馬英九総統が米国下院軍事委員会の監督・調査小委員会委員長ら一行と会見

　１１月２０日、馬英九総統は、「米国連邦議会下院軍事委員会　監督および調査小委員会」のロブ・ウィットマン委員長ら一行と会見し、同委員長ら議員各位が長きにわたり、台湾の発展に強い関心を示すと共に、「台湾関係法」および「６つの保証」の実行成果について継続的に関心を寄せていることに感謝の意を表した。

　さらに、「過去４年間において、米国政府から台湾への武器売却総額は１８０億米ドル以上となった。また、米国政府高官の台湾訪問も行われており、今年１１月１日には台湾に対し、米国ノービザ待遇措置が正式に付与され、台湾は世界で３７番目の『ビザ免除プログラム』の参加国となった。しかも、米国と正式な外交関係のない国の中で唯一の国ともなった。わが国が米国の『ビザ免除プログラム』に加入したことにより、台米間の相互交流は必ずや大幅に促進され、双方の関係はより一層密接になるものと確信している」と強調した。

　馬総統は、台湾の政府が「騒ぎ立てない、ゼロ・サプライズ」の原則を堅持していることにも言及し、「台米双方は民主主義、自由、人権、法治、平和といった一致した価値観を持っている。そのため、米国と速やかにトップレベルでの相互信頼の構築、双方の友好関係の深化を果たすことができた。例えば、釣魚台列島（日本名：尖閣諸島）問題に直面し、台湾の政府はわが国の領有権および漁業権を積極的に保護する一方で、『東シナ海平和イニシアチブ』を提起し、『領有権を分割することはできないが、資源を分かち合うことはできる』の信念に基づき、関係各国に自制、争議の棚上げ、平和的方法による争議の解決、地域資源の共同開発を呼びかけた」と説明した。

　また、「米国産牛肉の輸入問題が解決し、台湾と米国は５年間にわたり先延ばしされていたビジネス・貿易に関する交渉がようやくスタートした。今後、台米間の『貿易および投資枠組協定（ＴＩＦＡ）』を通して、双方がより一層緊密な関係を結び、国民のためにさらに大きな利益をも創出できるよう図っていく所存である。これにより、台湾が経済統合に拡大参加し、『環太平洋戦略的経済連携協定（ＴＰＰ）』への加盟のチャンスを引き上げることができるであろう。また、今年９月にロシアのウラジオストクで開催された『太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）』首脳会議において、わが国の首脳代表として出席した連戦・元副総統と中国大陸の胡錦濤・前共産党総書記が会談した際、連・元副総統が、台湾の『国際民間航空機関（ＩＣＡＯ）』への有意義な参加についての意向を表明し、相手側から前向きな回答を得ており、台湾はこれを評価している。また同時に、これについて米国政府も引続き大いに支持し、協力の形で効果的な成果を速やかに得ることができるよう願っている」と期待の意を示した。

　ウィットマン委員長は、台米関係および両岸関係の向上において、馬総統が担ったリーダーとしての役割に対し、高い評価の意を示し、「今回の台湾訪問を通して、双方間におけるより多くの協力の機会を見出すと共に、台湾が一歩ずつ解決していく際に直面するであろう問題にも協力していきたい」と述べた。

【総統府　２０１２年１１月２０日】

写真提供：中央社

馬英九総統が米国下院軍事委員会の監督・調査小委員会委員長ら一行と会見

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