国際言語学オリンピック、台湾が金銀各2個を獲得

　国際言語学オリンピック（International Linguistic Olympiad）は世界の中高生を対象とした、12の国際学科コンテストの一つ。2003年より各国が持ち回りで開催している。コンテストの重点は参加者の言語学に対する理解度を測るのではなく、人類言語の構造と抽象的な論理的思考能力を融合して問題を解決させることで、参加者の推理、解読、総括能力を試し、さらには言語の規則と手がかりを見つけ出させることにある。

　中華民国（台湾）は昨年初めて国家代表チームの名義で、インドのマイソールで開かれた国際言語学オリンピックに参加、銀メダル1個、優秀賞2個の好成績をあげた。今年の大会は7月31日から8月5日まで、アイルランドのダブリンで行われた。国立台湾大学（台湾北部・台北市）語言学研究所（大学院）の教師、謝舒凱氏が代表選手の選考とトレーニングを担当、さらに台湾語言学学会の理事長で国立中正大学（台湾中南部・嘉義県）語言学研究所（大学院）の何徳華教授と共に代表選手団を率いて大会に参加、中華民国（台湾）は最終的には個人戦で金メダル1個、銀メダル2個、優秀賞2個、団体戦で金メダルを獲得した。

　そのうち個人戦で金メダルを獲得した台北欧州学校の李睿宏さんは最優秀解読賞を受賞。個人戦で優秀賞を得た、国立台湾師範大学附属高級中学（高校＝台湾北部・台北市）の潘同楽さんはクイズ戦で優勝した。

　最優秀解読賞の2問目は投票で過去最高難度に選ばれた問題で、参加選手のうち3人しか満点近くを得られなかった。審査員が表彰したのは李睿宏さんのみ。李さんの回答が構造的に整っており、言語分析の素養があると評価された。潘同楽さんは紆余曲折の末優勝。「米国の中華系の神童」と「イギリスの天才キャプテンの美少女」と対戦し、最後に逆転勝ちするという映画さながらの展開だった。

　個人競技で銀メダルの台北市立建国高級中学（高校＝台湾北部・台北市）の姚勇瑞さんは昨年、国際地理学オリンピックでも金メダルを獲得している。

Taiwan Today：２０１７年８月７日

写真：謝舒凱氏提供、中央社
　今年の国際言語学オリンピックがアイルランドのダブリンで行われ、中華民国（台湾）は個人戦で金メダル1個、銀メダル2個、優秀賞2個、団体戦で金メダルを獲得した。