民の皆さんと共に努力すれば、それらの障害を一つ一つ克服できるものと確信している」と述べ、前日に立法院を通過した「公民投票法」が理想的なものでないことを示唆した。游錫堃・行政院長によれば、陳水扁総統は「条文には前後矛盾する箇所もあり、遺憾である」と明確に今回通過した「公民投票法」への不満を表明した。 

●国民の勝利だが内容に問題

 林佳龍・行政院スポークスマンは二十八日、「立法院を通過した公民投票法は、台湾の民主主義の発展に確実に意義があり、国民の勝利と言えるが、その内容は行政院にとって非常にやりにくいものであることは争えない事実だ。行政院は各界の意見を聴取したあと、再審議を要求するかどうかを決定したい」と述べた。同時に林スポークスマンは、今回通過した「公民投票法」の是非を問う国民投票の実施、あるいは司法院大法官会議に同法が違憲にならないかどうかの判断を委ねることも、今後の選択肢として示唆した。

 さらに林スポークスマンは「マスコミを含む社会各界は、時間の経過とともに公民投票法の誤謬を認識しはじめており、立法院に対する一定の圧力を形成しつつある。行政院について言えば、今回の公民投票法採決は一時的な敗北にすぎず、公民投票をめぐる攻防の勝敗はまだ決定していない。この戦いには逆転の機会があると確信している」と語り、同法をめぐる戦いが今後も続くことを示唆した。
 

●総統選挙と国民投票同時実施

 国民党と親民党の野党連合の主導によって通過した「公民投票法」について、与党民進党は十一月二十九日午前に緊急対策会議を開いたが、陳水扁総統は「公民投票法第十六条『防御的な公民投票』には、総統が国家の緊急時に応じて公民投票を発動できることが明記されているが、これによって来年三月二十日の総統選挙と同時に公民投票を実施することは可能だ」と語り、総統選挙と公民投票を同時実施する可能性を示唆した。

 新憲法制定を公民投票の範囲内に入れる与党案は、野党の反対に遭って否決されたが、陳其邁・民進党立法院党団幹事長は、立法院への再審議要求を示唆するとともに、「来年の総統選挙と公民投票を同時実施することは、すでに時の趨勢となっている。その時は第四原発問題、WHO加盟などが対象となろう」と明らかにした。

 また与党陣営の台湾団結連盟は、陳水扁総統が示唆した総統選挙との同時実施について、「『防御的な公民投票』の提議は曖昧だが、台連は『公民投票に制限は設けない』との理念に基づき、総統選挙との同時実施を支持する」と表明した。

《台北『中時電子報』11月28・29日》

行政院長が語る新十大建設と台湾の未来
二〇〇八年には高度に変貌した新国家に

 游錫堃・行政院長は十一月二十四日、かねて表明していた「新十大建設」計画の全容を記者会見で明らかにした。以下はその全文である。

私は昨年一月に組閣を拝命して以来、陳総統の提示されている「緑のシリコン島」の構想を施政計画のなかでどのように具現し、台湾を理想的な現代の桃源郷にするかを常に考えてきた。このため内閣は昨年五月に「挑戦二〇〇八年:国家発展重点計画」を打ち出し、二〇〇八年を目標の年として国家レベル向上への行動を開始した。この国家発展計画を始動してより一年余、すでに相応の成果を上げることができた。しかし中央政府総予算の中からの法的義務を負った支出が七〇%に達するという変則的なものとなり、また公債法による上限の制約を受け、公債発行による財政支出の拡大幅に余裕がなくなっている。このため政府による投資のGDPに占める割合は、一九九四年には七・三%であったのが、二〇〇二年には四・一%に下落した。だが、五百億元(約千七百億円)公共建設投資拡大計画が立法院を通過したことにより、投資比率の低下を食い止めることができた。

 公共投資の縮小は経済構造の転換を困難にし、就業の機会増大への力をも弱め、さらにデフレ傾向を生むばかりでなく、経済成長にも直接響くものとなる。国際競争力評価機関の報告は「インフラ建設の不足」が台湾の国際競争力向上のための大きなネックの一つになっていることを示している。今年五月一日に陳総統が主催した「与野党指導者によるSARS防止会議」において、与野党の指導者は、行政院に早急に公共建設拡大計画を検討し、国内経済の景気振興を促進するよう要求することで意見一致した。

 公共建設の拡大はわが国の将来の発展にとって必要なカギとなるばかりでなく、すでに与野党の一致した考えともなっている。もしわれわれが投資効率の高い分野を選択し、適切に公共投資を拡大したなら、経済面において公共サービスを向上でき、国際競争力を強化し、産業構造の転換を加速し、就業の機会も拡大できるばかりでなく、人材の育成、生活レベルの向上、新たな文化の創造、総合国力の向上なども促進することができるのだ。二〇〇八年北京オリンピックを控え、世界の目がアジアに注がれるとき、台湾は面貌を一新し世界の目が台湾に集まるようにしておかねばならない。われわれは新たな方策をもって将来に向け投資を拡大しなければならないのだ。

 国家発展計画を推し進め、国際競争力を強化するため、この数カ月間において私は専門会議を十数回開催し、学者、専門家らの意見を聴取した。同時に、政務委員の方々が個別に専門会議を開催することにも賛成し、各関連省庁の首長とも意見を交換し、各項目別のガイドラインを確立し、各レベルにおける詳細な計画を練ってきた。そこで数日前「公共建設投資拡大計画―五年間五千億元(約一兆七千億円)新十大建設」の計画の内容を発表した。行政の各セクションは「緊急に必要」「刷新的な方途」「カギとなる投資」「指標となる建設」などの原則に照らし、国家発展計画のなかで最も重点とすべきものを選択し、今後五年間に特別予算五千億元の支出を計画し、全面的に以下の「新十大建設」を推進するところとなった。

▽人材育成と刷新的研究開発への投資=「ハイレベル大学および研究センター」計画は、台湾の大学を国際的な一流大学となし、そこをアジアの最高レベルの研究センターとなし、国内の高等教育を世界と連結させ、世界最高レベルの人材を育成しようとするものである。

