新５００元、１０００元札が７月２０日より発行

　中央銀行は７月２０日、紙幣の偽造防止効果を高めた新５００元、１０００元札を発行した。

　新しい５００元、１０００元札は、図柄と大きさはこれまでと同じだが、５００元札の色がこげ茶色に替わったことで、これまで色調が似ていた１００元札との識別がしやすくなった。１０００元札は青色で、従来と変わらない。偽造防止をより高めるため、両者とも紙幣の表側右隅に、眺める角度を変えると色や画像が変化して見える「ホログラム」技術が施されているのが特徴だ。

　張省伍・中央銀行発行局長によると、「ホログラム」技術を施すにあたり、５００元札の野球選手と、１０００元札の幾何学模様が削除され、また紙幣の表側にあったセキュリティ・スレッド（安全線）も裏側に移され、これにもホログラム技術が加えられた。このほか裏側左隅の額面金額を記したアラビア数字に金色から緑色に変色する特殊インキが使用されるなど、偽造防止効果が一段と高められた。

　偽造紙幣の見分け方について、張局長は「市場ではさまざまな道具も売られているようだが、自分の目で潜像模様（紙幣を傾けると浮かび上がる模様）の有無を確かめたり、手で触ってみて図柄に凹凸があるかどうかも見分けるコツになる」と話している。

　中央銀行によれば、従来の５００元、１０００元札の市場での流通は２年後の２００７年７月３１日まで。新札は当面台湾銀行でのみ交換を受付けており、来年の春節（旧正月）以降、全面的に新札へ移行したい考えだ。

《２００５年７月２２日》