南投県仁愛郷の霧社に日本からの桜を植樹

　南投県仁愛郷霧社で２月１日、日本の民間団体から贈られた桜の苗木の寄贈式（“霧社に桜を”台日文化交流・友好の桜植樹式典）が行われ、陳正昇・南投県副県長、孔文博・仁愛郷長、羅坤燦・亜東関係協会秘書長、並びに約２４０名の日本からの参加者らが出席した。

　日台スポーツ文化推進協会が進めている「“霧社に桜を”プロジェクト」は、２０１５年に霧社事件８５周年を迎えることから、悲惨な事件があった霧社に日本の桜を植樹し、台湾と日本の平和と友好の桜の園を作ることを目的とし、３年前より推進している。

　“霧社に桜を”実行委員会委員長である松本彧彦・日台スポーツ文化推進協会理事長は、「３年前にここを訪れた際、台湾と日本の絆の深さを感じた。だが、歴史を忘れることはできない。傷跡はまだ残っている。そこで、友好の桜を通じて和解し、末永い友好関係を構築していく必要がある」と述べ、シダレザクラ１００本とジンダイアケボノ（神代曙）４００本の計５００本の苗木が育ち、仁愛郷の地元の桜と一緒に美しく咲くことに期待を示した。

　陳・副県長は、日本からの式典参加者を歓迎し、「仁愛郷における桜の歴史は長く、『桜の郷』という美しい呼び名もあり、桜は仁愛郷の代名詞である。“霧社に桜を”プロジェクトは歴史を超越した友好であり、感動を覚える。今回の桜の植樹によって、台日友好はさらに深まり、日本の人々の観光も誘致でき、仁愛郷の観光発展にもつながるものである」と挨拶した。

　孔・郷長は、「これらの桜は友好の象徴であるのみならず、仁愛郷にさらなる彩りを添えるものである。しっかりと育てて、美しい花を咲かせたい」と述べ、日本からの桜の寄贈に感謝の意を表した。

《２０１５年２月３日》
写真提供：南投県政府