外交部長：６月１５日、海上保安庁による「聯合号」事件の発表内容に対しての記者会見

　６月１０日未明、台湾の漁船「聯合号」が日本の海上保安庁の巡視艇に接触し、沈没した問題に対し、海上保安庁第１１管区海上保安本部は１６日午後５時、記者会見を開いた。この内容について、外交部は同日午後７時、外交部で記者会見を開いた。以下はその内容の要旨である。

　○ 　○　　　　○

　――釣魚台（日本名、尖閣諸島）の主権面での問題に関し、外交部は引き続きどのような行動をとるのか？

　「我々の交渉には長・短期の目標があり、引き続き行わなければならないのは漁業権の協議であり、これは中期目標である。長期目標は、主権協議である。双方の漁業権と主権の争議は長期間にわたり存在してきた問題であり、以前にも努力したことがあったが、大きな進展はなかった。我々はこの２点の議題を日本側と引き続き交渉するつもりである。」

　――昨日のプレスリリースおよび欧鴻錬・外交部長の記者会見において、許世楷・台北駐日経済文化代表処代表を「召還」するとしていたが、本日では、許駐日代表に対し、帰国して事情の説明を求めたものに過ぎなくなくなり、同氏により一歩踏み込んだ指示を与え、日本側と十分に交渉するようにとした感があるが、「召還」は外交部の定義ではどのようなものか？一般的な抗議を表明する外交方法なのか？

　「『召還』は一般的には帰国後、二度と駐在国に戻らないことを意味している。我々の昨日のプレスリリースの意味は、許駐日代表を『召還』し、この問題の交渉の状況について、外交部に報告をすることであり、その後、同氏は今後の行動について、外交部の指示を受け入れるというものである。『召還』の言葉の後にこの文言を入れたことは、『召還』後、駐在国に戻らないということではなく、「帰国職務報告」の形式をとったものであり、抗議の意味は全くなく、単に業務上の帰国を表している。『召還』は日本側に対する抗議を示す意味を含んでいることから、我々はプレスリリースの中で『召還』を用いたが、その言葉の後に説明を加えており、これは再び駐在国に戻らないわけではないことを示している。しかしこの言葉には抗議の意味があり、また同時に、日本政府に対し我々のこの問題に対する立場と態度を表明したものである。」

　――今回の問題の過程において、日本側は正当防衛であるとしているが、欧外交部長はこのような言い方を受け入れることができるか？
　
　「受け入れることはできない。このように大きな船舶が小型船舶に接触し沈没させるのがなぜ、日本側の防衛なのか？我々は、これは人道的でないと考えたため、我々は日本側に謝罪を要求しているのである。」

【外交部　２００８年６月１５日】

外交部長：６月１５日、海上保安庁による「聯合号」事件の発表内容に対しての記者会見

Share

Share