台湾の鳥インフルエンザ予防に関する検疫措置

　１．台湾の鳥インフルエンザウイルス侵入に対する予防措置
（１）鳥類の輸入について
① 行政院農業委員会が公表している高病原性鳥インフルエンザ（ＨＰＡＩ）非流行地域からの輸入に限定する。
② 輸入する際、ＨＰＡＩ流行地域の港を経由し搬入してはならない。
③ ＨＰＡＩウイルスの侵入を防ぐため、台湾は鳥類の輸入に対しＨＰＡＩ感染に関する検査を実施している。検査の結果、陽性反応が出た場合、「動物伝染病予防条例」の規定に基づき、これを処分する。
④ 行政院農業委員会は今年９月８日、「鳥類の輸入検疫条件」（修正案）を予告し、鳥類を台湾へ輸出する際、輸出国において２１日間隔離して検疫を行い、Ｈ５またはＨ７亜型鳥インフルエンザの抗体やウイルスがないものに限り、輸入を許可するものとした。同措置は近く実施される予定であり、これにより鳥類の輸入検疫を強化する。

（２）鳥肉関連製品について
① 台湾の動物と関連製品の輸入に関する検疫条件にある「家禽の死体や臓物、それらの製品の輸入検疫条件」の規定に基づき、ＨＰＡＩ流行地域からの鳥類と関連製品の輸入を禁止する。
② 鳥インフルエンザウイルスの侵入を防止するため、鳥肉関連製品の輸入について、同ウイルス感染に関する検査を実施する。

（３）その他の動物について
　野生動物によるＨＰＡＩウイルスの侵入を防ぐため、台湾は今年８月２６日よりＨＰＡＩ流行地域からの犬科、猫科およびジャコウ猫科など野生動物に対する輸入許可書の発行を当面見合わせている。

（４）鳥インフルエンザの世界的な拡大に対応するため、台湾は世界における感染と流行状況を厳しく注視するとともに、感染が確認された国とその地域からの鳥類および関連製品の輸入の禁止を即刻公告し、台湾の畜産業の安全と国民の健康および安全を保護している。

　２．中国からの密輸に対する防止策
　行政院農業委員会動植物防疫検疫局は、国際空港や港での動植物の検疫作業を厳格に実施するとともに、行政院海岸巡防署などの関連機関と協力し、積極的に密輸の取り締まりを行っており、密輸された動物およびその製品はすべて廃棄処分している。

　３．輸入した鳥類の検疫と隔離措置
　台湾に輸入された鳥類は指定の場所で１０日間隔離される。隔離期間中、もし病気の感染が疑われた場合、その疑いが晴れるか、もしくは必要な処理が完了するまで隔離期間を延長しなければならない。

【行政院農業委員会　２００５年１１月２日】