連江県が「スマート都市21」に、離島の馬祖が世界に輝く
インテリジェント・コミュニティ・フォーラム(Intelligent Community Forum:ICF)が22日(米東部時間)、今年の「SMART 21」(スマート都市21都市)入りした都市を発表した。スマートシティの選定と推進を目的とするICFは毎年世界各地から応募のあった都市の中から様々な指標で評価を行い「インテリジェント・コミュニティ・オブ・ザ・イヤー」(Intelligent Community of the year 世界一のスマートシティ)を選出している。「SMART 21」は世界一を決めるための言わば「準決勝」に進出した21の都市。今後さらに最終ノミネートの「Top 7」(トップ7都市)に絞られ、最後に「インテリジェント・コミュニティ・オブ・ザ・イヤー」が決まる。
中華民国(台湾)の連江県(主には馬祖列島で、一般に「馬祖」と呼ぶ)は今年初めてエントリーしたにもかかわらず、見事「SMART 21」入りを果たした。離島の県としては2017年の金門県以来。連江県では2018年5月28日に「スマートシティ推進委員会」を立ち上げて、生活レベルや競争力向上に向けた取り組みを進めてきた。従来からの「遠隔医療計画」(PACSシステム)、近年バスが推進するオンラインの船舶座席予約システム、バスのリアルタイム運行情報システム、学校内のスマートシステムなどから、2018年の「馬祖E点通」(オンライン)船舶座席予約システム、芹壁智慧文化クラスター、ゴミ収集車の運行状況がリアルタイムで分かる楽圾通アプリまで、いずれも運営が始まっている。芹壁は連江県の北竿郷にある古い村落で、スマート技術を用いた文化クラスターとしての整備が進んでいる。
今年、連江県はICFの6つの評定項目に対して馬祖がスマートシティを目指して取り組んできた成果をアピールした。この成果とは、①馬祖地区を「無線島」とする計画。馬祖におけるWi-Fiのホットスポットは台湾で最も密度が高い。②馬祖地区におけるバスのリアルタイム運行情報システムのほか、馬祖住民を対象とした無料乗り放題サービスでバス利用を促し、県内でのCO2放出量を削減した。③連江県サイトにおけるオープンデータシステムはワンストップ型での様々なダウンロードを可能にしている。④東引(連江県の島のひとつ)の伊勢エビ保護で、地域の循環型エコノミーを推進している。⑤起業を奨励して地元経済の振興を図っている。⑥県民カードとイージーカード(交通系ICカードの「悠遊卡」)を統合し、使用能率を高めている。⑦台北市(台湾北部)の大学病院と遠隔医療を実現、離島における医療面での困難を解決した。⑧インターネットを活用して、学校に最新の遠隔教育実験環境を整えている。連江県はこれら成果を示すことで、「SMART 21」に入りを果たした。
本部を米ニューヨークに置くインテリジェント・コミュニティ・フォーラム(ICF)は、世界180の都市、都会エリア、県からなる国際的な運動。その中心となるブレーンの使命は、全ての人の「ふるさと」を「偉大な場所」とすること。ICFが初めて「インテリジェント・コミュニティ・オブ・ザ・イヤー」の選定を行ったのは1999年で、その後毎年、ブロードバンド、知識労働力、デジタル政策の内容、革新性、マーケティング、及びその年のテーマの6項目について評価を行っている。審査は3段階に分けて進められ、まずエントリーした都市から「SMART 21」を選び出す。次にそこから「Top 7」に絞り、最終的に「インテリジェント・コミュニティ・オブ・ザ・イヤー」として1都市を選出する。
このほど「SMART 21」入りしたことで、馬祖が地元の観光資源でもある「藍眼涙」(青い涙)と同じように世界に光を放ち、島嶼としての国際的な観光スポットへと成長していくことが期待されている。
「藍眼涙」は毎年4月~9月に馬祖の海辺で見られる不思議な青色の発光現象で、夜光虫や渦鞭毛藻だという研究者もいれば、貝虫だという人もいる。
Taiwan Today:2019年10月25日
写真提供:連江県提供、聯合報より
インテリジェント・コミュニティ・フォーラムが毎年行っているスマート都市を選出する活動で、連江県が「スマート都市21都市」に選ばれた。離島の県としては2017年の金門県以来。写真は馬祖の観光資源となっている「藍眼涙」。
