馬英九・国民党総統候補が１１月２１日から３日間訪日

　最大野党・中国国民党（国民党）の総統候補である馬英九・前国民党主席は１１月２１日～２３日の３日間、日本を訪問する。馬英九氏は１１月２０日午前に台北市内で記者会見を開き、訪日への意欲を語った。

　馬英九氏は、「日米安保」体制が東アジアの安全を守る重要な役割を果たしているとして支持を表明したほか、台湾は日本企業とパートナー的協力をして、中国大陸の市場を共同開発すべきだとの考えを示した。また馬英九氏は、日本と一日も早く自由貿易協定を結ぶための話合いを始め、台日間のさまざまな問題については、主権を守る原則の下、客観的、理性的、実務的な立場で日本と協議を進めたいとの考えを示した。

　馬英九氏は「ある日本のメディアは反日か親日かから見ようとする」と指摘し、「私自身は反日でも親日でもない。『知日』でありたい。また、日本人も『知馬（英九）』となってほしい」と強調した。

　また、馬英九氏は「釣魚台（尖閣諸島）の主権に対して台湾と日本の見解は一致しないが、台湾と日本の貿易・文化交流には影響しない。両国関係は単方向や単線ではなく、多元的であるべきだ」との考えを述べた。

　このほか、馬英九氏は同日、馬氏の外交政策をまとめた「外交白書」を公開した。「弾力的実務」を原則に、政権獲得後は経済実力を外交の後ろ盾とし、台湾の尊厳および利益に合致していれば、「中華民国」、「台湾」またはその他の名義による国際組織への加盟を、いずれも受け入れるとし、「９２年のコンセンサス」（一つの中国の解釈は各自が表述する）を基礎に、相互が否定しない状況の下、両岸の実務協議を展開し、お互いの利益が得られる平衡点を求めることが「活路のモデル」であるとしている。

　馬英九氏は、政権獲得後の主要目標として、「世界銀行」（ＩＢＲＤ）、「国際通貨基金」（ＩＭＦ）、「世界保健機関」（ＷＨＯ）への復帰を挙げ、まずオブザーバー参加を勝ち取り、その後正式加盟を目指し、名称は尊厳に反しない前提の下、弾力性を維持するとの方針を示した。

　馬英九氏は１１月２１日に京都・同志社大学で講演を行い、続いて東京、横浜を訪問し、２３日に台湾に帰国する。

《２００７年１１月２０日》

馬英九・国民党総統候補が１１月２１日から３日間訪日

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