「台日漁業委員会」が正式に設立、第１回会議を開催

　亜東関係協会（台湾）と公益財団法人交流協会（日本）は２０１３年５月７日（火曜日）に台北で「台日漁業委員会」を正式に設立し、第１回会議を開催した。同会議において双方は「台日漁業協議」の内容に基づいて国内法令を改正し、本年５月１０日に手続きを完了し、施行することを確認した。会議のなかで、双方は関連議題に対する若干の意見の相違があったものの、「台日漁業協議」に対しては高く評価しており、引き続き協議を継続し、共に協議内容の実践に力を入れていくことで一致したほか、漁業委員会は双方の意思疎通をはかる重要なプラットフォームであるとの認識の下、年内に次回の委員会を開催することに合意した。

　わが国からは、張仁久・亜東関係協会参事を団長とする漁業委員会委員らが出席し、沙志一・行政院農業委員会漁業署長を委員とし、外交部、行政院海岸巡防署、漁業署関係者、漁会（漁業組合）代表らが特別委員を務めた。日本側からは、岡田健一・交流協会台北事務所総務部長を団長とする漁業委員会委員らが出席し、小松道彦・交流協会本部総務部長を委員とし、宮原正典・水産庁次長、外務省、海上保安庁、沖縄海区漁業調整委員会の関係者らが特別委員を務めた。

　「台日漁業委員会」は、亜東関係協会と交流協会が２０１３年４月１０日に調印した「台日漁業協議」の規定に基づいて設立されたもので、協議内容の実践ならびに双方の各種協力事項を引き続き推進していくための、制度化された協議メカニズムを構築し、双方の関心事項について協議を継続していくものである。今回の会議は５月上旬に開かれた予備会合での合意に基づくものであり、双方の漁業界の代表を招いて議論し、「協議適用水域」における操業秩序およびルールについて深い意見交換を行った。

　わが国代表団の張仁久団長は、会議のなかで次のように述べた。「台日漁業協議」は、馬英九総統が提起した「東シナ海平和イニシアチブ」の具体的実践である。釣魚台列島は中華民国固有の領土、台湾の付属島嶼である。わが国政府が釣魚台列島の主権を守り、関連水域の漁業権を保護することは一貫した確固たる立場であり、双方は「主権は分割できないが、資源は共有できる」の理念に基づき、対立を対話に変え、積極的に協議し、コンセンサスを形成した。対等互恵の原則の下、争議を棚上げし、互いに尊重、協力し合い、漁業資源を共有して、東シナ海の安定維持に力を入れ、平和的に紛争を解決するモデルを創造した先例として、双方ともに歴史的にきわめて意義があるものと認識している。

【外交部２０１３年５月７日】
写真提供：中央社

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