▽クリエイティブ産業育成による文化創造=「国際芸術および流行音楽センター」計画は、民俗文化や流行性文化が軽視されがちであった従来の風潮を排除し、台湾特有の文化の魅力を発揮し、文化をもって台湾と世界を結ぶ舞台を整える政策である。「M台湾」計画の推進は、インターネットワークを全島に張り巡らし、台湾をサービス、生活、学習などにおいて新たなネット社会に発展させるものである。「台湾博覧会」の開催は、わが国のハイテク技術を世界に向けて披露し、世界の注目を集めて観光事業にも有益な環境を創造しようとするものである。

▽交通網充実による国際競争力強化=「台湾鉄道網MRT化」は都市部による鉄道網のレベルアップを図り、スピード化され環境に優しい通勤網を構築するためのものである。「第三波高速道路」は、第一高速道路、第二高速道路ならびに東部の蘇花高速道路とを連結し、全島を高速道路網で結ぶもので、「高雄港遠洋コンテナセンター」は、高雄港を拡張してコンテナ輸送量の増大を図り、台湾を世界コンテナセンターにしようとするものである。

▽生活の快適化と生態の永続化=「北・中・南部交通網整備」は全島的に都市交通のMRTを完成させるものである。「汚水処理下水道」の建設は、根本から徹底的に社会環境を改善し、台湾の生活の場を快適なものにするためのものである。「平地ダムと海水の淡水化処理場」の建設は、環境保護と美化の原則にのっとり、西部ならびに離島の水不足問題を解決するためのものである。

 以上のように「新十大建設」計画は、教育、文化、交通、科学技術、水資源、さらに社会福祉、国際競争力の向上と相互に関連しあっている。この「新十大建設」の推進によって、われわれは二〇〇八年には台湾が世界から注目される精緻で効率性のきわめて高い、ハイテクを駆使した高度な社会になっていることを期待するものである。

 もちろん夢は最も美しいものであるが、われわれは実践する能力を持っている。「新十大計画」を確実に実行し、政府財政も健全なものとするため、行政部門はすでに実務的かつ実施可能な財務企画を立て、完璧な財政配分措置も研究している。このほかにも、われわれは関連法規の整備を引き続き検討しており、計画の執行状況を厳格に審査し、高度な効率を発揮する所存である。

 「新十大建設」計画の推進は、人材育成、生態保護、生活環境の改善を促進するばかりでなく、経済成長を促し、就業の機会を拡大するなどの経済的利益をも生むものとなる。台湾に自信を持ち、将来に対して投資するのである。われわれは「新十大建設」の推進を通して、国家発展計画の具現を加速し、台湾を国際研究機関の評価においてアジア第一に押し上げ、世界の三強にまで進める自信がある。二〇〇八年には、台湾は新たな姿をもって東アジア社会に登場することになるだろう。

 「新十大建設」計画は永続性と刷新性を兼ね備え、経済面と市民生活、さらに質と量のバランスを保ったものであり、国家発展にとって必要なメインとなる計画である。もちろんこの企画の理念も計画の内容、それに財源の確保も、「新十大建設」計画は、過去の建設計画のように物質面に偏向し、永続的な発展への観念に欠けたものとは異なるものである。私はここで改めて強調したい。われわれは与野党が選挙にからんだ無意味な対立を避け、近視眼的な見方を排除し、その上で台湾の永続的な発展と国家の遠い将来を見つめる目をもって「新十大建設」を直視することを望む。私は、国民の皆さんが政府を強く支持するとともに激励し、共に「台湾再生」のため努力されることを望むものである。 

●「新十大建設」計画一覧

▽ハイレベル大学および研究センター=各校にまたがる研究センターを設立しアジアの最高学府となす。

▽国際芸術および流行音楽センター=北中南東部に芸術センター、北中南部に流行音楽センターを建設。

▽M台湾計画=全島でインターネットを利用できる環境を整備する。

▽台湾博覧会=二〇〇八年に高速鉄道沿線二カ所で開催。

▽台湾鉄道網MRT化=基隆―桃園線、台南と高雄に地下鉄など全島八路線、三支線のMRTを建設。

▽第三波高速道路=蘇花高速道路、台北港バイパスなど七路線全長百九十キロを建設。

▽高雄港遠洋コンテナセンター=高雄港拡充および紅毛港を建設。

▽北・中・南部交通網整備=新荘線、高雄臨港線など十路線全長百九十八キロの近距離鉄道を建設。

▽汚水処理下水道=汚水処理率を二〇・七%から三七・一%に向上。

▽平地ダムと海水の淡水化処理場=桃園など平地四カ所のダムと金門島など離島四カ所に海水淡水化処理場を建設。 

【行政院 11月24日】

ニュース

台湾観光の国際宣伝強化 香港ディズニーランドに対応

 蘇成田・交通部観光局長は十一月二十二日、「わが国の観光産業は国際化に向かうべきであり、国内業者は国際レベルのイベント・グループと提携することが必要だ。日月潭涵碧楼がその好ましい例だ」と語り、「政府は目下、香港ディズニーランドが完成する前に東南アジア各地に対する台湾観光宣伝を展開する計画を考慮中である」と明らかにした。

 台湾の観光業者にとって、目下大きな関心事となっているのは、中国からの観光客解禁の時期と香港ディズニーランドの落成である。中国からの観光客が増えれば台湾の業者にとって大きな福音となるが、香港ディズニーランドがオープンすれば、台湾の観光客倍増計画に一大脅威となることが予測されるからだ。蘇成田局長は、政府サイドでも宣伝活動を含む対応計画を立てているとして、国内業者が国際イベント・グループと提携し、新たな商品を開拓することを支援する方針を示した。

《台北『経済日報』11月23日》

高雄の水不足これで解消 南化ダムと高屏渓が連結

 これまでおよそ四十年にわたって高雄市を中心とする南部一帯は、水不足と水質の問題に悩みつづけてきたが、この南部地区の水問題を解消するため、中央政府と高雄市が連携して三年前に「大高雄地区水質改善工程」を始動し、そのメインとなる高級浄水場ならびに南化ダムと高屏渓を結ぶ水路がこのほど完成し、取水および通水式典が十一月二十三日、澄清湖と攔河堰の二カ所で挙行された。両方の式典に陳水扁総統、游錫堃・行政院長、林信義・行政院副院長、謝長廷・高雄市長、楊秋興・高雄県長をはじめ多数の政府関係者と南部選出の立法委員らが列席した。陳総統は祝辞のなかで「本日は高雄地区の人々にとって歴史的な一日となる。中央と地方が昼夜兼行の努力をつづけ、四十年間解決できなかった水問題を解決することができた。本日より南部の人々は、極度の節水を強いられ、水を買わねばならなかった日々から解放される」と語った。

