日本から台湾への輸入食品の通関検査強化措置から１カ月、放射性物質の基準値超えはゼロ

　衛生福利部食品薬物管理署（以下、食薬署）は６月１６日、日本から台湾への輸入食品の証明書類添付措置を今年５月１５日より実施して以来、１カ月が経過したことから、その通関検査の状況について説明した。

　５月１５日から６月１６日午前１時までの時点で、日本から台湾への輸入食品は合計４，２４０件の輸入通関検査申請があり、食薬署はそのうち４，１８９件（９８．８％）を受理し、証明書類の不適格などで受理しなかったものが５１件（１．２％）であった。

新措置の正式実施後、５月１５日より日本から台湾に輸出された食品で、産地（都道府県）申告の不実記載はなく、残留放射性物質検査においてもこれが検出された商品はなかった。

　今年５月１５日より、日本から輸入されたすべての食品に、都道府県が明記された産地証明または食薬署が認可した書類の添付が義務づけられており、また特定地区のハイリスクな製品については放射性物質の検査証明の添付が義務づけられている。

　上記の日本からの輸入食品に証明書類の添付を義務づける新措置は、台湾が現在輸入を禁止している福島、千葉、茨城、栃木、群馬の５県の食品を不正業者が産地を偽って違法に輸入することを防止するためであり、台湾の消費者を保護し、輸入された日本の食品に対する台湾の消費者の信頼を取り戻すためである。

　新措置の実施後、台湾における水際検査の執行および日本食品の輸入通関状況はスムーズであり、今年５月１５日～６月１５日の１カ月間における日本食品の輸入通関手続きを行った重量は２０１４年の同期と比較して減少しているが、２０１３年の同期より増加している。また、今年５月１５日～６月１５日の期間における週ごとの日本食品の輸入通関手続き量については、新措置の実施が始まった５月１５日からの第１週は件数および重量が実施前より減少したものの、その後の各週は安定的に回復し、現在の輸入通関手続き件数および重量は新措置実施前の水準に戻っている。

　台湾の国民の食品安全および安心を守るため、食薬署は今後も引き続き、輸入食品の安全が台湾の規定に符合するようチェックを厳格に行っていく所存である。

【衛生福利部食品薬物管理署　２０１５年６月１６日】