馬英九総統が遠藤信博・ＮＥＣ社長と会見

　６月２４日、馬英九総統は「日本電気株式会社」（ＮＥＣ）の遠藤信博・代表取締役社長ら一行と会見し、あいさつの中で「中華民国（台湾）は、２０１３年における情報通信産業の総生産額が２，８００億米ドルあまりに達し、輸出額は１，２００億米ドルとなり、これは台湾の輸出額全体の３３％を占めた。ノートパソコン、マザーボード、サーバー、無線ＬＡＮなど関連する製品はいずれも世界市場占有率がトップであり、同産業が台湾の輸出および経済発展において重要な役割を担っていることが明らかである」と述べた。

　またこの数年来、「行動台湾計画」（M-Taiwan）および内政部消防署推進の「防救災雲端計画」（防救災クラウド計画）など、台湾の各情報通信の発展計画に同社が貢献していることに、馬総統は感謝の意を表した。

　さらに、「２０１２年８月、蕭万長・前副総統が代表団を伴い日本を訪問した際、ＮＥＣと『提携意向書』（ＬＯＩ）に調印し、無線通信およびエネルギー貯蔵などの分野について協力と交流することとなった」と述べた。エネルギー貯蔵面については、「台日両国はいずれも天然資源に乏しい。日本は国内にある５４基の原発の運転を停止し、大量の液化天然ガスの輸入へと切り替えたが、これにより大幅な貿易赤字がもたらされた」と言及し、「各国は風力あるいは太陽光電などの再生エネルギー発展の際に、ベースロード電源（発電コストが低廉で、昼夜を問わず安定的に稼働できる電源）に合わせ、尚且つ良好な再生エネルギーの貯蔵設備があってこそ、初めて効果的に活用できるのである。これらの設備は台日共にきわめて重要であることから、双方はこの分野において協力を強化できるよう期待している」と強調した。

　また、「双方の協力を通して、台湾が現在積極的に推進している『自由経済モデル区』、情報通信産業、エネルギー貯蔵設備など、大きな進展があるよう願っている」と述べた。

【総統府　２０１４年６月２４日】

写真提供：中央社