馬英九総統が「台日漁業協議」調印２周年の活動に出席

　４月１２日、馬英九総統は宜蘭県蘇澳鎮で開催された「台日漁業協議」調印２周年の活動に出席し、同協議調印２周年の成果と意義について説明した。

　その中で馬総統は、中華民国（台湾）と日本の間で、１９９６年からスタートした漁業会談は主権争議により、この１６年間に１６回もの会談を行ったが、何ら具体的な結論が出ることはなかったと説明した。その後、２０１２年８月５日に『中日和平条約（日本名：日華平和条約）』発効６０周年の際に、台湾の政府が『東シナ海平和イニシアチブ』を提起し、『主権を分割できないが、資源を分かち合うことはできる』の原則を主張する下、関係各方面が平和的な方法で争議を解決し、東シナ海地域が安定して発展できるよう呼びかけたことも説明した。

　馬総統は、「『台日漁業協議』は２０１３年４月１０日に調印してから２周年となり、同協議調印前の２００６年～２０１２年には、２５０件以上あった漁船争議の事件が、同協議発効後の最初の年にはわずか１件へと減少し、２０１４年には皆無だった。これは同協議が台日間の関連争議を効果的に軽減させたことを証明した。さらに、この漁業協議の調印は、国際社会においても評価され、米国国務省のダニエル・ラッセル国務次官補（東アジア・太平洋担当）およびオーストラリアのデイビッド・ジョンストン国防相らは『台日漁業協議』は国際間の争議を平和的方法での解決に成功したと公式に評価した」と述べた。

　台湾の政府の東シナ海地域に対する一貫した立場については、「『主権は我が国にあり、争議の棚上げ、平和互恵、共同開発』であり、その中で主権争議は暫時棚上げするが、妥協はしないというものである。例えば、日本が先ごろ、中学生用の教科書の中で、釣魚台列島（日本名：尖閣諸島）は日本固有の領土であると明記したことに対しても、台湾の外交部は、『この点について、我々は譲歩しない』とし、厳正なる抗議の意を表明した」と強調した。

　その上で、今後については「台湾は日本および台湾と海を隔てて面している周辺各方面が海洋・漁業の上で、『平和的、協力的、和解的』な目標を達成できるよう願っている」と期待の意を表した。

【総統府　２０１５年４月１２日】

写真提供：中央社

馬英九総統が「台日漁業協議」調印２周年の活動に出席

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