陳誠、胡宗南、吉星文ら抗日戦争時の将軍の日記が出版

　七七事変（日本名：盧溝橋事件）７０周年となる７月７日、国史館は台北市内のホテルで、「戦争の歴史と記憶：抗戦勝利７０周年国際学術シンポジウム」の開幕式および対日抗戦史の叢書発表会を開いた。

　国史館によるこの叢書発表は、今年の抗日戦争勝利７０周年を記念し、当時の抗日戦争時の名将、陳誠、胡宗南、吉星文の各日記を発表したもので、この日、陳誠・副総統の長男の陳履安・元監察院長、胡宗南将軍の子息の胡為真・元国家安全会議秘書長も叢書発表会に出席した。

　陳履安・元監察院長は、「父は１９３１年に日記を書きはじめ、１９６４年に病気で筆を擱くまでの３４年間書き続け、保存されている内容はこの内の２１年間である」と説明した。内容については、１９４９年以前は、軍事に関するものがほとんどであったが、１９４９年に台湾に移った後は、陳誠が推進したインフラ建設、土地改革、義務教育の推進、金融改革などが記されている。

　対日抗戦の１０数日前に生まれた陳履安・元監察院長は、「戦時中は物資が不足していたが、当時の人たちは一致団結し、私心などなかった。陳誠の日記はいずれも国家民族の大事について記され、私心なき精神が表れている」と紹介した。

　胡為真・元国家安全会議秘書長も胡宗南日記について、「父の従軍の理想は、軍閥打倒と中国大陸を侵略する帝国主義打倒だった。胡宗南日記には、抗戦が偉大な勝利を収めたことにより、中国大陸の歴史上の恥辱、地理的な汚点、中国人の不公平を憤る心情をいずれも取り除いたと記している。父の生活の重心と努力目標は一貫して変わることなく、当時の蒋介石委員長のリーダーシップを強固にし、つき従い、軍事力で中国大陸を統一し、国父孫文の三民主義を実現したのだった」と説明した。

«２０１５年７月７日»

写真提供：中央社