夏立言・大陸委員会主任委員が政府の大陸政策の重点実務３項目を説明

　６月２２日、行政院大陸委員会の夏立言・主任委員（閣僚級）は、「２０１５大陸台商端午節座談聯誼活動」に出席し、あいさつの中で、政府による現在の中国大陸政策の重点実務３項目について説明した。

　その１つは、両岸間の制度化した話し合いを引き続き推進すると共に、国会の監督を実現することであり、「政府は両岸間の制度化した話し合いを引き続き推進し、安定的且つ順序立てて発展させていく。両岸間の二重課税回避および税務協力の強化、飛行の安全と基準協力といった、後続の関連テーマの実務については意思疎通を図り、中国大陸側とできるだけ早くコンセンサスを達成させ、第１１回両岸両会（台湾の「財団法人海峡交流基金会」と中国大陸の「海峡両岸関係協会」）トップ会談の早期開催をしやすくすることである」と述べた。

　第２は、両岸両会の出先機関の相互設置を推し進め、中国大陸にいる台湾の人々の権益を保障することである。両岸両会の出先機関の相互設置は、両岸の人々への住民サービスを目的としており、夏・主任委員は「我々はこのテーマの話し合いにおいて、『通報システムおよび（相手先の地で拘束された人に対する）人道的面会権』の機能を必ず盛り込むよう堅持する。政府が第一義に考えるのは、人々の権利実現である。これは台湾の与野党の行政部門に対する一致した要求であり、政府による国民の権利保障に対する公約にも関わってくることである」と説明した。

　第３は、両岸間の経済・貿易協力および地域経済統合の同時推進であり、台湾経済の発展メリットを増やすことである。アジア太平洋地域の経済統合はすでに急速な発展傾向にあることから、「我々は前進する歩みを加速する必要があり、両岸間の経済・貿易協力の推進、さらにはグローバル経済統合への参加は台湾にとり、重大な生存問題である」と指摘し、台湾の「環太平洋パートナーシップ協定」（ＴＰＰ）、「東アジア地域包括的経済連携」（ＲＣＥＰ）、「アジア太平洋自由貿易圏」（ＦＴＡＡＰ）への参加は、いずれも政府の努力目標であると述べた。

【行政院大陸委員会　２０１５年６月２２日】

写真提供：中央社
　写真左から、鄧振中・経済部長、夏立言・大陸委員会主任委員、林中森・海峡交流基金会董事長（理事長）