国連総会スタート、外交部が新動画で台湾海峡の平和への関心と台湾の国連参加支持を呼びかけ

　第78回国連総会が5日、米ニューヨークの国連本部で開会した。中華民国（台湾）外交部は同日、台湾の国連参加の必要性を訴える動画の第2弾『世界和平携手台湾（Global Peace with Taiwan）』を公開した。外交部の呉釗燮部長（外相）が台湾の国連参加を訴えて海外メディアに寄せた文章『Unite for Peace in the World and Taiwan’s Inclusion in the UN』に呼応したもので、台湾が各国と協力して台湾海峡の平和を維持するために取り組み、国際社会の共通の利益と価値を守ろうと呼びかけるとともに、台湾の国連参加実現のため、国際社会の支持を取り付けることを目指す内容となっている。

　5日に公開された動画は30秒のショートフィルム。台湾が活力あふれる民主国家であること、最先端半導体の9割以上が台湾で生産されていること、その他の産業のサプライチェーンにおいても重要な役割を担っていること、台湾海峡が世界の貨物運輸にとって重要な位置にあることなどの事例を示した上で、台湾がこの地域及び世界の平和と安定を守るという約束を果たすために尽力していることを訴え、最後に今年の主要7カ国首脳会議（G7広島サミット）で発表された首脳宣言の一文、「国際社会の安全と繁栄に不可欠な台湾海峡の平和と安定の重要性を再確認する」の文言を引用して、国連および各国に対して台湾海峡の安全に関心を寄せ、民主主義の価値と共通の利益を守るために協力するよう呼びかける内容となっている。

　動画の最後には、今年の国連参加キャンペーンのスローガン「UNited—Global Peace with Taiwan」をあしらったロゴが表示される。これは、台湾が平和の象徴であるオリーブの枝であり、国連の旗にも使われている青（戦争を表す赤の反対の色）が描く弧のラインが台湾と世界を結んでいるのは、台湾が国連に参加することで、世界の平和に安定的な力がもたらされることを象徴しており、国際社会が台湾と手をつなぎ、一致団結して世界の平和を守っていこうというメッセージが込められている。

　このショートフィルムの繁体字中国語と英語の字幕版は外交部が運営するYoutubeチャンネル「潮台湾」で公開されたあと、外交部や「潮台湾」の公式フェイスブック、X（旧ツイッター）などのSNSを通してシェアされ、世界へ向けて発信されている。

Taiwan Today：２０２３年９月６日

写真提供：外交部
　第78回国連総会が5日、米ニューヨークの国連本部で開会した。中華民国（台湾）外交部は同日、台湾の国連参加の必要性を訴える動画の第2弾『世界和平携手台湾（Global Peace with Taiwan）』を公開した。写真は繁体字中国語字幕版のワンシーン。