外交部は日本側と釣魚台に関する諸問題の早期協議を希望

　６月１０日に台湾の遊漁船「聯合号」が釣魚台（日本名：尖閣諸島）海域で日本の巡視船に接触し沈没した事故ならびに漁業権交渉に関連した問題について７月１０日、外交部で行われた記者会において蔡明燿・日本事務会執行長は記者からの質問に応じた。

　記者からの「聯合号」のその後の賠償金問題および台日両国の今後の漁業権交渉の状況についての質問に対し、蔡執行長は「外交部は迅速なる漁業交渉再開に向けて絶えず努力しており、「聯合号」のその後の賠償金協議もすみやかに進展できるようにしたい。東京、沖縄、台北の３方面による努力により、すでに日本側が賠償を行う意向であることが確定している。但し、賠償金額については今後なお協議していかなければならないが、我々は早急に協議を行い、一日も早く何船長の生計問題が解決されるよう希望している」と状況を説明した。

　また、漁業権交渉について日本側から明確な協議開始日の提示があるのかとの質問には、「明確な開始日は確定していないが、現在、双方で協議開始前の意思疎通を行っているところである」と明らかにした。

　「聯合号」の何船長が日本での不起訴を願っているが、日本側はこれについてどのような態度であるかとの質問に対しては、「これは日本の司法に関する問題であり、我々は干渉できない。しかし、日本側に対して何船長は有罪ではないと表明している。この問題については、日本の海上保安庁の調査結果が地検に送付された後、検察官が海上保安庁の調査内容について検証を行う必要があり、もし、検察官が双方ともに責任があると認めた場合に起訴となるが、『聯合号』に責任がないと認めた場合には不起訴となる。日本は司法の独立した国家であるため、司法官は自身の裁量基準を持っている。我々は何船長は無罪であると認識している」との見解を示した。

　蔡執行長のこの回答について、陳銘政・新聞文化司（局）司長が補足説明し、「賠償の詳細について、実際には６月末に対応会議を開催した時、漁業署に詳細部分の全権処理を一任した。漁業署は７月１１日に何船長および関連機関の担当者を招集し、賠償請求額などを含めた賠償の詳細についての協議を行う予定である」と述べた。

　さらに、何船長が台北県長（知事）を通して日本交流協会に賠償金額を提示したかの問いに陳司長は、「これも同１１日の会議で協議される項目のひとつであり、政府関係部門の担当者と何船長が集まりコンセンサスを得た後、日本側に交渉を提示するもので、これは比較的妥当な方法である」と説明した。

【外交部　２００８年７月１０日】

外交部は日本側と釣魚台に関する諸問題の早期協議を希望

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