陳総統が連戦・国民党主席と電話会談

　陳水扁総統は４月２５日、連戦・国民党主席と電話で会談し、２６日から予定されている連氏の中国訪問に関して意見交換した。

　会談は終始和やかにおこなわれ、陳総統は連氏の訪中が順調であるよう祈念し「連戦氏が表明した『必ず国の法律を遵守し、台湾の主権と尊厳および安全を護り、台湾の二千三百万国民のために最高の福祉を追求する』という言葉を信じている」と述べた。

　陳総統は、両岸政策に関し「中華民国は一主権独立国家であり、連主席もかつて表明した通り、台湾と中国は個別の政権を持つ「分治」の状態にある。というよりむしろ、中華民国と中華人民共和国とは「分治分立」の状態にあり、互いに隷属しない関係である。したがって、われわれの姿勢として非常に明確なのは、中華民国政府は民主、対等、平和の原則のもと、中国との関係を改善し、対話再開を模索し、それにより両岸における平和安定の相互連動メカニズムを構築しなければならないということだ」と強調した。また「連主席はすでに、政府の授権と許可がなければ、国家主権あるいは政府の公権力に関わるいかなる協議、協定をも締結することはできないということに理解を示しており、これに感謝する」と述べた。

　また、陳総統は「連戦主席一行が中国側首脳と会談するのは今回が初めてであり、意義はきわめて大きい。政府、また総統の立場としても非常に重視している」と述べ、帰国後は再度会談の場を設け、視察内容と感想を具体的に報告するよう求めた。さらに「与野党が対中政策で共通認識を持つことは非常に重要だ。それぞれ意見の相違は多々あるが、両岸政策に関して極力一致させることができれば、われわれはさらに大きな力を持つことができるだろう」と語った。連戦主席はこれに対し「われわれはともに力を尽くし、ともに努力していこう」と表明した。

　連戦主席は４月２６日～５月３日の日程で中国を訪問する。２９日には胡錦涛・国家主席と会談、また北京大学での講演や南京中山陵(孫文の墓)への参拝なども予定されている。

《２００５年４月２６日》