蒋介石元総統の史料26万余点、国史館サイトで一般公開

　国史館（総統府直属の歴史研究機関、国史の編さんや歴代総統及び副総統の文物管理などを行う）は9日、26万点以上の蒋介石元総統に関する史料について、8カ月余りの時間を費やし、精査および機密解除の作業を経て、4月末に既にインターネットで公開したことを明らかにした。

　いつでもどこの地域からでも、国史館の史料文物検索システム(http://ahonline.drnh.gov.tw)を通じて、史料・文物の閲覧が可能だ。

　蒋介石元総統に関する史料「蒋中正総統檔案（蒋中正総統公文書）」（通称「大渓檔案」または「蒋檔」）は、2016年8月から12月の4か月間、「法律・制度に基づき、できるだけ公開する」という原則のもと、積極的に精査作業が進められると共に、当時公文書を制作した機関に機密解除を依頼してきた。国史館は、各機関が送られてきた機密解除の結果をもとに、個人情報など、インターネットで公開すべきではない情報の有無を再確認してから、1月から4月までに順々にインターネットで一般公開し、それが検索できるようにした。その数は26万3,000点を超える。

　精査が進められた蒋介石元総統に関する史料は、機密資料が含まれる6項目合わせて26万点余り（そのうち機密公文書とされていたのが61.65％）。総統府、行政院（内閣）、国防部（日本の防衛省に相当）、外交部（日本の外務省に相当）など25の当初の主務機関に機密解除を依頼した。現在、インターネット上に一般公開されている資料は98.8％にあたる26万点余り。

　蒋介石元総統に関する史料のほか、国史館の史料文物検索システムには、「国民政府」、「戴笠史料」などの公文書、「陳水扁総統文物」、「汪兆銘史料」の公務の写真などの公文書を一般公開しており、その数は100万ページを超える。国史館は今後も、「将経国総統文物」、「嚴家淦総統文物」、「陳誠副総統文物」、「司法院」など、国史館が収蔵する史料文物の精査を進め、機密解除後、個人情報の有無を確認してから、これらの公文書をデジタル化し、インターネット上に順次一般公開する予定だ。

Taiwan Today：２０１７年５月１０日

写真提供：国史館
　いつでもどの地域からも、国史館の史料文物検索システムを通じて、史料・文物の閲覧が可能だ。