江宜樺・行政院長が陳菊・高雄市長と高雄ガス爆発事故後の課題を意見交換

　江宜樺・行政院長は８月２２日、行政院で陳菊・高雄市長および高雄市政府関係部署の代表者らと会見し、高雄ガス爆発事故の災害救援および復興の問題、並びに地下の工業用埋設パイプラインなどの安全管理、高雄の石油化学産業の将来の発展などの課題について意見交換した。

　江院長は「７月３１日深夜に高雄ガス爆発事故が発生して以来、高雄市政府の関係者らは不眠不休で災害救援および被災地の復旧・復興作業にあたっており、被災地の全体的な秩序は徐々に回復しつつある」と述べ、陳市長および市関係者らをねぎらうとともに、けがを負った被災者の健康の回復を祈願し、復興および負傷者の医療などについて全力で支援していく考えを示した。

　工業用埋設パイプラインの安全管理問題について江院長は、「行政院は２週間連続で私自らが専門会議を開き、経済部（省）に対して、維持管理責任や違反時の罰則規定を明確にするため、工業区の外を通る地下パイプラインも工業区の施設の延伸と見なすよう改正する『工廠管理輔導法』改正案を提出するよう決議した」と説明し、さらに「同法の改正には一定の時間がかかることから、短期的には、内政部の『公共危険物品及び可燃性高圧性気体設置標準と安全管理弁法』、経済部の『工廠管理輔導法』の子法等の修正を先行させ、今年末までに完了させる」との意向を示した。

　また、現有のパイプラインの管理に関して、江院長は「中央と地方が共に話し合う必要がある」と指摘し、経済部の沈栄津・次長と高雄市の劉世芳・副市長を窓口に指定し、今後さらに検討を進めていく考えを示した。　

　江院長は「石油化学産業は台湾および高雄にとり、きわめて重要な産業であり、多くの雇用機会を提供している。今後、石油化学産業をいかにして安全と住民生活の質の維持を兼ね備えながら発展させていくか、この課題と挑戦に、真剣に向き合わなければならない」と述べ、石油化学産業の移転集中化や埋設パイプラインの安全確保などについても、引き続き経済部を通して高雄市と意見交換し、住民との意思疎通をしっかりと図り、国民の支持を得ながら政策の方向性を確定していく考えを強調した。

【行政院　２０１４年８月２２日】
写真提供：行政院