《台北『聯合報』11月24日》 

憲政改革は台湾内部の問題 中国に干渉する権利はない

 公民投票、新憲法制定に関する陳水扁総統の一連の言動に対し、中国国務院総理の温家宝が、米国に台湾の動きを共同で牽制しようと呼びかけ、江沢民が軍に準備を整えるように指示したとも伝えられている。蔡英文・行政院大陸委員会主任委員は十一月二十四日、立法院内政委員会での答弁において、「中国のこれに類似した言動はこれまで何度も見られた。温家宝や江沢民の最近の言動をもって両岸関係を判断する材料とすることはできない。両岸関係に現在危機は見られず、今後三カ月間に非常事態が発生するとも思えない」と表明した。同時に「憲政改革は台湾自身の内政問題であり、中国を含むいかなる国も、これに干渉する権利はない」と明言した。来年春節(旧正月)のチャーター便両岸直行については「わが国はすでに両岸双方が航空機を飛ばすことに同意しているが、これの実現には今後双方の協議が必要となる」と表明した。

《台北『自由時報』11月25日》

新十大建設は次世代への投資 総統選挙の争点にもなり得る

 游錫堃・行政院長が十一月二十四日に「新十大建設」の全容を明らかにしたが、これについて陳水扁総統は十一月二十五日、民進党中央常務委員会において「新十大建設と旧十大建設は本質的に異なり、新十大建設は文化、生活環境、国際競争力の向上に力点を置いている。だが共通点もあり、新旧十大建設はともに子孫の繁栄を願ったもので、債務を子孫に残すものではない。特に新十大建設は次世代への投資を強調したものとなっている。これによってこそ、子孫に富を残すことができるのだ」と語った。

 同時に政府上層部は、新十大建設に関する予算案通過を立法院に強く働きかける意思を表明するとともに「もしこの予算案が立法院をスムーズに通過しなかった場合、新十大建設の推進は頓挫することになり、来年三月二十日の総統選挙における主要な争点の一つに浮上することになり得る」と表明した。

《台北『中国時報』11月26日》

過度の中国投資は台湾に不利
G.K.キンダーマン氏が語る  

 ヨーロッパの著名な東アジア政治研究家でドイツミュンヘン大学政治学部教授であるキンダーマン(G.K.Kindermann)氏が、自由時報のインタビューに応え、両岸の関係についてコメントした。以下はその要旨である。


問:欧州議会はこのほど、共同外交政策を発表し、両岸の平和的対話と中国の沿岸ミサイル撤去を要求したが、これについてどうお考えか。 

答:十月二十三日に公布されたEU(欧州連合)の共同政策では、EUも東アジア問題に対し正確な評価と適切な提案ができることを示している。これは中国の台湾政策を間接的に批判し、中国が台湾にとってきた一連の手法の非現実性を指摘したものだ。こうしたEUの政策を参考にし、北京当局は一方的に辜汪会談を中断したことについて再考し、両岸の平等な対話を再開しなければならない。 

問:あなたは台湾の政界とは深い交流がおありだが、李登輝氏に対してどんな印象をお持ちか。 

答:李登輝氏は生粋の台湾人であり、加えて日本と米国に留学した経験があるため、台湾、日本、米国の三つの心を持った方だと言えよう。 

問:台湾の正名運動、憲法修正と立憲問題についてどう思われるか。 

答:台湾の名称は一貫して「中華民国」であったが、問題は「どの中華民国」だったか、また「中華民国」の場所はどこかということだ。台湾、彭湖、金門以外に、中国大陸を含むのかどうか、中華民国と中国の国土関係はどうか、すべて個別に定義すべきである。だが、これまで台湾政府当局は故意にこの問題をぼかし、中国あるいは米国との摩擦を回避してきた。台湾の現憲法は孫文の五権憲法の枠組のもとで法制化されたもので、台湾島のために創られたものではない。 

問:台湾政府は今後どのようにEUとの関係を強化すべきか。 

答:台湾は、ヨーロッパの人々に台湾と中国は政治、法律システムの上で根本的に異なることを知らしめるべきである。ヨーロッパでは、EUが十月に前述した決議に至ったことを知る人は少ない。この問題について、台湾はさらに積極的にアピールすることが可能であり、台湾とEUの研究機関同士の協力もいっそう緊密化させることができる。 

問:台湾と中国は東西ドイツと同様の方式で国連に加盟できるか。 

答:東西ドイツのみならず、韓国と北朝鮮の方式も引用できる。後者は中国自身が産み出した局面であるから、中国はかつてこのような方式に同意したことがないとは言えない。現在の両岸関係は東西ドイツ、韓国と北朝鮮のどちらとも異なる政治体系だ。中国はかつて南北朝鮮で統一前に「二重代表権」の存在を認めたことがあるのだから、台湾も当然この権利を享受できるはずだ。 

問:ヨーロッパにおける台湾の相対的印象は? 

