ＷＴＯの２０１３年世界貿易ランキングで台湾の物品輸入額は１８位

　世界貿易機関（ＷＴＯ）が先ごろ発表した２０１３年世界貿易ランキングによると、台湾の物品貿易の輸入額は１８位で、輸出額は２０位だった。また、サービス貿易の輸出額は２６位で、輸入額は３０位だった。

　経済部国際貿易局（以下、貿易局）によると、２０１３年における台湾の輸出総額は３，０５４億米ドルで、これまでの最高を記録したが、成長力はわずか１．４％増だった。台湾の輸出力アップを図るために、経済部は２０１４年に、台湾の産業の現況および特性に照らし合わせ、産業のレベルアップと転換を図る「産業升級転型行動方案（草案）」を策定し、「伝統産業の維新（転換型刷新）」「主力産業の強化」「新興産業の育成」を主軸とし、「製品の品質および価値の向上」「完全な産業サプライチェーン・メカニズムの構築」「システム・ソリューション力の確立」「新興産業発展の加速」といった４大転換戦略と関連する具体的措置をそれぞれ提起した。これにより、産業全体の付加価値率を２０１２年の２０％から２０２０年には２８％へとアップすることを見込んでいる。

　市場開拓面では、貿易局は積極的に「業界の国際市場開発計画の支援」「工具機および部品の統合セールス計画」および多くのプロジェクト計画を通して、台湾のメーカーに多元的なセールス・ツールを提供し、メーカーの海外市場発展に協力すると共に、ネットセールスのルートを運用し、台湾の中小企業の海外市場の開拓発展および輸出の付加価値アップを支援している。

　サービス貿易の輸出向上を図るために、経済部では、２０１４年度の「サービス貿易推進発展プロジェクト案」を推進しているところである。その内容は、サービス関連業者の国際競争力の強化、サービス業の国際セールスの人材育成、国際協力の強化、国際戦略連盟の実現、展示のプラットフォーム運用による台湾のサービス業のセールスおよび、各種のセールスプロジェクト案件の実施により、台湾の業者の国際市場への開拓発展を支援していくなどである。

　また、中国大陸の２０１３年におけるサービス貿易の輸入額が世界第２位へと躍進し、発展の潜在力もあることから、貿易局では「『両岸サービス貿易協議』が早期に立法院の審査を通り発効するよう呼びかける次第である。それは、台湾のサービス業者の経営規模が拡大し、世界的ブランドとなる付加価値力を発展させるためである。また、速やかに『両岸サービス貿易協議』が調印されることは、台湾がその他の国々と「自由貿易協定」（ＦＴＡ）の調印および『環太平洋パートナーシップ協定』（ＴＰＰ）や『東アジア地域包括的経済連携』（ＲＣＥＰ）参加への有利な条件を作り、それにより台湾の競争力の全面的な向上を実現して経済成長を促し、台湾の物品貿易およびサービス貿易のランキングアップとなるためでもある」と説明した。

【経済部　２０１４年４月１５日】