蔡英文総統、自民党青年局局長の表敬訪問受ける
蔡英文総統は4日午前、自民党青年局の局長を務める鈴木憲和衆院議員の表敬訪問を受けた。自民党青年局の代表団は3日から台湾を訪問中で、代表団のメンバーは鈴木憲和局長のほか、藤原崇衆院議員、佐藤啓参院議員、中曽根康隆衆院議員、西野太亮衆院議員、山口晋衆院議員ら。以下は蔡総統のあいさつ要旨。
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かねてから自民党青年局は、様々な分野における台湾と日本の交流を積極的に推進している。台湾と日本の青年の交流訪問を企画するなど、若年層の交流が増えている。台湾では、若者が政治に関心を持ち、社会貢献活動に参加することを奨励している。若者の政治参加は、台湾と日本の間で深く議論できる問題だと考えている。自民党青年局代表団のメンバーは、とても優秀な政治家で、今後も頻繁に台湾を訪れ、経験を共有できることを楽しみにしている。
台湾と日本の友好関係は、各分野の交流を通じて強固な基礎を築いてきた。例えば、コロナ禍において、日本から台湾へワクチンを、台湾から日本へマスクなどの防疫用品をそれぞれ贈与したことは、両国の得難い友情を十分に示すものだ。
コロナ禍における感染対策のほか、台湾と日本は地震や異常気象などの自然災害にも直面している。日本は2019年から、台湾と米国による「グローバル協力訓練枠組(GCTF)」に参加し、双方の被災経験を共有する機会がさらに増えた。台湾と日本は、災害防止・救助システムを改善し、社会のレジリエンス強化のために、お互いから学んでいる。
両国はまた、重要な経済・貿易パートナーシップを築いている。代表団のメンバーが、台湾の国際機関への加盟を支持するよう願っている。世界の安全保障、自由、発展のために共に努力し、さらなる貢献を果たしたい。
最後に、代表団の訪問と、実際の行動をもって台湾を支持していることに謝意を表する。今後も引き続き、台湾と日本は手を取り合って、友好関係がもたらす成果をより多く生み出せるよう努めたい。
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一方、鈴木局長は、「まずは面会の時間を割いてくれた蔡英文総統に感謝の意を伝えたい。ロシア・ウクライナ戦争は長期化し、国際情勢は深刻化している。このような状況の中、安全保障に関する話題は、より注目を集めている。台湾海峡の安全保障、インド太平洋地域の平和と安定などの問題は、日本の国益のみならず、台湾の利益にも関係し、台湾にとっても日本にとっても、非常に重要な課題だ。民主主義と法治制度という理念と体制を堅持し、武力による一方的な現状変更は絶対に許さない。台湾と日本は協力して、国際社会にメッセージを発信しなければならない」とあいさつした。
インド太平洋地域の安定と経済成長を維持するために、台湾が環太平洋連携協定(CPTPP)に加盟することを心から歓迎するとした鈴木局長は、今後も難しい交渉が続くと思われるが、自民党青年局ができる限りサポートすると強調した。
今月下旬に開催される第76回世界保健総会(WHA)について鈴木局長は、台湾の持つコロナ禍における感染対策の貴重な経験や知識を、他国と共有して参考にすべきだとして、日本も全力で台湾のオブザーバー参加を支持するとの意気込みを語った。
最後に鈴木局長は、台湾の人々に向けて、中国語で次のようなメッセージを送った。「臺灣和臺灣人是日本和日本人真正的朋友,我們會繼續為臺日友好而努力(台湾と台湾の人々は日本と日本人にとって真の友達です。これからも日台友好に努めていきます)」。
Taiwan Today:2023年5月5日
写真提供:中華民国総統府ニュースサイトより
蔡英文総統(写真右)を表敬訪問した自民党青年局の局長、鈴木憲和衆院議員(写真左)は、引き続き台湾と日本の友好関係を促進し、台湾の国際組織参与を支持するとの意気込みを語った。