答:ヨーロッパは台湾が農業国から一躍ハイテク大国に転進したことを非常に興味深く感じている。台湾の民主化についてもかなり評価している。七十年代以前、世界のマスコミのほとんどが「自由中国」または「国民政府」という名称で台湾と台湾政府を呼び、共産中国と区別していたが、現在では多くのマスコミが「台湾」という名称を使用している。これは大きな変化だ。 

問:あなたは台湾の対中国投資に一貫した意見をお持ちだが、今後の趨勢について提案がおありか。 

答:私が台湾人なら、中国への過度な投資を憂慮すると思う。なぜなら台湾自身にも資本は必要であり、中国への長期的投資は台湾にとって、本土の失業率をあげる危険性をはらんでいるからである。 

 キンダーマン教授は東アジア研究家であるとともにドイツ外務省勤務時、多くの国ぐにと協力し、国際政治関係の研究組織を設立してきた経験を持つ。東南アジアのトップとの人脈も太く、李登輝、金大中、陳水扁、呂秀蓮、連戦各氏らと長年の交流もある。 

《台北『自由時報』11月23日》

米国の台湾政策は平和と民主が柱
『自由時報』(11月22日)

 シュレイバー米国務次官輔はさきごろ、駐ワシントン台湾記者に「米国は『台湾関係法』に基づき、台湾海峡の両岸問題を武力で解決しようとする中国の態度に断固反対する」と表明した。また「同法は、米国が台湾に対するいかなる武力行為にも厳重に対抗することを明記しており、われわれはあくまで平和的解決方法のみを支持する」と述べた。

 シュレイバー氏が改めてこれらのことを強調したのは、中国が最近台湾にメディアによる攻撃を仕掛け、さらに武力行使を匂わせる発言をしたためと思われる。これ以前に、アーミテージ国務次官もまた、「米国の『一つの中国』政策は平和的解決が前提であり、いかなる当事者も台湾の総統選挙の際に過激な行動をしないよう希望する」と述べた。シュライバー次官補はさらに、「国民投票と憲法改正は台湾の国内問題であり、米国はこれへの干渉を望まない。台湾独立についてはこれを支持しない」と表明している。

 中国の攻撃に対し、米国は何度もこうした談話を発表しており、野党や統一派はこれを「台湾独立に対する警告」と解釈しているようだが、これらの談話は、台湾だけに向けられたものではない。なぜなら米国の長期的利益とは、台中、台米、中米という三つの相互関係のバランスをうまく維持することにほかならないからだ。

 米国が表明してきた一連の政策のなかで、中国の武力行使に対しては、米国の歴代政権が一貫してこれへの反対を強調してきた。一方、台湾の独立不支持についても、同様に何度も語られてきたが、何をもって独立というのか、米国はそれを明確に定義することを避けている。   

 注意すべきは、ブッシュ大統領本人が何度も「台湾共和国」と「中華人民共和国」を同時に論じていることからも分かるように、米国は台湾の現実をすでに認識していることだ。独立不支持、現状の変化不支持を唱えながらも、台湾海峡全体に対する米国の政策には、民主的変化を尊重する意図を汲み取ることができる。さきのシュライバー氏も「米国は台湾の民主的プロセスを支持する」と何度も表明しており、このことは、民主台湾の未来の変化は、民主的プロセスを踏み、二千三百万国民が選択しさえすれば、米国が反対する理由はどこにもないことを顕著に表している。ブッシュ大統領は英国を公式訪問した際、平和と既存の価値を守り、必要な場合は武力行使も辞さず、民主的価値を世界に普及させることが米国の外交政策だと語った。こうした平和と民主の価値こそ、米国の台湾海峡政策の柱となるはずである。

 台湾は主権国家であり、この十年、台湾では民主化が進み、台湾海峡問題は本質的な変化を遂げた。両岸問題を平和的に解決し台湾国民の選択を尊重することは、いまや国際的なコンセンサスとなったのである。米国の「台湾関係法」では、台湾のすべての人々の人権の保護を米国の目的として再認識することが明記されている。

 未来にむけて、台湾の民主化は前進することはあっても、決して後退することはないのだ。台湾国民が意志を強く持ち、民主的プロセスを通してなすべき選択をしさえすれば、台・米・中三つの相互関係は、今後さらに正常なものとなるだろう。

客家の言語と文化を救おう㊦
客家テレビ局が直面している課題と期待

 三、客家テレビ局のメディアと エスニックグループに与える影響

 ●各エスニックグループの境界を再編し、多元社会の回復を

 浦忠成・行政院原住民委員会副主任委員 

 西洋の社会学者が指摘しているように、世界はグローバル化が進み、人びとの住む場所はグローバルビレッジと呼ばれている。この言葉からもわかるように、いまやイデオロギーや政治、経済の違いは人々を区別する重要な要素ではなくなってきている。文化面において、客家系住民がみずからの言語と文化の復興に取り組み、客家テレビ局の設立を進めてきたことは、台湾の先住民族が自分たちの民族の名称を回復する運動を展開したり、他国で言えばカナダのインディアンが民族自治を目指して奮闘しているのと同じラインにある。

 政府の従来の政策は各エスニックグループの文化の違いに目を向けず、あえて各グループ間の境界を曖昧にしてきた。つまり、多元的民族社会を、一つの枠組みに閉じ込めようとしたために、かえって各グループ間の距離が広がり、さらには対立をも生み出した。これこそが台湾社会の病態である。そしてこの病態は、台湾のメディアにはっきりと表れている。

 たとえば、プロ野球選手の四八%が先住民だが、メディアはよいニュースのときはかれらの身分を明かさず、悪いニュースに限ってそれを公表する。単一文化の政策は台湾社会に偏狭心を植え付け、多元的な価値を認め開放的な姿勢を育むことを妨げてきた。

 こうしたなかで、客家テレビ局の開設は、各エスニックグループの境界を再編し、相互に違いを認めながら、そのなかで共通点を求める多元的社会の本来のあり方に立ち戻るきっかけになると思う。 

 ●社会的地位の高い人ほど文化的使命感は強い 

     彭文正・台湾大学教授 

 私が行った世論調査(一千七十七人を対象)によると、客家系住民の三五%が客家語がわからず、最も多く使う言語が客家語でないと答えた割合は半数以上の約六割を占めた。客家語がわからないと答えたのは若く教育レベルの高い人に多く、一般に社会的地位の高い人ほど客家テレビ局への支持も文化的使命も高いと映っていることがわかった。また、国語を使う頻度が高く、年齢が高いほど客家語も上手であること、客家語の能力があると自認している人ほどテレビを通して客家語を学びたいと考えていることが明らかになった。総じて、年齢が高くなるほど学習意欲も高く、女性より男性の方が客家文化の発揚に対する使命感も、客家テレビ局への支持も強いことがわかった。

 客家テレビを見るには客家語の一定レベルの能力を必要とする。若い世代がテレビを通して客家語を学びたいと思うかは疑問だ。だが、教育レベルが高く所得の多い人がテレビ局を支持してくれていることは心強い。

