台湾の特産・綠竹筍が日本に進出

　これまで国内向けを主としていた台湾の綠竹筍が、このほど日本とシンガポールの市場に進出し、今後も海外市場の開拓が期待されている。

　綠竹筍の生産は、台湾ですでに１００年の歴史がある。北は基隆から南は屏東まで全国に産地が広がり、国内では一般的な商品だ。その品質と競争力をさらに高めるため、台北県八里郷、桃園県大溪鎮など６つの地域の農会（農協）が台湾綠竹筍策略聯盟を設立し、新鮮な生筍と煮筍を真空パックにした海外市場向け製品を開発した。同商品はすでに日本とシンガポールに輸出され、好評を博している。

　台湾綠竹筍策略聯盟は１２月１２日、台北県庁舎で「綠竹筍冬季聯合プロモーション」キャンペーンを行った。会場には同聯盟を構成する各地域の農会（農協）代表と販売スタッフが集まり、八里桶柑（タンカン）、龍泉米や東方美人茶など、政府の協力で農業改良を行った各種特産物が展示された。なかでも日本向けに包装された綠竹筍や養生桂竹筍の真空パック商品は注目を集めた。

　会場ではさらに、行政院農業委員会の助成で組織された料理セミナー「田媽媽家政班（お母さんのお料理教室）」のメンバーにより、筍を使った正月料理の実演即売も行われた。筍を使った黃金佛跳牆（お寺のお坊さんが、その香りのよさに塀を乗り越えて食べにきたという逸話のある煮込みスープ）や、筍入りパオズ（肉まん）などが紹介され、パックを開ければすぐに使える便利な真空パックの筍をアピールした。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
《２００５年１２月１３日》