日本の外務大臣が台湾のWHO総会参加を支持、外交部がツイッターで感謝
日本の河野太郎外務大臣は8日、台湾がオブザーバーとしてWHO総会に参加することを、日本として支持することをツイッターで表明した。これに対して外交部(日本の外務省に相当)は、「台湾と日本の関係は密接で、双方は協力を強化している。世界の公衆衛生問題に共同で取り組むことは、双方の国益に合致している。台湾は国際社会に貢献する意欲を持つだけでなく、世界の感染症対策に参与し、国際社会における善良なパワーとなる能力を持つ」とし、日本を含む理念の近い国々が、台湾が国際組織やその活動に参加できるよう引き続き支持し、台湾と共に国際貢献ができるよう期待していると述べた。
河野外務大臣は8日、「国際化の進展に伴い、世界的な公衆衛生危機対応の強化は不可欠であり、感染症対策等に地理的空白を生じさせないためにも、台湾がオブザーバーとしてWHO総会に参加することを、日本として支持します」とツイートした。外交部は同日、これをリツイートする形で、「河野外相が台湾のWHO総会参加を支持してくださったことに心より感謝します。日本の友人からの応援は、台湾のWHO総会参加が世界の健康安全保障にとっていかに重要で、また台湾2300万人の基本的人権が無視されていることがいかに不公平なことかを浮き彫りにするものです。本当にありがとうございます」と対応した。
このほか、日本台湾交流協会台北事務所(台湾における日本大使館に相当)も8日、フェイスブックページに「日本は一貫して台湾のWHO総会へのオブザーバー参加を支持してきました。10年前、WHOは台湾の総会へのオブザーバー参加を認めました。その台湾が何故またWHOから排除されなければならないのか、正当な理由は認められません。感染症対策をはじめとする国際的な保健課題への対応に地理的空白を生じさせないためにも、日本は引き続き台湾のWHO総会へのオブザーバー参加と技術会合への参加を支持します」と書き込み、台湾を支持する立場を明確に示した。
WHO総会(世界保健総会、WHA)は世界保健機関(WHO)の最高意思決定機関。第72回となる今年は、5月20日から28日までスイス・ジュネーブで開催されることになっている。台湾は2009年以降、8年連続でオブサーバーとしてWHO総会に参加してきた。しかし、中国の圧力により、2017年と2018年はWHO事務局から招請状が届かず、台湾は2年連続で参加を見送った。今年も参加登録期限の6日までにWHO事務局から招請状が届いておらず、3年連続で参加できない可能性が高まっている。
日本は過去にもWHO総会の期間中、間接的に台湾を支持する発言を行ったことがあり、2017年には菅義偉官房長官がメディアからの問いかけに対し、「感染症対策をはじめ、国際保健課題への対応に地理的空白を生じさせないためにも、台湾が何らかの形で参加することが望ましい」と語っている。
Taiwan Today:2019年5月9日
写真提供:外交部公式ツイッターより
日本の河野太郎外務大臣は8日、台湾がオブザーバーとしてWHO総会に参加することを、日本として支持することをツイッターで表明した。外交部は同日、これをリツイートする形で、「河野外相が台湾のWHO総会参加を支持してくださったことに心より感謝します」と対応した。