 客家テレビ局は開設して三カ月しか経っておらず、その機能についてまだ論評できる段階にはないが、少なくとも客家系住民とその他のグループとの知的ギャップを縮め、客家の文化や芸能に従事する人びとに活動の場を与え、客家文化の主体性を取り戻し、客家アイデンティティーや客家意識を再認識する場になると信じている。

 四、世界から見た客家テレビ局の社会に与える影響 

 ●海外在住客家のテレビ局への関心は強い 楊聡栄・中央大学教授 

 私はフィールド調査を通じて、海外に住む客家が今回のテレビ局開設に強い関心を抱いていること、とくに第三世代にその傾向の強いことを実感している。歴史的に見て、中国人がメディアを使った文化の広がりに成功したケースは二つしかない。

 一つは香港を拠点にした広東語の番組であり、もう一つが台湾の閩南文化の東南アジアへの広がりである。文化の発信地が強力な文化を備えていなければ、広がりは成功しない。客家文化について言えば、台湾にはその発信地となる条件も空間も備わっており、客家テレビ局は世界に誇れる特異なメディアである。

 私が最近タイを旅行したとき、タイ文化の影響を強く受けている客家に会ったが、テレビ局開設の話をしたらぜひ客家語を勉強したいと、非常に意欲的だった。テレビの力は無視できない。正直に言えば、私の閩南語も広東語もみなテレビで学んだものだ。

 客家テレビ局の影響力を高めるには、まず大衆文化の視点から娯楽性を高め、客家でない人びとにも興味を持ってもらい、文化の継承という使命もさることながら、世俗的部分をも両立させなければならない。

 ●客家は放送メディアにおいては弱者の存在 陳清河・政治大学教授 

 台湾のメディアは数が非常に多く密度では世界一だが、内容や報道の視点をみる限り、単一的で主流の価値観に流されていると思われる。

 客家テレビ局の開設により、客家系住民は国内ではエスニックグループのなかで初めてメディアへのアクセスを手にした。国内の放送環境は自由市場の経済理論を重視し、マスコミとなるべく発展を目指している。これは、欧米のメディアが弱者の異なる意見に耳を傾けようとしているのとは正反対だ。このために、国内では少数者が声を発する空間を持ちにくい状況にある。客家は放送のマクロ環境において、人材、経営、所有権、支配力など本省人や外省人に比べて弱者の立場にある。だが、客家は自らの地位を弱者のままに止めておいてはならない。客家テレビ局の運営には、人々の熱い期待と視線が注がれている。

 五、総合座談会 

 ●客家以外の住民に受け入れられてこそ成功する

(出席者:李喬(作家)、林仲亮・客家テレビ局責任者、施正峰・淡江大学教授、荘錦華・行政院客家事務委員会副主任委員ほか) 

 問:客家テレビ局にとって番組制作費の少ないことが問題として指摘されているが、十分な資金がなければよい番組は製作できないか。

 李喬:客家テレビ局の運営には、客家の家庭料理と同じことが言える。つまり、うまく調理すればどんな人でも食べられるし、より多くの人に受け入れられる。私は、費用の多少が番組を成功させる重要で絶対的な要素であるとは考えていない。例をあげると、慈済大愛テレビ局の場合、視聴率の最高番組の制作費は一回放送分が八十万元(約二百八十万円)であり、二番目に多い番組は証厳法師の説法だ。三番目が客家の週間番組で製作費は八万元(約二十八万円)となっており、これらは資金が多くなくても、よい番組が作れることを示している。

 客家テレビ局が直面している課題はいくつかある。まず、若者をどう取り込むか、都市と地方との格差をいかに克服するか。そして客家文化の特色を深く理解するには、単に客家語を使うだけでなく、その教育的機能を高める必要がある。その具体例として、児童番組や客家ニュースなど、客家住民の生活に密着した放送を増やすことが重要だ。

 林仲亮:客家テレビ局はまだメディア競争の圧力にさらされていない。だが、われわれは特殊な文化的使命を背負っており、その意味でのプレッシャーはある。放送雑誌『広電人』が高雄と屏東地域の住民に対して行った調査によると、客家テレビ局のドラマ番組「客家心舅」の視聴率は六・六八%で、いま台湾で人気を誇る「台湾霹靂火」に迫る勢いだ。われわれの努力の成果が見え始めていると考えている。

 施正峰:客家テレビ局は客家以外の人びとに受け入れられてこそ成功したと言える。客家語の方言については、AプラスBがイコールAになるのかBになるのか、それともCなのか、考えてみる価値はある。

 荘錦華:方言については人それぞれの考えがあり、たとえば番組名の「客家心舅」も「客家新妯」と呼ぶべきか、「客家媳婦」なのか、時間をかけて議論するのも悪くない。教育部によると三年後に初めてスタンダードの客家語辞典が出版される見通しだが、「謝謝」一つとっても客家語で「労力」なのか「労泣」なのかは議論の分かれるところだ。行政としては、専門家や視聴者の支持の多いものを採用する考えだ。

《台北『中国時報』10月28日》

「台湾映画祭2003」を開催
新世代監督作品を紹介、新しい台湾映画の魅力に迫る 

 日本で紹介されている台湾映画と言えば、これまでは侯孝賢や楊徳昌らベテラン監督の作品が中心で、ここ数年は蔡明亮ら実力派の監督作品もいくつか紹介されてきたものの、台湾映画全体から見ればまだ一部に過ぎない。

 このたび、行政院新聞局と台北駐日経済文化代表処の主催で「台湾映画祭2003」が十二月二十三~同二十八日、東京で開催される.。本映画祭では、従来の台湾映画の作家主義的イメージを打ち破るポップな尖った新世代の監督作品を紹介し、新しい台湾映画の魅力をお届けする。 

【上映作品】 

● 夢幻部落(原題:夢幻部落)二〇〇二年
監督:鄭文堂 
出演:尤労尤幹、莫子儀ら
鄭文堂監督の長編デビュー作。第59回ベネチア映画祭批評家週間最優秀新人作品賞に輝いた作品。

(あらすじ)十年前になくした財布を取り戻しに町に降りていくタイヤル族の男ワタン。日本料理店で働きながら、夜ごとテレクラで見知らぬ女からの電話を待つ青年シャオモー。失意と孤独を抱えて彷徨する二人の男の愛と夢が交差する。 

