馬英九総統が日本交流協会の大橋光夫会長ら一行と会見

　４月７日、馬英九総統は「公益財団法人交流協会」の大橋光夫会長ら一行と会見し、中華民国（台湾）と日本との関係について、「私が２００８年に総統就任以来、双方間において２５項目の協議に調印した。台日間は１９７２年に断交後、この４０年あまりの間で最も緊密な関係にある」と述べた。

　近年、台日間で政界交流が徐々に活発となっていることについても言及し、「２０１４年に日本の国会議員９９名が台湾を訪問された。さらには、日本の地方自治体の首長３０名も地元の物産や観光宣伝のため、台湾を訪問された。これは台日双方の中央政府および各地方自治体との関係が活発であり、交流が密接であることを十分に示すものである」と説明した。

　観光面では、２０１４年に台日間の相互訪問客数が４６０万人に達し、台湾から日本を訪れた旅行客数は２９７万人以上となり、日本を訪れた外国人旅行客の中でトップとなったことや、台湾を訪れた日本人旅行約数も１６３万人となり、これまでの最高を記録したことなどを説明した。

　台日間の教育交流については、「日本の若者の海外留学先の中で、台湾は４位で、台湾から日本への留学者数も５位である。これは台日の若者世代の往来および交流がきわめて密接であることを示しており、双方の友好関係を強固なものにする上でもプラスとなる。台日の若者がより一層密接に交流することにより、末永く強固な友好関係を受け継いで行ってほしい」と期待の意を表した。

　近年における台日間の密接な経済貿易関係について、「双方は現在、二重課税回避などの『租税条約』（ＤＴＡ）および関税実務協力などの問題について、積極的に話し合いを行っている。関連する適切な取決めにより、双方の企業は租税の公平性および投資を奨励する良好な環境を創造できるのみならず、台日双方の実質的関係をも深化することができると確信している。今後、台日間の経済・貿易関係をより一層強化するため、双方間で早期に『経済連携協定』（ＥＰＡ）に調印し、さらに大きな経済的利益を共に勝ち取っていきたい」との考えを示した。

　３日後（４月１０日）に「台日漁業協議」調印２周年を迎える。これについて馬総統は、「この２年間の台日双方による共同実施を通して、双方が長きにわたった漁業権の紛争問題を解決した」と強調した。

【総統府　２０１５年４月７日】

写真提供：中央社