外交部：聯合号事件の円満な解決と、台日漁業協議の再開を希望

　台湾の遊漁船『聯合号』が今月１０日、釣魚台（日本名：尖閣諸島）海域で日本の巡視船に接触し沈没した事故について、外交部（省）の葉非比スポークスマンは６月１９日に開かれた記者会見において、「現在外交部は、積極的に外交ルートを通して同件について協議している。外交部は日本側が示した『遺憾』の言葉の中に謝罪の意味が含まれていると読み取れることから、引き続き日本側と交渉を行っていくものであり、日本側が善意を示した前提の下で、円満な早期解決を図り、双方が争議を解決するよう希望している。賠償面では、外交部は外交ルートを通して日本側に対し、何鴻義・船長へ適切な賠償をしてもららいたいとの意向を示した」と述べた。
　
　また、同件における国内的な部分について、葉スポークスマンは「釣魚台問題小委員会が現在、積極的に国内の関係省庁の意見をとりまとめ、釣魚台の問題について政策的な総合計画を練っている」と説明した。
　
　さらに「外交部はすでに日本側に、双方の漁業協議を早期に開催する必要があると表明しており、この点については、日本の外務省もその必要性を感じていると指摘している。外交部はこの会談が早期に開かれることを希望するが、全体的な漁業協議には準備期間が必要である」とも述べた。
　
　続けて「これまで、台日漁業会談は１５回開催されており、１９９６年から現在まで主に排他的経済水域において双方の主張する水域が重なり、共同管理の漁場面でのコンセンサスが得られず、双方の基本的立場の違いがきわめて大きいというものであった。線引きの部分では、日本側は中間線の原則に基づいた線引きを強調しているが、台湾は公正な道理を原則とした線引きを希望している。さらに、台湾が線引きした『暫定執法線』に対して、日本は承認せず、また日本の線引きした中間線には台湾も承認しないことにより、双方の漁民は、釣魚台付近における漁業区域の認定に対し混乱するところとなっている」と指摘した。
　
　葉スポークスマンは「同水域の漁業の秩序を維持し、台湾漁民の権利を守るということに基づき、外交部は日本側に漁業協議の重要性を一貫して表明しており、双方が比較的適切な解決ができるよう希望している。しかし、この３年間、日本側の態度は常に消極的であり、今回のこの聯合号沈没事件は会談再開のきっかけになるものである」と強調した。
　
《２００８年６月２０日》

外交部：聯合号事件の円満な解決と、台日漁業協議の再開を希望

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