● 猫をお願い(原題:給我一隻猫)二〇〇二年

監督:呉米森
出演:武田真 、関頴、張孝全ら

『恋愛回遊魚』が日本でもロードショーされ、そのポップでキュートな世界が話題を呼んだ新人・呉米森監督が、日本の武田真治を主演に抜擢した最新長編作。

(あらすじ)自分の前世は日本人だったと信じているヘイシュー。新世紀を迎える前の年、彼の飼っていた猫が突如姿を消した。 

● 愛情霊薬B.T.S(原題:愛情霊薬 Better Than Sex)二〇〇一年

監督:蘇照彬、李豊博
出演:光良、劉虹、戴立忍ら

『ダブル・ビジョン』の陳国富が、新人・蘇照彬、李豊博を監督に起用して大ヒットしたカルト・ムービー。光良、陳昇ら豪華スターの出演でも話題になった。

(あらすじ)十七歳のオタク青年を主役に、エロ本屋の主人、日本のバンドのファンの女の子、日本のテレビ局チームなど、多種多彩な人物が織りなす壮大で滑稽で教訓的な人生ドラマ。 

● お月様が見えない(原題:月亮不見了)二〇〇一年ビデオ作品

監督:蔡明亮
出演:趙自強、李康生

『ふたつの時、ふたりの時間』(二〇〇一)『さらば龍門客棧』』(二〇〇三)の蔡明亮が、中秋節放映のスペシャル企画として監督したテレビ・ミュージカル。台湾で児童向けテレビ・シリーズとして大人気の「水果冰淇淋」の番外編。

● 台北ソリチュード(原題:不受束縛的愛情 放浪) 一九九七年

監督:林正盛
出演:陳湘琪、李康生ほか

(あらすじ)婚礼衣装デザイナーのアフェンは夫と別居し、孤独な生活を送っている.彼女の唯一の心の支えは、盲愛する弟チェンシュンの存在だった.だが、兵役を除隊した弟は娼婦に恋をし、姉弟の微妙な関係は崩れ始める。

● 夜に逃れて(原題:夜奔)一九九九年

監督:徐立功、尹祺
出演:劉若英、黄磊ら

『愛情万歳』(一九九四)『グリーン・ディスティニー』(二〇〇〇)などの名プロデュサー徐立功の監督デビュー作.

(あらすじ)幸せな結婚を約束されていた男女の前に現れた菎劇劇団の看板男優.その出会いがやがて三人の運命を狂わせていく…

● 生命(いのち)(原題:生命) 二〇〇三年 ビデオ作品

監督:呉乙峰

『陳才根と隣人たち』(一九九六)などで知られる台湾ドキュメンタリー映画界の第一人者、呉乙峰監督が一九九九年九月二十一日に台湾を襲った大地震をモチーフに、人の生と死、家族の意味を、長い歳月をかけて問い直した感動のドキュメンタリー.壮大なスケールとユニークな視点が話題を呼び、山形国際ドキュメンタリー映画祭二〇〇三で優秀作品賞を受賞した.

【上映スケジュール】  

各回入替制、全作品日本語字幕付き

▼12月23日(火)※夢幻部落:13時20分~ 猫をお願い:17時30分~
▼12月24日(水)台北ソリチュード:14時20分~ 愛情霊薬:16時50分~お月様が見えない:19時~
▼ 12月27日(土)夜に逃れて:12時10分~ 夢幻部落: 14時50~分 ※生命: 17時~
▼ 12月28日(日) 猫をお願い:14時40分~ 愛情霊薬:16時50分~お月様が見えない:19時~
※ 夢幻部落、生命の上映後、監督の舞台挨拶あり.

【料金】

前売(日時指定))一千円
当日 一千二百円

前売券はチケットぴあ(Pコード550-166)でお申し込みください..前売券の販売状況によって当日券での入場を制限する場合があります.

【会場】六本木オリベホール(東京都港区六本木6-1-24 ラピロス六本木8F
【交通】地下鉄「六本木」駅改札出口3(会場地図:http://www.oribehall.com/access/accsess.html)

【台湾映画祭事務局】
℡ 03-3291-1316
http://www.roc-taiwan.or.jp/film-festival.html

来来台湾

 馬祖島で酒祭りが開催中

 馬祖島では強い東北風が吹き始める冬になると、民家のあちこちから酒の香りが漂い始める。連江県と経済部、馬祖国家風景区管理処は十一月二十二日、馬祖の酒造工場で酒樽の蓋を開ける儀式を行い、酒祭りの開始を宣言した。

 馬祖では冬は酒造りと相場が決まっていて、酒は漁をする男たちの冷える身体を暖めるため、女たちの産後の肥立ちを助けるために、昔からなくてはならないものとされてきた。

 馬祖の酒造工場は一九五六年に建造され、当時は簡単な製法で酒を造っていたが、その後工場が復興村に移転してからは金門からやってきた酒造り職人によって、馬祖でも高梁酒が製造されるようになったという。ただニーズに供給が追いつかず台湾本島にはほとんど出荷されておらず、人びとが飲む酒は、ほとんど自分たちの家で造られたものだ。

 祭りの儀式は、酒造工場で十三年間寝かせた陳年ものの酒樽の蓋が陳雪生・連江県長の手によって開けられ、馬祖唯一の楽団である雲台学府が特別に馬祖に伝わる酒造りの歌を披露し、祭りを盛り上げた。

一般に冬の木枯らしが吹き始めると馬祖への旅行もオフシーズンとなるが、酒造工場のある牛角村だけは別で、この日大勢の観光客が馬祖の空港に降り立ち、村を訪ねた。

 馬祖の酒祭りは一月初めごろまで開催され、この時期には菊の花が咲きそろい、花を愛でながら酒、それに今が旬のカニが堪能できる。旅行社は酒祭りの期間中、酒造りや馬祖名産のお菓子作りの体験などを盛り込んだ、さまざまな馬祖観光ツアーを打ち出している。

