馬英九総統が岩城光英・参議院議員と会見

　５月５日、馬英九総統は総統府において日華議員懇談会の重要なメンバーである岩城光英・参議院議員と会見し、「岩城議員の来訪は良いタイミングである。先週の火曜日（４月２８日）は「中日和約（中華民国と日本との平和条約、日本名：日華平和条約）」締結５７周年紀念日であり、わが国政府は特別に紀念活動を開催し、当時締結した中華民国の葉公超・全権代表、胡慶育・副代表および日本の河田烈・全権代表、木村四郎七・日本側交渉代表らの紀念のための銅像を序幕披露した」と紹介した。

　馬総統はさらに「『中日和約』はきわめて重要な意義のあるものであり、第二次世界大戦後、両国間の関係は１つの区切りをつけ、正式に戦争状態を終結させた。それと同時に、この条約締結の７年前に、台湾はすでに中華民国の主権に帰属している事実も確認し、双方はこの具体的な基礎の下で関係を発展させてきた。そのためこの条約締結後の２０年間、両国は一貫して友好および国交関係を維持してきた」と説明した。

　続けて「双方は同条約締結２０年後に外交関係を中止したが、わが国政府は今年を『台日特別パートナー関係促進年』に指定し、双方の既存の関係をより前に向かって推進させている。今後、我が国は北海道に駐日弁事処を開設予定であり、さらに来年の台北松山空港と東京羽田空港間の１日８便運行の初歩的な協議も行った。また同時に、今年６月１日より両国の青少年による『ワーキングホリデー制度』もスタートすることになり、毎年定員２，０００名で、１８歳～３０歳までの青年に同協定を通して相手国でのワーキングホリデーを提供するものであり、上述の措置は双方の長期的な協力関係確立に大きなプラスとなるものである」と強調した。

　また、馬総統は「今年２月下旬に両国は第１６回の漁業協議を終えたばかりであり、これまでと若干異なる点は、協議前に双方は、争議となっている釣魚台（日本名：尖閣諸島）の問題については暫時棚上げすると宣言し、双方は和解的な雰囲気の中で協議を行ったのであった。また、双方の文化面での交流を促進するために、政府は東京に文化センター設置を考えており、さらには現在も国立故宮博物院の文物の日本展示も検討中であり、台日関係が次第に強化されていくのを目にし、岩城議員も私と同様に喜びとするところであると確信している」と述べた。

　これに対し岩城議員は「私が内閣官房副長官であった時期に、幸いにも台湾与野党の重鎮の方々と関係を構築できたことは、私の政治生涯の中で重要な財産となっている。私も、アジア地域の平和と安定を維持するために、日台双方がより一層緊密に連絡をとり、パートナー関係を確立するべきであると考えており、私も国会の中で最大限の力を尽くし、両国関係の継続的な発展を促していきたい。また、馬総統は日本映画の『おくりびと』を鑑賞され、わが国の文化、伝統、考え方を理解されていることについて、その気遣いに感服しており、台湾と日本の関係がさらに大きく発展していくであろうことを確信するものである」との考えを示した。

【総統府　２００９年５月５日】

馬英九総統が岩城光英・参議院議員と会見

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