馬英九総統がドミニカ共和国訪問、議会で演説

　馬英九総統は、現地時間の７月１２日午後２時４５分（台北時間７月１３日午前２時４５分）、中南米３カ国の最初の訪問国であるドミニカ共和国の首都サントドミンゴのラス・アメリカス国際空港に到着した。

　空港では侯平福・駐ドミニカ共和国大使および同国のアンドレス・ナバロ・ガルシア外相らが馬総統一行を出迎え、歓迎した。

　馬総統一行は、在米華僑の李欽福氏が２０万米ドルを寄付してサン・ルイス市に建てられた「希望の路」コミュニティー児童センターを訪問し、ドミニカ共和国のクリスティーナ・リザルド・メスキータ（Christina Lizardo Mézquita）上院議長が出迎え、現地の子どもたちおよび住民らもドミニカ共和国と中華民国（台湾）の国旗を振って馬総統一行の来訪を歓迎した。

　馬総統一行はリザルド議長の案内で同センターのパソコン教室や多目的教室を参観し、「信仰と喜び青年交響楽団」の演奏を鑑賞した。さらに、サン・ルイス市の市長より、シティーキーが馬総統に贈られた。ドミニカ共和国では野球が盛んなことから、馬総統は野球道具を同センターの子どもたちにプレゼントし、子どもたちとキャッチボールを楽しんだ。

　同日夜、馬総統は在ドミニカ共和国華僑代表を招待する歓迎レセプションに出席し、台湾とドミニカ共和国との交流および近年の台湾の政治・経済の発展などについて語った。

　現地時間の１３日午前、馬総統はドミニカ共和国大統領府でダニーロ・メディーナ（Danilo Medina）大統領と会談し、メディナ大統領より勲章を授与された。また、馬総統一行はメディナ大統領夫人が設立した「特殊児童総合ケアセンター」を訪れ、身心障害者の子どもたちの医療ケアの成果を参観した。

　１３日午後、馬総統はドミニカ共和国議会で演説を行った。馬総統は、ドミニカ共和国議会の長期にわたる中華民国への支持に感謝の意を述べ、総統就任以来、両岸関係の改善に力を入れ、「世界保健機関」（WHO）や「国際民間航空機関」（ICAO）の総会への参加が実現し、両岸関係と国際関係が好循環になったことを強調した。また、東シナ海をめぐる争議についても２０１２年に提起した「東シナ海平和イニシアチブ」により、日本と台湾が共に満足する形で「台日漁業協議」が締結され、経済政策については、中国大陸、日本、ニュージーランド、シンガポールなどと経済連携や投資に関する協定を締結したほか、台湾の国際競争における公平な地位を確保するため、「環太平洋パートナーシップ協定」（TPP）および「東アジア包括的経済連携」（RCEP）への参加を積極的に推進していることを説明した。

　また、馬総統は、現在７５社の台湾企業がドミニカ共和国に投資していることに言及し、今後さらなる両国の経済・貿易関係の強化に期待を示した。

【総統府　２０１５年７月１３日、１４日】
写真提供：総統府