《台北『民生報』11月23日》


クロツラヘラサギが多数飛来 

 寒気の南下とともに、台南県の曾文渓谷には国の野生保護動物種に指定されているクロツラヘラサギが多数飛来しており、その数はいま六百羽を超えるまでになっている。現地はバードウォッチングを楽しむ人々で連日賑わっており、野鳥の生態などについて解説するボランティアガイドの講習会も行われている。

 台南県は政府の観光客倍増計画に合わせ、七股潟湖とクロツラヘラサギの生態観察を目的とする観光イベントを計画しており、ボランティアガイドの育成もその一環だ。講習会には学生や社会人ら五十人余りが参加した。

●台北に湿地公園がオープン

 関渡自然公園や華江橋河濱公園についで十一月二十三日、台北に新たな湿地公園がオープンした。二重疏洪道河濱緑地内にあり、白サギやマガモなど六十種類以上の野鳥が生息している。約八百ヘクタールの敷地内には、自転車専用道路やオープンカフェなども整備されている。

《台北『民生報』11月24日ほか》

変わりゆく現代の健康習慣
冬の滋養剤はもう不要?

 十一月八日は立冬で、冬に備えて滋養をつける伝統的習慣「進補」の季節がやってきた。この時期、漢方薬店が集中する台北市の迪化街では、毎年「進補」用の薬材を買い求める人々で賑わうが、この数年は状況が少し変わってきている。

 迪化街の花旗薬材は、界隈で最大手の漢方薬材店だ。店員の林正偉さんは、「以前なら、立冬前後は滋養薬材を買いに来る人がいっぱいで、二~三十包一度に買う人も多かったが、最近はめっきり減った。薬材を煮出すのが面倒だし、滋養をつけすぎると太りそうだというので、若い人にはあまり人気がないようだ。かわりに養生湯(漢方薬のスープ)の材料は売れ行きがいい」と話す。通常、冬の滋養をつけるには、鴨や羊の肉など高カロリーの食材を中心に、体を温める鹿の角など漢方の滋養薬材を使う。しかし最近は冬に限らずオウギ、クコ、棗など漢方スープの材料や、西洋人参など体に熱をこも らせず潤いを与えて健康になる薬材のほうがよく売れているという。

 迪化街の老舗薬材店・翰林蔘薬公司の陳社長は「『進補』とはもともと寒い冬に備えて体力をつけることが目的だったが、現代人は普段から栄養のあるものを食べており、低脂肪で油を控えようというヘルシー志向になってきたため、肉類主体の『進補』はもう流行らなくなった。また今年は暖冬ということもあって、滋養薬材を買いに来る人は例年の半数に減った」と語っている。

 こうした状況にあわせて、ほとんどの薬材店では鍋に入れて煮ればすぐできる「加味四物」、「十全大補」や「鶏肉の生姜煮」など滋養薬材を使ったインスタント薬膳セットを販売しているという。

●中薬材は体質に合わせて

 伝統医学の専門家の眼からみても、現代人にはすでに『進補』の必要はないようだ。台北市立中医医院の申一中医師によれば、「のぼせや乾燥体質の人は、十全大補湯や羊の煮込みなど冬の滋養料理は摂り過ぎないほうがいい。どうしても食べたい場合は水を多く飲むか、食後に緑豆湯など体をさますものを飲むとよい。反対に冷え性の人はこうしたものを多くとるようにする。また流行りの漢 方スープも、長期的に飲むと高血圧の人など体質によっては副作用が生じる場合があるため、できれば中医の診断を受けてから飲んだ方がよい。漢方は個人の体にあったものを飲むことが大切だ」と話している。

《台北『中国時報』11月8日》

今年はウェディング・ラッシュ
SARS、孤鸞年の影響も

 台湾では年末に向け、結婚ラッシュになっている。今年の初めはSARSの影響で、挙式や披露宴を先送りしたカップルが多く、それに加えて来年はちょうど「孤鸞年(台湾の習慣で、この年に結婚するとよくないとされる)」にあたることから、旧暦の正月前に急いで式を挙げようとする人が増えているためだ。レストランやホテルの式場には、半年前から予約申し込みが殺到しており、場所がとれないため仕方なく婚姻届だけ今年中に出し、披露宴は来年に延期するカップルも多いようだ。また、やっとのことで式場を予約しても、一~二カ月前に招待状を出しておかないと、ゲストをほかの式に取られ てしまうほどだという。

 この影響で、台湾各地の大きなレストランやホテルではフル回転で対応している。基隆市のあるレストランでは一日に五回の宴席が入り、台中市や高雄市のホテルでも宴会場は十一月にすべて予約で埋まり、週末は昼、夜ともに満席となっている。首都台北ではさらに深刻で、日柄のよい日は七~八月にはすでに予約済みとなっていた。

 基隆市にあるウェディング企画会社の陳志欽社長は、「今年は未曾有の挙式ラッシュで、場所が取れれば御の字、良い日取りを選ぶのはほとんど無理だ。公民館などにもカップルが殺到し、一日に十回以上宴会が催されるところもある」と話す。

● 関連業界にも潤い

 思わぬ結婚ラッシュで、婚礼関係の業界は好景気となった。メイクや着付け、記念撮影をする婚紗店では、一日二十組以上の予約が入り、美容師は早朝五時からメイクや着付けに目も回る忙しさだという。台中市のある店では、十月は開店以来の売上を記録した。印刷業界でも、披露宴の招待状の注文が例年の二、三割増え、休日返上で奮闘している。また婚礼祝い用の囍餅も売れ行きは好調で、囍餅の有名店が集まる台北の淡 水でも、一様に注文数が増えている。業者に言わせると、年末はもともと結婚式が多いが、今年は特別で、伝統菓子の囍餅のほかに、西洋菓子屋も繁盛しているとのことだ。

 各地の役所では婚姻届けの手続きに追われており、基隆地方法院では「今月の届け出件数は通常の三倍近く増えた。来年一月末までこの勢いは衰えないだろう」と予測している。

《台北『中国時報』11月8日》

ボジョレー・ヌーボー解禁で賑わい
空前の人気にフランス人も驚き

 台湾には流行に敏感な人が多いが、今年のボジョレーヌーボー旋風はとくに熱かった。十一月二十日はボジョレーヌーボーの全世界一斉解禁日で、十一月十九日の深夜前から世界各地でカウントダウンがおこなわれるのが慣例となっている。

 洋酒の量販チェーン「橡木桶」ではこの日、台北市の本店でカウントダウンパーティーを開催して二〇〇三年のヌーボーを無料でふるまったが、一般客や記者らが例年の数倍近くつめかけ、空前の盛況ぶりをみせた。

 同社の江敏恵総経理は「十二時から夜中の二時までに、本店だけで百本が飲まれた。各地の店舗を合わせれば、五百本は軽く消費されただろう」と語る。同社では今年、五万本のボジョレーヌーボーを輸入したが、この熱狂ぶりからすれば、三日で三万本は軽く売り上げるだろうと予測している。ブルゴーニュから駆けつけた老舗ワインブランド・ブシャール・エネ&フィスのキャンペーン大使スティーブン氏も、「台湾のボジョレー人気は本国フランスを凌ぐ勢いだ」と驚いている。

 今年のボジョレーヌーボーは八月が酷暑だったため、とくに出来がよく、十数年に一度の仕上がりだという。この熱い人気に応えて売上を伸ばそうと、今年はスーパーや量販店などでもこの極上ワインをこぞって仕入れている。

《台北『中国時報』11月21日》

文化・芸能ニュース

古典舞踊にあらたな生命を

 三十七年にわたり「唐代宮廷演舞」の研究と再構築に力をつくしてきた舞踊集団「新古典舞團」の芸術総監督・劉鳳楽氏が、三年余をかけて、《皇帝破陣楽》、《蘇合香》、《團乱旋》、《春鶯囀》など、現在ではほとんど舞われなくなった唐大曲(楽器、舞、歌が一体となった唐王朝時代の舞曲)の舞台化を手がけた。

 劉氏の考えでは、唐大曲の楽曲は、舞踊の面ではニュートンのいう「時間、空間、重力」というテーマが強調され、音楽の面では西洋のオーケストラに似た楽曲が用いられており、非常に特殊なものであるという。また、衣装は舞いの重要な要素であり、例えば《團乱旋》では、女性の舞い手が華麗な深紅の衣装に身を包み、重さが五キロもある金の鳳凰の冠をつけて踊る。この衣装は唐代の壁画など現存する文献資料をひもといて、三カ月を費やし、手作りで再現したという。

 これらの作品は、十一月二十一日から国家戯劇院でおこなわれた同舞踊集団の公演「唐楽舞―團乱旋」で披露される予定だ。

《台北『中国時報』11月21日》

スポーツ・ニュース

アジア射撃選手権で五つの金

 十一月十一日まで、桃園公西射撃場で開催された東南アジア射撃選手権で、台湾は合計五つの金メダルを獲得した。男子スキート団体では、七十一歳のベテラン蔡白生選手が奮闘して台湾を優勝に導いた。また男子トラップ競技で蔡白生、謝志培選手らが力を合わせ団体優勝、男子トラップ個人で陳威陶選手が優勝した。女子エアピストル個人では田兪珊選手が優勝、同団体でも優勝し、陳・田選手は今回個人と団体で二個の金メダル獲得となった。

《台北『中国時報』11月12日》

お知らせ

第18回台湾映画上映研究会

日 時 12月14日(土)午後4時~
ゲスト:田村志津枝氏(ノンフィクション作家)
会 場 日華資料センター3F(東京都港区三田5-18-12)
交 通 都営三田線、営団南北線「白金高輪駅」2番出口徒歩3分
※ 入場無料。上映作品や詳細についてはお問合わせください。
問合せ TEL03-3444-8724


大晦日カウントダウン
日 時 12月31日(水)
会 場 横浜関帝廟 午後11時半~ 午前2時
連絡先: 横浜中華街発展会協同組合(045-662-1252)
横浜中華街発展会協同組合のホームページへ
http://www.chinatown.or.jp

春 夏 秋 冬 

 ピストルかナイフをちらつかせながら、「俺に逆らえば、ただではすまさないぞ」などというのは、テレビドラマに出てくる悪役のセリフだが、現実にこんなことがあれば警察になんとかしてもらう以外にない。まして国際社会にこうした悪徳国家が現れたなら、関係各国ばかりでなく世界中でその国を押さえ込まねばならないだろう。北朝鮮やアルカイーダだけでなく、もっと始末の悪いのが現実に存在しているのだ。

 最近、台湾に対して中国の国務院台湾事務弁公室が、陳水扁総統を名指しで「台湾住民を危険な深い淵に引きずり込もうとしている」などと非難している。まったくテレビドラマに出てくる低級ヤクザの脅迫言葉だ。こればかりでない。中国国台弁は「台湾独立は戦争を意味する」とか「台湾独立を図ることは公然と祖国大陸に挑戦することであり、武力行使は避けられない」などと直接暴力の行使まで口にしているのだ。国台弁の言葉は、すなわち中国政府そのものの言葉である。実際に中国は台湾に向けたミサイルを海峡沿岸にずらりとならべているのだから、物騒なことこの上ない。

 さてここで中国は、何をして「台湾独立」などと言っているのかと思えば、最近台湾で世論の高まってきた国民投票と新憲法制定に向けての動きのようだ。中国は台湾のこの動きに対して「ただではすまさないぞ」とげんこつを振り上げているのだ。

 全国的な民生問題に関することを国民投票で決定しようというのは、民権の尊重であり民主主義による政治をさらに深めるものである。これに噛みつくとは、中国政府が最も恐れているのは「民主主義」だということを如実に白状しているようなものだ。また、新憲法制定は、1947年に大陸の南京で中国全土を対象に発布された憲法を、現在の有効統治範囲の台湾を対象にした憲法に作り変えようとするもので、背丈も太さも変化した人が昔の服を現在の自分に合うように仕立て直そうとするものであり、いわば当然のことなのだ。それにまた苦笑を禁じ得ないのは、中国が勝手に「祖国大陸」などと台湾人に向かって言っていることだ。他人の「祖国」を勝手に決めてしまうなど、図々しいにもほどがある。それによって中国はげんこつを振り上げ、今にも振り下ろしそうな仕草を見せているのだ。日本の人々には、そうした危険な状態がすぐ近くで発生していることを知ってもらうと同時に、コトの理非も十分に理解してもらいたいものである。
  (K)